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精神科の病院の待合室にあったことがとても意味深い。
ある意味精神科の患者って隠者だしなぁ…ヒキコモリとも高潔とも思考が宗教的だとも言える。
そこで最後の、修行と瞑想の果てに見えた神々しい大天使が悪いイタチの化けた姿だったというのは、とても笑えた。
愚かで即物的な盗人が愚かなりに考えて大天使に弓を射掛け、結果正解だったというのは、世の中の真理は単純だということか。
そして、絶対的に正しいことなんてないんだなぁ、と思う。
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エンデの作品であることと
なんとも蠱惑的なタイトルと
静ひつな、満月の白い月明かりに照らされた森の表紙に魅せられて。
隠者(聖人)と盗賊の物語。
宗教的な要素を盛り込んだ寓話にスパイスのように皮肉が効いている。
読んだ後もじっくり反芻したくなる。
光と影、聖と魔、独特の色彩とタッチが印象的な挿絵も良い。
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隠者と盗賊
「聖なる事は、聖人にしか見えない。」
「思い上がり」
お前の魂を救ってやろうなどと思い上がり、ふたりの関係と大天使、満月の夜という設定に、どんどん引き込まれていく。生きること、人と接すること、そんなことを考える大切な一冊だ。
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3歳児がジャケ借りしてくる絵本の中の一冊。ものすごく難しい言葉で書かれていて完全に大人向きだけど、内容は幼児でも面白いと思うんじゃないかってくらい面白くて、そのギャップもまた良い。絵が不気味なのも良い。
隠者がどんどん増上慢になるのをハラハラしながら読んだ。
そして盗賊の真の賢さと友達思いの優しさのおかげで大団円。3歳児のおかげでとんでもなくすごい本に出会ってしまった。