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ドキドキ、ウキウキできる田辺先生の作品群の中でも大好き作品。ほんと読みながら、あっぷあっぷしてしまう。田辺先生作品の解説で、山田詠美氏が「田辺先生の作品は甘いお菓子のように、楽しみにとっておいて味わう作品」みたいな事を書いていたけど、ほんとそう〜。オヤツみたいに美味しい♪
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前半は所帯じみたところが多くて恋愛小説らしくない
気がしたが、後半、一転する。
アキラと鷹野さんの恋愛は田辺聖子ならではの世界だと
思う。鷹野氏のような風体の男性を魅力的に書くのって。
二人のデートのようすがとてもキラキラしていて、私は
自分がアキラになったつもりでこの本のなかで恋愛していた。
そのため、結末のショックも大きかった。
それにしても田辺聖子さんは登場人物を皆、魅力的にしてしまう。
厚かましい主婦サヨコさんもなさけないジツ氏もマザコン系亭主関白
の夫ヒロシも。最終的には人間味ある人物に思えた。
恋でこんな風に変われたらいいなと思わせるお話。
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R市=芦屋、名前は伏せてあったけど六甲も多分この物語に使われている。海亀氏の描かれ方も好き。田辺聖子は毒のない浮気をテーマに取り扱える天才だと思う。