紙の本
ピカソに出会う。
2002/06/29 22:48
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投稿者:ヒイラギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ピカソの豪華な画集が家にあっても小さなうちは見なかった。わたしはこういう絵本があったらピカソの絵画にもっと早く興味をもって見ていたと思う。ピカソのたくさんの肖像画にはいろんな方向を向いていろんな形をした顔が並んでいる。そういう人たちに「あっちむいてホイッ!」と呼びかける。これがすごくおもしろい。この本のなかにでてくる「あっち見ながら こっち見てる そんなのはんそくだ!」という言葉がでてくるが、これはほんとうに素直でピカソのキュビズム絵画などの本質的なことに率直に意見を述べているかのようだ。
ピカソの絵とモデルの写真とのクイズもあって退屈がまったくない。ピカソにはじめて触れるにはとてもいい絵本だと思う。
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ママが読みたくて図書館から借りてきたらなぜかりくにもヒット。
時々、読んでともってきていました。
詩みたいな文章がおもしろいのかな、それともピカソの絵がわかるのかしら。
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絵を見るのが好きだ。
でも、
好きで見ているだけなので
価値とか、意味とか、芸術性、とか
そんなのまったくわからない。
その点、
こどもの為のアートブックはいい。
「どこが?」
「どのへんがいいの?」
うるさく尋ねてこない辺りが♪
ひたすらおもしろがって絵を楽しむ。
そんな雰囲気が楽しかった。
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誰もが名を知るパブロ・ピカソ。だけど、彼の作品を私はほとんど知らなかったんだと、この本を読んで思いました。
ブログにて詳しいレビューしています*
https://happybooks.fun/entry/2021/01/13/145839
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ピカソも私、知っているようで知らない。それこそ昔読んだ子ども向けの絵の本『うつくしい絵』、かこさとしさんの本で、ゲルニカが紹介されていたのを覚えている。それから『ちびまるこちゃん』の漫画のなかで、メガネが片方割れて片目だけ(意外とまつ毛の長い)生の目が見えてしまっている丸尾くんに対してまるちゃんが「丸尾くん、ピカソの絵みたいになってるよ」と言うコマがあったのを覚えている。ピカソといったら無茶苦茶の顔の絵、という私の低レベルな常識の根拠は、考えてみたらその程度だ。
この絵本、ピカソ絵画の鑑賞キーワードはなんと「あっちむいてホイッ!」。「どっちをむいているのかわからない、ピカソとあそぼう、あっちむいてホイッ!」の導入で、たくさんの人物画が紹介されていく。
そして最後に「この人だーれ?」のページ。バラバラに配置されたピカソの絵とモデルの写真を線で結ぼうという、ありそうでなかった(知らんけど)大胆なクイズである。真剣勝負で臨んだが私の正答率なんとゼロ!ひどい。誤答の先入観を取り払って、正解の組み合わせを改めて見直し、「な、なるほど」と納得…。みなさんもぜひピカソクイズ挑戦してみてください。
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▼「ピカソの絵本」結城昌子。1993年小学館あーとぶっく。小学生の子供と読んだけれども、このシリーズは大人にとっても素晴らしいです。ピカソの人物画に絞って楽しく解説。終わりに、「ピカソの画」と「モデルの写真」を並べて、どの絵がどのモデルか当てましょうというゲームが大爆笑でした。
▼スペインのマラガあたりって、わかりませんが田舎なんだろうな、と。そこで絵が上手かったピカソがパリ出る。洗濯船に住む。そのくらい、デジタルも何もない時代には「パリに居る」ということが芸術で名をなすためには圧倒的だったんだろうなあ、と。バルザックの小説や、写真家キャパの伝記を思い出しました。そして洗濯船という長屋は貧乏長屋だったとのことで、スペインの田舎の青年だったピカソが、都会の不健全と退廃と堕落と貧乏の悲哀というガスを肺にいっぱい吸ってしまったんだろうなあ、と青の時代の画を眺めて思いました。でもそれがあったからその後の作品に繋がるんだろうなあ。
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シリーズ他書と同じく子どもたちが鑑賞しやすい構成。
キュビズムは子どもたちの鑑賞と親和性が高いと思う。
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ピカソの絵が親しみやすく、楽しく見ることができるようになった気がします。繰り返し読んでも味わい深くもっと知りたくなりました。