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他の探偵とはひと味違う「ひかえめ探偵」登場
2001/11/14 23:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:J−2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
スタンリー・ヘイスティング、職業「私立探偵」…とは言うものの、実のところ事故調査専門の、弁護士事務所おかかえの調査員(薄給)。本人曰く「本物の探偵」ではなく、本職は「(売れない)作家」。生活費を稼ぐために仕方なく調査員をしている。そんな彼のもとにたまたま依頼人が訪れ、本物の探偵向きの仕事を頼まれるのだが、その場で断ってしまう。翌日その依頼人が殺されたことを知り、自分に「関係ない」と思いつつも人の良い彼は依頼人のないまま「本物の探偵」の真似をして、事件を調べ始めてしまう(ちなみに無給)。
「探偵になりたい」は「ひかえめ探偵シリーズ」の第一巻。本格的ミステリーファンには物足りないかも知れないけれど、気のヨワイおじさん、スタンリーの一人称で話が進むこのシリーズは、ハードボイルド探偵の逆をついていてそこがまた面白い! 普通のおじさんがテレビや小説の探偵の真似をしてがんばっているけれど、そうは上手くいかないよ、というのがいいところなのです。それに加えて、警察の扱いも他とはちょっと違います。ここまで優秀な警察(警官ではない)が登場する探偵小説は、今まで無かったのではないでしょうか。
回を追うごとにに登場人物達の関係が深まったり変化していったりするのも、このシリーズの楽しみのひとつなので、是非この1巻から順を追って読み始めることをおすすめします。
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ジャンルとしてはハードボイルドということになるのだろうが、主人公は探偵とは名ばかりの弁護士に雇用された事故専門の調査員。探偵と呼ぶには臆病で間抜け過ぎる。だが、ある日突然、男が「殺人を助けて欲しい」と主人公、ヘイスティングス(エルキュール・ポワロの相棒と同じ綴りだろうか)に依頼に現れる。臆病で間抜けな探偵に人殺しができるわけもなく、話を聞くだけ聞いて、あっさり依頼を断ってしまう。だが、その依頼者は翌日死体となって発見される。ヘイスティングスは知りすぎてしまった。やれるだけのことはやってみよう、探偵は本業も放り出して調査を開始する。★探偵の間抜けぶりが可笑しく、読んでいて楽しい。ソフト・ハードボイルドとでも呼ぶのでしょうか?★表紙のイラストが江口寿史。翻訳の初版が1989年。スピリッツの連載がぽしゃった後、こんなところで小銭を稼いでいたのか!
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パーネルホールのヒットシリーズ第一作。なさけない主人公に拒否感を感じる人もいたけど、かるいタッチの探偵小説の見本みたいなお話。後のシリーズまで何冊か一気に読むとそのアメリカのテレビドラマみたいな雰囲気がクセになる感じ。
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ユーモアミステリと紹介されて手に取った作品。特別頭も良くなければ腕っ節も強くない、平和主義のお父さんが探偵役です。区分としてはミステリですが、ほとんどの答えは最初に出されていて、普通の一般人的主人公が解決に導くまでを楽しむつくりになっていました。感想としては本筋を大きく外れますが、アメリカではそんなにドラッグが身近に存在するのか、とびっくり。本当にドラッグ中毒の知り合いがいたり、ドラッグの結晶を砕く道具が簡単に買えちゃったりするんでしょうか?当時のアメリカ恐るべし。
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事件に巻き込まれたなんちゃって探偵のお話第一弾。気弱で愛妻家で、ハードボイルドな探偵さんから最も遠いタイプの主人公。1行目からぐっと引き込まれました。笑える要素はたっぷり、でも構成はしっかり。
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スタンリーの事務所に一人の男が現れた。
そして人殺しがしたいので手伝ってくれと・・・。
探偵とは、名ばかりで事故専門の調査員のスタンリーは、まともに取り合わずにその話を断った。
だがその依頼人は、翌朝に死体となって発見された。
人間には出来る事と出来ない事がある。
わたしに出来ないことかもしれないけど、探偵の真似事をやってみる気になって・・・・。
スタンリーは、自分の仕事をしながら?捜査をはじめる。
そして、死んだ男がコカインの運び屋になってた事を知り・・。
アメリカ人の作家が書いたミステリーです。
ん〜駄目でした
主人公の感情の言い回し、アメリカンジョークについていけない・・・。
主人公の視点からの書き方で、周りの登場人物がどういう人物像かさっぱり・・・。
物語の展開は、面白いと思うのですが・・・。
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1〜2章のスタンリーと依頼人とのやりとりが面白い。
麻薬の密売人達に、ディズニーキャラクターの名前付けちゃうなんて。
でも、その後はまあまあかな。
麻薬に対する考え方が違いすぎるのもちょっと…。
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う・・ん、面白いことには面白いのですが、ちょっと単調というかシリーズ第一弾ってこんなものなのかもしれません。
探偵といっても事故調査専門の調査がメインで、大人しい探偵さんなのですが、殺しの相談をされてしまうんです。
でも係わり合いになりたくないから、説明を受ける際にあだ名的な仮名を使ってもらいます。
話が進んでいく中に、その仮名が誰であるか?という謎解きもあります。
その殺人を相談した相手が殺されてしまい、使命感に燃える主人公。もともと弱い人だからいろいろと困難にもぶつかり、見事解決するわけなんですけどねぇ~。
最初にも書きましたが、イマイチ単調に感じ、読むのが辛くも感じました。最後は最後で面白いんですけどね。
う~ん、翻訳かな? シリーズ物ではありますが、あまり触手は動きません。
ゆるいミステリー小説が好きな方にはいいかもしれません。
運良く手に入ったら読むかなぁ~みたいな感じです、今のところは^^;
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久しぶりの再読です。
先日ケンリックを読んで肩透かしを食らったので、同じく若い頃に嵌った「控えめ探偵ヘイスティング」シリーズはどうかと…。
持ってるのは1992年の4刷。20年以上前だぁ。
結論からいえば、飛びぬけてでは無いですが、なかなか面白かった。
なんといっても役者崩れで小説家志望の主人公の設定が秀逸。探偵の看板を挙げているものの、ほとんどは階段やら道路の穴っぽこの写真を撮るのが仕事。さすが訴訟の国、穴に躓いて骨折したら弁護士を雇って道路の持ち主を訴えちゃう。その弁護士の下請け。拳銃は持ってるだけで自分の股間を打ちぬきそうで怖い。たまにスラムでの仕事があると、玄関にたむろする黒人が怖くて、足の骨を折った依頼人に5階から降りてきてもらう。
そんなハードボイルドと真逆な「控え目探偵」が、思わぬことから凶悪事件に巻き込まれて、というのがこのシリーズのパターンなのです。
気弱さにニヤニヤしながら、それでも何とか(時には全くラッキーに)事件を解決してしまう奮闘ぶりが面白いのです。
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実はこの作品、私にとってはいわくつきの作品だったりする。というのも、昔つきあってた彼氏が好きで買っていたシリーズなのである。私はどっちかというと、人からすすめられて読むほうではないので、ずっとペンディングにしていた。しかし、気にはしていたので、古本屋でみつけたとき、「今が買いだな」と思ったのである。さて作品の内容としては、とってもどきどきした(笑)。似たような探偵物でスー・グラフトンやサラ・パレッキーのだとどきどきしないのに。なぜだろう?と考えたら、同じ探偵でも、この作品は事故専門の探偵で、いわゆる殺人事件とかを解決するような人じゃなかったし、奥さんと小さな子供がいるような人が、事件にまきこまれるのである。また彼のドジなことや、妙に生活感のあるセリフが、緊張感を感じさせるのだろうか。キンジー・ミルホーンは独身女性でも、拳銃で撃ったり格闘したりするシーンがあるけど、この主人公のスタンリーは人を棍棒で殴り倒すので精一杯。うーん、あんまりどきどきするのは苦手だけど…そのうち続きを読むこともあるかもしれない…(笑)。
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とぎれとぎれに読んでしまったのでなんだかよく分からなかった。第1作目ということもあってか、スタンリーのキャラクターがちょっとかっこいい。そういえば映画化の話はどこへいってしまったのだろう?
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探偵と言ってもしがない保険屋探偵の元に妙な依頼が舞い込んで・・。とにかく面白い。ダメダメ探偵の奮闘。
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以前に図書館で借りて読んだかもしれない作品。全然覚えてないけどf^_^; いわゆる、ヘタレ探偵が、相談を受けたものの依頼を断ってしまい、その後その依頼をした男が殺されるところから始まるお話。 登場人物が名前だったり、あだ名だったりなものでちょっと混乱するけど、概ね大丈夫。 ハードボイルドでもなく、腕っぷしも弱々しい。でもがんばるオトーサン、みたいな話でスラスラ読めます。続編もあるみたいなので読んでみたいです☆
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私立探偵の肩書は名ばかり、事故専門調査員スタンリーのもとに、人殺しをしたいという依頼人がやってきます。断ると翌日彼は死体に!結局彼はその事件に勝手に首を突っ込んでいくのです。ハードボイルドってなんだっけ?と思うほど、彼はとても弱気です。銃が怖いし、乱闘で顔に青あざ作ったり致しません。頭がいいのか運がいいのか、あるいはただ単に偶然が重なるのか、でもとにかく信念に従い行動力だけは抜群で、いつの間にか彼を全力で応援しながら読み進めていました。脇キャラも立っていて楽しめたのでシリーズの続きも是非読もうと思います。