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ミステリーの短篇集。
昔は斬新だったであろう松本清張のミステリーも、今の時代に読むと、火曜サスペンス劇場を思い浮かべてしまう。
それでも新鮮さがあり楽しめると思ったのは、「春田氏の講演」。
日本各地で講演を行う売れっ子評論家の春田氏。
あるとき彼のファンを名乗る美しい女性が現れ、心をときめかせる。
彼女の正体がわかっても、ときめきはなくならなかった。
まるで初恋を描いたような甘い雰囲気を持つ話だ。
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失踪の果て・額と歯・やさしい地方・繁昌するメス・春田氏の講演・速記録、6編を収録。
速記録以外は、昭和30年代の作品。速記録は昭和54年。
どの話も面白かった。
携帯電話がない時代、すぐに連絡がとれないというのは、物語を左右して面白い。
(図書館)
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「失踪の果て」「額と歯」「やさしい地方」「繁昌するメス」「春田氏の講演」「速記録」の短編6作品が収録。
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失踪の果て
週刊スリラー 1959年5月1日~29日
額と歯
週刊朝日 1958年5月14日
やさしい地方
小説新潮 1963年12月
繁昌するメス
週刊文春 1962年1月1日
春田氏の講演
週刊女性 1963年4月10日
速記録
別冊文藝春秋 1979年12月
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奇怪な事件も真相が明るみになると人の業という至極単純な動機に振り回されたことに気付く。女性・金銭・怨恨、いずれかの障壁が人生を狂わせてしまう。なんて愚かなんだ、それがなんて人間臭いんだ。煩う過程が生活に宿る。だから松本清張の作品は面白い。