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パトリシア・ハイスミス「またあの夜明けがくる」Those Awful Dawns
狭いアパートで、6才、4才、3才、赤ん坊と4人の子供を育てているカトリックの夫婦。また赤ん坊ができたようだ。時に子供に暴力をふるう夫、育児と家事にくたくたな妻の、ぐちゃぐちゃな部屋と頭の中。こぼれた食事、泣く子供、飲む夫、リアルな描写。ハイスミスはどこからこういう情景を得たのか。
ルース・レンデル「運命の皮肉」The Irony of Hate
俺は妻の友人のブレンダを殺した、との独白から始まる。ブレンダが俺と妻の間に入ってきたというのだ。殺人に至り、発見された、その皮肉な結果。
アントニー・フレイザー「老犬の死」Death of Old Dog
20歳以上はなれた男の後妻になった妻。結婚前から飼っていた犬がもう長くはないと獣医のところで安楽死させた。先妻の子はとてもその犬をかわいがっていた・・
コリン・デクスター「世間の奴らは騙されやすい」At the Lulu-Bar Motel
イギリス流ユーモア小噺?
1969年から刊行されている年刊アンソロジー「イギリス・ミステリ・傑作選」」の既刊17冊から精選したベスト集の第2談。
収録作品
「サーカスサーカス」 ウインストン グレアム∥著
「自殺か殺人か?」ジェイン エイキン ホッジ∥著
「誤解された微笑」オードリー アースキン リンドップ∥著
「椅子」ロジャー ロングリッグ∥著
「沈黙の塔」モリス リチャードスン∥著
「白い山から来た男」テッド ウィリス∥著
「またあの夜明けがくる」パトリシア ハイスミス∥著
「運命の皮肉」ルース レンデル∥著
「ヘイゼル、借金取立てをうけおう」P B ユイル∥著
「老犬の死」アントニア フレイザー∥著
「北風」グウェンドリン バトラー∥著
「誰にでもある弱味」アントニイ レジャーン∥著
「ブーディカ女王殺し」アントニイ プライス∥著
「手ぬかり」ジュリアン シモンズ∥著
「世間の奴らは騙されやすい」コリン デクスター∥著
1988.1.15発行 図書館