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「女王陛下の英語」つまり、イギリスの言語文化についての本。
社会階層ごとに、話す言葉(語形やアクセント)の違いなども解説されていた。
オックスフォード、ケンブリッジ卒業の、上流階級のアクセントと、標準アクセントであるBBCアクセントが違うということは、初めて知った。
そして、ロンドンの庶民の話すコックニー。
それ以外の地方の言葉についても、若干。
裏英語(S-word=swearing word、憎まれ口、F-word)の辺りが面白かった。
英国語のS-wordの代表は、bloodyだとか。
米語のF-wordなぞは、わざわざこんな本を読まなくても入ってくるのに・・・
1994年刊。
エリザベス女王の在位40年記念なんてあるところに時代を感じる。
あれから20年。
ここにあるイギリスの言語の状況は、今はどれくらい変わったのだろうか。
この本でも、アメリカ化が進んでいるとあったが・・・、
「イギリス英語が一番エレガント」という価値観を、臆面もなく打ち出せてしまう辺りも、1990年代だからなのかなあ。
「Englishes」が当たり前になった今時の読者が読むと、エリート意識が感じられてしまったりなど、違和感を感じるかもしれない。