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原田宗典さんはエッセイが面白いけど、小説は不気味というかちょっと怖いところがある。だけどそれが良くて、日常の裏にあるみんなが持ってる暗い部分が面白いのかもしれないと思う。無理に深くしようとしてない、自然な進み方がすき。恋愛の話だけど、奥が深くて、難しい。私はこのひとの本がすきなひとを好きになりたい。好きな人に読んでほしい本。
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題名に惹かれて購入。
なんだろう、会話や描写がとても生々しい。それがとても不気味で怖い。
全体的に恐怖が見え隠れする作品集だった。
そんな中、表題の「優しくって少しばか」は、雰囲気が好き。
句読点のない語り、独特の改行。
小説というより、詩集みたいだ。
最初は慣れないけど、読み進めるうちに、独特のテンポに引き込まれていきます。
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6つの短編集。
どれもこれも、やりとりや心情の描写がとってもリアル。
読んでいて苦しくなるくらい。
だけど、不気味さもただよう。
結局のところ、標題作に出てくる二人の関係がいいんだろうな。(この話は主人公が第一人称なので、すべての細かい心情まで書かれている!すごい!つかれるけど、濃い!)
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男と女の短編集。
会話や行動がとても生々しくて
頭の中に映像として出てきそうなのだ。
人間の
特に女の狂気は恐ろしい!
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こんな愛情にあふれたことばはあるだろうかと考える。
わたしは すこしぐらい愚かな方が人間はいとしいなあっておもう。
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原田宗典最初期に発表された、短篇6本の作品集。
表題作は、どうしようもなくだらしのない男と、とてつもなく身勝手な女の、あるほんのひとときの物語。舞台は、女の住むマンションの一室。そろって熱を出し寝込んでいる二人の会話…というよりも、男の心の中のひとりごとに、時々彼女のセリフが挿入される、という形で展開するストーリー。
気の強そうな彼女に、始終のまれっぱなしのように見える男が、妙なところで意地をはったりして、二人の関係はぎしぎしときしみ音を響かせて、かなりスリリングな状況にはいっていくけれど…
タイトルにある‘優しくって少しばか’な存在が、そんな二人にも日だまりの時間をもたらす。ラストのぬくい幸せ感が心地よくて、時々ふと浸りたくなる。
その他は、かなりゾゾーッとさせられる男と女のお話の連発。ドロリと湿り気たっぷりな雰囲気もあれば、研ぎ澄まされた剃刀でスパッとやられるスタイリッシュなものもあり、多彩な原田宗典ワールドが楽しめる1冊。しかし、かなり異色。好き嫌いがはっきり分かれそう。
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あぁやっぱりこの文体って変だなぁとか思いつつも結構今もブログとかで使っちゃうんですよねまったくグダグダしてるだけの描写なのになぜかそれが
また
愛おしかったりしてまぁちょっと真似てレビューも書いてみたりとかしてみたりして
。
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文体と構成で空気感を表現するという部分で、最初に衝撃を受けた作品。
最初に読んだのは高校生の時だった。
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原田宗典の優しくって少しばかを読みました。男と女の気持ちが微妙にずれてくるときの怖さや面白さが描かれている中短編集でした。語り口がちょっと変わっていますがつい引き込まれて読んでしまいました。この人の他の小説も読んでみようかな、と思いました。
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表題作を含む六篇の中短編集。
全て男と女の関係をテーマとした繊細な小説なのだが、表題作以外は何とも不穏で背筋がゾクリとするような狂気を根底に孕んでいる。
それだけに表題作の「ユルさ」が非常に心地いい。お互いに風邪をこじさせている男女が一つの部屋で繰り広げる駆け引き。
読点や句読点、改行などの文法をあえて無視しリズム感を重視した文章は、男の視点から見た恋愛の身勝手さや不条理さを優しく紡ぎだす。
解ってる恋愛なんて不公平だなんて解ってるつもりなんだけど、あーやっぱり一緒にいたいんだよなぁ。そんな微妙な男心。
その他の収録作も見事なキレを持った作品ばかり。小説ならではの満足感を得られます。
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表題作は、風邪をひいた男女が仕事を休んでベットで横になりながら、とりとめもない話をしています。そんな二人なんだけど、どこかいとおしく感じるお話でした。
何かの対談で表題作を湊かなえさんがお薦めしていて、有川さんとお話をされていたのをみて、読んでみました。
表題作以外は、背筋が寒くなるようなお話が多くてちょっと苦手でした。
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短編集は、作者の技量が問われる。
コンパクトにまとめる技量もそうだが、限られた字数の中でいかにして厚く、重みのある作品に仕上げるか。
僕は短編集というものが嫌いだ。
でも彼は短くとも、それがたとえ3ページのものでさえ
作品の中に重みを与え、僕らを熱くしてくれる。
彼は、いい。
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どれも技巧的な側面が強い作品。処女作品集なのだがそうとは思えない品質の高さである。表題作は地の文に意匠が凝らされていて、読みづらいようでいてついつい読み耽ってしまう文章。内容もコミカルで良い。デビュー作のひとつ「ポール・ニザンを残して」がとても気に入っている。
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タイトルみただけで、キュンとしてしまいます(笑)
短編集になっているのですが、最初の『優しくって少し ばか』が好きでした。
ありふれた生活の中にこんな幸せがつまってるのかあ。
大切な人が傍にいるっていいなぁ…。笑
句読点を使わないことで、熱を出している時の怠さがそのまま伝わってきました^^
他の作品はちょっと毒々しさがあるけど、それはそれで好きかもしれない
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表題の小説はタイトルどおり、やさしくって少しだけ おばかさんな雰囲気が漂う、そんなホンワカしたお話。
私、物語が月日を追って進んでいくものよりも、この小説のようにその一瞬をすくいとったモノローグのような文章がすごく好きなんですよね。
心がすこし優しくなれて、このまま ばかのまま生きていくのでもいいかなぁ……なんて思えるようになる。
そんなお話です。
その他の内容は、読んでからのお楽しみに(笑)