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初等文法を勉強する際三冊ほど他の本(○○○○わかるドイツ語や○○から始めるドイツ語など)を試したが、間違いなくこの本が1番であると断言できる。「ドイツ語学習者の座右の書」や「ドイツ語参考書の決定版」という宣伝文句は事実である。
非常に膨大な例文、文法事項の定着を確認するための問題だけではなく詩人や文人の引用なども含んだ練習問題、随所まで行き届いた解説—中には中級文法レベルのものもある—、さらには読章やPlauderei(コラム)もある。巻末には基本文系集と動詞の活用表があり、暗記ペンなどを用いるのも良いだろう。
問題は、この本よりさらに上の中級者・上級者用の文法練習本が見つからないことだろうか。(別売りで基本文型集などの音声がカセットテープで手に入るとのことだが、確認はしていないものの、流石にCDでも販売してくれているだろう……)。もちろん古い本なので、新正書法には対応していない。しかし、それが目につかないほどの出来である。この新訂版は1979年初版であるが、ロングセラーなのも頷ける、最高の本である。