紙の本
今が幸せなのが一番!と考えさせられる
2000/10/13 17:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もぐもぐ - この投稿者のレビュー一覧を見る
救いは主人公(彼女)が今、自分の娘と一緒に幸せに暮らしていること。
この本は母親から虐待されながらも、それでも、もしかして本当は私を愛してくれているんじゃないかと思い、愛情を切望してしまう、哀しくて愛しいお話である。信じられない虐待の描写が続くのであるが、物語は一見主人公が幼い頃からの不幸せを乗り越えて新たな家族と幸せを手に入れた時から始まる。それは乗り越えたのではなく、年月と自分の力で生きていった自信が、母から愛された記憶のない事実を忘れたかのようにさせていってただけなのだ。愛する家族(娘)との生活を確立してからの新たな自分のルーツ探しが始まる。
虐待の記憶だけでなく、父、母の当時の状況や様子から本当の父の思いを知ることができ、それは少しの幸せを感じさせられるのであるが、母の様子はどうしようもなかったりする。しかし、悲しいが納得はできる。
どうしようもない人の気持ちというものがあるのだな、と痛感させられると同時に今が幸せなのが一番!という気持ちにさせられる本である。
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虐待には様々な種類がある。だが、どんな仕打ちを受けその相手を呪おうとも、心の底に転がっているものはその現実とは相容れないものであったりする。母が娘をいたぶる。娘はそれでも「母」ではなく「母親」というものを求める。なんて哀しいことか。「そうだ、このやわらかさなのだ、おかあさんというのは。子どもが抱きついたとき、自分の体の肉をほんのひとけずりして、そのくぼみにちいさなからだを埋め込むことがでくるひとなのだ」
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すごい話ょねー。
原田美枝子さんがこれを演じ切れてるのもすごい。
でもやっぱトオルちゃんに似てるょねー。。。
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すごかった。柳美里くらいすごい。
でもやっぱり愛はほしい。
誰にあたえて、誰にあたえてほしいか・・・
それを知るのはきっと死ぬときとか、そのくらいなのかもね。
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あまりにも酷い虐待に驚かされる。 母親に虐待されても子供は愛を求める。
虐待の連鎖がなかったことにホッとした。
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どんなに痛めつけられても、どんなに地獄を見ても、親子は離れる事ができないのか?
恐らく私が浅はかなんでしょうが、それでも愛を乞う主人公は母親といい勝負で変だと感じられる。
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最近この手の話ばかり読んでいるきがするなあ...。
なんていうか、血縁って、不思議で深いものなんだなあとしみじみ思った。
私はこの主人公と一緒で血縁者は誰もいないけれど、
こうやってどこかで私を待っていてくれるといいな。
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映画になったときに、映像で見る自信がなくて本で読んだ作品。虐待の過激さが売りだったら最後まで読めなかったでしょうね。救いは深草の明るさと強さ。そして少女時代の照恵の、どれだけの扱いを受けても母親からの愛情を欲する哀しい一途さ。謝られたいわけじゃないし、そうなっても決して許せるものじゃない。けど少しでも、最後の一瞬でもいいから愛情を見せてほしい。母親からの愛情を求めるのは人間の大元に備わってる感性なのではないかと感じました。
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大学時代に
「あ、これ、映画になってた」
と思い、何気なく手に取りました。
衝撃です。
母親の娘に対する虐待を描いてるんですが…。
怖いはず。怖いはずなのに
目が放せない。先を読みたい。
自分的にはビリーミリガンを読んだときに近いくらいはまって一気に読んでしまいました。
なんか、こういうのを読んでしまう自分の残酷さみたいなものを感じた作品でもあります(笑)
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ラストが…。胸をぐわっと掴まれた感じ。
親子って因果なものだとつくづく思った。血からは逃げられないんだなぁって、本当に嫌になる。虐待は本当に本当にどうにかしたい、なくしたい。
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虐待という悲惨な出来事の描写もあるが、胸糞な気分にもならず最後まで読み通すことができました。過去の傷は消えないかもしれないけど、主人公が少しだけ救われた展開で良かったです。(実際の虐待サバイバーはこの描写をどう思うか分からないけど)
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最初は何気ない家族の話しかなと読みはじめたけど、次第に話がどんどん大きくなる。どんどん知られざる事実がでてきて次々読み進めたくなる。
母娘の深い結びつきと、強さに家族の意味を考えさせられる。
何があっても子供は母の愛を求めるものなんだと思う。
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この本を読むのは二度目。小学生の頃親用と子供用の学級文庫があって、私は親用にまわってきたこの本をついでに読んだのだった。当時は虐待の場面が鮮烈に記憶に残ったけれど全体の量からするとたいしてたくさん描写があるわけじゃない。怖かったなあ。
主人公は高校生の娘を持つ母親。市役所にて父親の戸籍謄本を取り寄せたいと訪ねる冒頭から始まる。
主人公は幼少期より高校生になるまで放蕩な母親に虐待を受け続けており、悲愴に満ちた青春期を送っていた。その時代を生き抜けたのは結核で死んだ台湾人の父の加護があったからだと思うのだった。そして主人公は娘の助力も得て父親のお骨探しを始める。台湾にすら飛び、どうにかまた気が弱く優しかった父親に会いたいと願う。
娘はそれが母親の愛を探す旅にも見えたと語る。
ラスト、歳老いた母親の介護をする白昼夢を見る主人公。おむつを変えながら母親の尻を叩く主人公…。END
ラストが…。どういうことだ。
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虐待の描写が生々しく、読むのがつらかった。
どんなひどい扱いを受けていても、子供は親の愛情を求めてしまう。
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虐待の描写が生々しくて,まともに読むのが辛い小説です。
主人公が幸せな家庭に恵まれたことが救いです。