投稿元:
レビューを見る
華やかな世界の裏側で悩み苦しむ主人公。有吉佐和子の作品に一貫して言えることだけど、小説の内容に伴う調査がきちんとなされていて説得力がある。心情の細かい描写もじょうずです。
投稿元:
レビューを見る
家元の血を継ぐ天才舞踊家で胤違いの妹とその影で静かに生きる姉。母の愛情を受けずに生きてゆく姉の踊りへの執着と葛藤。
投稿元:
レビューを見る
「あの日、別れのとき、千春の頬を思いっきりの力で打ったあと、
秋子はもう誰とも連れて舞う心を失っていたのであった。」
有吉佐和子さんの日本語はとても美しい。
流れるようにつるつると書かれているのだけど
女心の図太さのように、とっても骨のある太い文章。
これまた秋子という女性が強い。
嫌な強さじゃない。
環境が彼女をそうさせたのだけど、なんだか憧れてしまう。
日本舞踊の名門の家に生まれ育つ姉妹。
上手な妹を仰ぎ見る人生だったが、それが戦争と共に逆転していく話。
そして有吉さんの登場する母というのは、
とても強情でわがままでなんだか嫌な姑だったりするのだけど
なんだか憎みきれない、人情深い一面を持っていたりする。
投稿元:
レビューを見る
秋子が周りの人からの態度や言葉等を受け
その心境、考え方の変わり方を唄と舞と共に美しく表現してあり
読み進めていくうちに止まらなくなりました!