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青や橙色に輝く星の野原を越え、白く光る銀河の岸をわたり、ジョバンニとカムパネルラを乗せた幻の列車は走る。不思議なかなしみの影をたたえた乗客たちは何者なのか?列車はどこへ向かおうとするのか?孤独な魂の旅を抒情豊かにつづる表題作ほか、「風の又三郎」「よだかの星」など、著者の代表的作品を六編収録する。
(裏表紙紹介文より)
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前々から銀河鉄道の夜を読みたいと思っていて、今回表紙に惹かれて買いました。
私の中のイメージにぴったりで、これだ!と思って手に取りました。
さて、「銀河鉄道の夜」はちょっと読みづらくて。
でもこのお話だけは流し読みにはしたくなかったので、朗読やプラネタリウムに助けられながら読みました。
音にするとやっぱり違いますね。
他のお話では「やまなし」「いちょうの実」が好きでした(そして読みやすかった)。
「ひかりの素足」は哀しいけれど、きちんと読み返したい物語でした。
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高校を卒業する今この歳になってやっとなんとなく話が分かるようになった。これを小学生の課題図書とかにするのは少し無理があるんじゃないかな。
ジョバンニのちょっと卑屈っぽいところが自分と重なって惹かれるな。
ほんとうの幸いって なんだろう。
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宮沢賢治の有名どころを集めた物語集。
-やまなし-
「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」
国語の教科書でも出てくるお話。キラキラする水の光が浮かびます。
-いちょうの実-
いちょうの子どもたちがお母さん木から旅立つお話。
-よだかの星-
「いったい僕は、なぜこうみんなにいやがられるのだろう。」
鷹からは名前が似ているのが不愉快だから市蔵にしないと殺してしまうぞと言われたよだかは、遠くの向こうの向こうの空を目指して高く高く飛び立ちました。
-ひかりの素足-
「お父さんおりゃさ新しきもの着せるっていったか。」
「それからお母さん、おりゃのごと湯さ入れで洗うていったか。」
仲の良い兄弟の物語。
-風の又三郎-
どっどど どどうど どどうど
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんもふきとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう
風とともに転校生がやってきました。あれは風の又三郎だ、子どもたちはそう思ったのでした。
-銀河鉄道の夜-
天の川、銀河、キラキラ光る星の川。ジョバンニとカムパネルラは銀河ステーションから列車に乗って、銀河へと飛び立つ。
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有名なのにきちんと読んだことがなかった「銀河鉄道の夜」を読もうと思って購入しました。「やまなし」で懐かしい気持ちになり、いちょうであたたかい気持ちになった後は切なかったです。よ、よだかぁぁ…!青空文庫で小学生の頃に読んだ時以来の再読でしたが、心優しいのに見た目で理不尽な扱いを受けているよだかが健気でした。「光の素足」は初見だったのですが、風の又三郎の声を弟が泣きながら繰り返す時にまさか…と思ったらまさかでした。あーうーうー。「銀河鉄道の夜」は大筋は知っていたものの、改めてしっかり読むと、途中のきょうだいが切なかったです。キラキラキラキラした星の情景がいっそう切なく浮かんでくるようでした。キラキラ、キラキラとした幻想の物語集でした。
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表紙が漫画「テガミバチ」の作者、浅田弘幸さんだということと、前々から読みたいと思っていた本だったので購入しました。
どうしてもっと早く読まなかったのだろう、と思うくらい世界観が素敵で、学生のうちにこういうものを読むべきだったかなぁと思います。
情景の描写などが思い浮かぶような文が楽しく、また「小説」という小説を久しぶりに読んだ気がします。
先がわかっていても、何度も読み返せる、楽しくて切ない作品でした。
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いちばん好きな本。「銀河鉄道の夜」のきらきらした表現と旅路のせつなさとが相まってたまらなく思います。このたまらなさって、表現のきらびやかさと、賢治(と、その作品)の「放っておいたら死にそうな(消えてなくなりそうな)」不安定さ・不気味さとのギャップの中にあるのかもしれない。
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「銀河鉄道の夜」
以下の短編を収録。
・やまなし
・いちょうの実
・よだかの星
・ひかりの素足
・風の又三郎
・銀河鉄道の夜
「やまなし」と「風の又三郎」は別の本「風の又三郎」で読みました、多分。なので、一番お気に入りは「よだかの星」です。もしかしたら読んだ気もするけど、それでも一番良いです。
よだかの哲学的な考えとそれを具現化する姿に悲しめばいいのか、同情すればいいのか、それとも「良かったな」とよだかに声を掛けるべきなのか、とても悩む作品です。鑑賞での武田氏も「よだかの星」を好きだと仰っていますが、その気持ちがとてもよく分かります。
また、表題の「銀河鉄道の夜」は「よだかの星」とはほぼ対極に当たりそうな作品で、私はやっぱり「よだか」よりですが、光を探しにいく物語です。銀河と鉄道が成す物語には光が詰まっているかのような印象を受けますし、これが宮沢賢治の代表作となっている理由も今も読み受け継がれている理由もなんとなく分かる気がします。
しかし、「闇を恐れず、さあひかりを探しにいきましょう」という賢治の声が聞こえてきそうなそんな感じとはよく言ったものです。
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素晴らしい想像力&創造力!
その時代、その何にもない(と思われる)時代、
しかも岩手のど田舎で、
こんなこと、よく考えられるな~。
その当時の手塚治虫か藤子不二雄って感じかも…
宮沢賢治、素敵過ぎです。
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表紙裏
青や橙色に輝く星の野原を越え、白く光る銀河の岸をわたり、ジョバンニとカムパネルラを乗せた幻の列車は走る。不思議なかなしみの影をたたえた乗客たちは何者なのか?列車はどこへ向かおうとするのか?孤独な魂の旅を抒情豊かにつづる表題作ほか、「風の又三郎」「よだかの星」など、著者の代表的作品を六編収録する。
目次
やまなし
いちょうの実
よだかの星
ひかりの素足
風の又三郎
銀河鉄道の夜
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前々から読もう!と思っていて、ついに表紙に惹かれて購入。
今更になって初めて通しで読みました。
文章表現がすごく独特だと思います。ライトノベルボケだった私にはなかなか読むのに苦労してしまいました。
文章表現が独特で難しい感じがして、完全に読みとくことはできないのに、何故か思い浮かぶ情景。感覚的というのでしょうか。
これは時間をかけて、繰り返し読んでいきたい作品です。
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短編の方が面白いような感じ。
一文一文の形を楽しむ本と、文なんてまるで意識しないで空気を楽しむ本とあると思うけれどそれでいうと後者。
草のにじむように漂う香りや、霧の立ち込める具合といった、意識しないと見つけられない風景をひとつひとつ拾い上げては虫眼鏡で調べているような気持ちになる。
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苦手。キラキラしてて綺麗だけど、綺麗すぎて苦しくなる。
これで感想文書こうとする人はすごいね
観念的過ぎて難しそうだと思うのだけど。
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「銀河鉄道の夜」が読みたくて購入。
すごく綺麗な作品でした。宇宙の描写がすごく好きでした。
(2012/12/25)
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青や橙色に輝く星の野原を越え、白く光る銀河の岸をわたり、ジョバンニとカムパネルラを乗せた幻の列車は走る。不思議なかなしみの影をたたえた乗客たちは何者なのか?列車はどこへ向かおうとするのか?孤独な魂の旅を抒情豊かにつづる表題作ほか、「風の又三郎」「よだかの星」など、著者の代表的作品を六編収録する。(背表紙)
やまなし(くらむぼん)
いちょうの実
よだかの星
ひかりの素足
風の又三郎
銀河鉄道の夜
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やまなし、いちょうの実、よだかの星、ひかりの素足、風の又三郎、銀河鉄道の夜を収録。自然を背景にした幻想的な世界が広がります。幻想的と言っても甘いものではない面もあります。作者の死生観が出ているところはあります。はじめて読みましたが、不思議な感じがしました。
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『カムパネルラ』 (創元SF文庫) 著:山田正紀
を読んで、子供のころに読み終えることができなかった
『風の又三郎』と『銀河鉄道の夜』が収録されている
本書を購入。
『風の又三郎』は当時なぜ読み終えることができなかったのだろうと疑問に思うほど、自然の中の子供の世界の幻想的な世界が詰まっている。
一方、『銀河鉄道の夜』は、二人の少年の星座をめぐる鉄道旅の幻想の世界に、この歳(表紙イラストの作者名で『BADだねヨシオくん!』を即思い出す年代)になって理解できる味わい、死の世界。
『ひかりの素足』なんて兄弟愛の話かとおもいきや、自然の驚異と死後の苦しみ、一方で信仰、現世の苦しみからの解放、そしてそれを深い悲しみのなか受け入れる、死後の世界に救いがあるはず、という姿勢。
で、現在子供たちが悲しい思いをしないよう、希望に満ち溢れ能天気にみんなハッピー、なありもしない理想の世界を描くよう物語に期待されている部分があるように聞くこともあるけど、現実を見て、生きて、苦しみ、自ら、世界の幸せを求めて、もがく、人間としての弱さと強さを、幻想的な世界とともに突き付けて、自ら考え、苦しみ、乗り越える強さを与える物語も、芯のある大人になるために、子供・少年少女には必要なのではないかと思わされる。