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物語の内容はたったの23分
朝9時 戦争に敗れた国に新しい先生がやってくる、それから23分間のおはなし
教室にいる生徒たちはたった23分間で価値観を変えてしまう。
洗脳、教育 人間の価値観について深く考えてしまい。ある種の恐怖を感じる一冊です。
短編なので本当に23分あれば読めてしまう内容・・・
ただ読み終えてから10年たった今でもこの本は、僕のなかでもっとも印象深い1冊となっている。
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たった23分間ですよ。子どもの心は大人の手によってこうもたやすく変えられてしまう。初等(〜高等)教育の重要性と教育のあり方について問題提起した小説です。
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『将軍』を書いた人だね。「世にも奇妙な物語」を見てからぜひ原作を読みたいと思っていたのだ。原題はThe Children\'s Story...but not just for children.だがまさにその通り。もちろん子どもが読んでも彼の言いたかったことは分かるだろうけれど。教育の恐ろしさはキムヒョンヒの時に思い知らされたけれど「あいつら」に敵意を抱いていたジョニーでさえ先生の懐柔策にまんまとはまってしまうのだ。どこまでも毅然と、しかも相手の言うことを認めながら話を進めればこの手の意識改革はかくも容易に行われる。『1984年』みたい。あれよりもっとすごい。みんな納得しちゃうんだから。何が真実で何が正義か。難しいぞこれは。\'93
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敗戦国に赴任した新米教師がたった23分間で児童の思考を一新する魔法とは。洗脳や思想と教育の意義を問う短編傑作!大学時代に衝撃を受けました。
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23分間という時間は、人を「変える」のに十分な時間か?それとも短すぎるか?
短くてわかりやすいので何度でも読めるし、誰にでもすすめることができる本。
いろんな人が「洗脳」や教育、といった面に焦点をあてて感想を書いていますが、私は植民地支配というテーマについて色々と考えをめぐらせました。
ある民族(あるいは国)が、他の民族を支配しようとした時、必ずつくり変えてしまうもののひとつが教育です。
子どもたちの小さな猜疑心などを巧みについて、雄弁に語りながら自然な流れで煽動する新しい先生。
「常識」や「決まりごと」を疑うのは大事で、もちろんそんな教育の場があればいいと思う。しかしそれを悪い方向に用いた、支配者としての先生。
当人としては「悪い」などとは思ってもないだろうし、むしろ「良い」ことをしている気分なのでしょう。
支配者の心理とはいつだって、往々にしてそんなもの。
傲慢な考えを持った支配者(ここでいう新しい先生)の姿、表情が、ありありと浮かぶ本でした。
23分間の出来事しか描かれていないこの本の、その先、ずっと先の物語について想像する人が一体どれだけいることでしょうか。
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かなり考えさせられる本!過去『世にも奇妙な物語』で映像作品化されている。人間に心の動きが文を追うたびに、ドロドロと流れ出てくる。納得と恐怖が入り混じる短編の作品だが、本当にこれが現実にあったら怖すぎる。
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「みなさん、おはよう。わたしが、きょうからみんなの先生ですよ」と新しい先生がいった。時間はちょうど九時だった。その女教師は“最初の授業”でいったい何を教え、そして子どもたちは、23分間でどう変わったのか?
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泣きながら教室を去る教師に代わって入ってきた、新しい教室の主。彼女は、可愛らしく微笑み、語りかけ、いとも簡単に、築き上げられてきた子どもたちの価値観を破壊してしまう。静かに、優しく、誰も傷つけず、けれど、確実に破壊する。子どもたちは、何の疑いもなく、その新しい先生の正義を学んでいくだろう。そして、いつかそれは、子どもたち自身の正義となり、価値観となる。
なんて恐ろしい。聡明な、若い教師の言葉が、私の価値観まで揺さぶってくる。何が正しくて、何が企みなのか?
本を閉じて、はたと考える。
さあ。私のこの価値観は、どこからやってきたものだろうか?
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日本語訳と原文(英語)が1冊の本に入っていたので買ってみました。
教育とは何か、洗脳がどのようにされていくのか、戦争についても新たな一面を見せられた作品。
読後しばらくしてから、ゾっとしました。
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本書は、恐ろしい本である。
極めて平易であり、誰にでも読める。小学生、いや、幼稚園児でも読める子はいるだろう。
だが、その意味するところは大人をも震撼させるものである。
『正しい』教育とは何か、そもそも教育とは何なのか。必然的に恣意をともなうのなら、『正しい』教育はありえないのではないのか。それともどこかに『正しい』教育は存在するのか。
一読され、一考されたい。
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青島幸男さんが訳した一冊で
人間というか教育って恐ろしいなぁと
思わされました。
内容ですが、午前九時に教室に新しい女性の先生が
入ってきて、恐怖をあおる形ではなく
子供たちを洗脳していく話。
そこまで詳しく書くつもりはないですが
すごい一冊だなと思います。
特に最近、医療や就職活動のサポートといった
ともすれば、上の立場に立つことが可能な
ポジションにいるために、なおさら気を使わないと
いけないんだなと身を引きしめられる思いでした。
法律とかで、明文化して縛られていないけれど
モラルやそういった事っていうのは大切なんだなと
思いました。
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23分間で子供たちを洗脳してしまう本です、ある意味怖いと思いました。ここまで洗脳できるものなのかと考えてしまいます。興味があったら読んでみて下さい。
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教室の中で、子供達の前で一人の中年女性教師が泣いているのがわかる。
そこへ、時報と同時に別の女性教師が入って来る。「子供達はどうなる」と訴えていた中年教師を教室から送り出し、その教師は子供達に語り掛ける。最初は、不審気な表情を見せる子供達。だが、教師が子供達の名前や特技などを言い当て、それを三日間で覚えて来たと話すと、次第に心を開き始める。次に教師は、教室に掛かった額の中の言葉の意味を問い掛ける。「平等 自由 平和」そこで、一人の少女が教師の着ていた服について尋ね少女がいなくなるというストーリー。奇跡とは本当にあるものだと感じた。
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教育と言うものが人や国にとってどれほどに大切な物なのか考えさせられる。支配者側から新しい教師が来る。子供達は大丈夫なのかと心配する大人達。
新しく来た教師は子供達の質問に根気よく丁寧に答えていく。けっして押し付けもせず強引に話しを進めることもしない。
とても怖い話。
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子供を洗脳するのがいかに簡単か、と考えさせられた。さらにひと工夫すれば大人を洗脳するのも簡単ということなんだろうと思う。