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村上春樹の長編ファンなんですが、私にとって、これは中国行きのスローボートと並んで二大短編ベストです。
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『そしてある日、あなたの中で何かが死んでしまうの』『死ぬって、どんなものが?』『わからないわ。何かよ。東の地平線から上がって、中空を通り過ぎて、西の地平線に沈んでいく太陽を毎日毎日繰り返して見ているうちに、あなたの中で何かがぷつんと切れて死んでしまうの。そしてあなたは地面に鋤を放り出し、そのまま何も考えずにずっと西に向けて歩いていくの。太陽の西に向けて。そして憑かれたように何日も何日も飲まず食わずで歩きつづけて、そのまま地面に倒れて死んでしまうの。それがヒステリア・シベリアナ』(p245)
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いやあ、いいっすね。久しぶりにむさぼるように読書をしてしまった。目が疲れて、読むことを体が拒否しても読み続けるのをやめられなくって最後のページまで一気に読んでしまいました。
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一人っ子の僕。小学生時代、同じく一人っ子の島本さんと仲良くなる。お互い絶対的な存在だったのに疎遠になってしまい、25年後再会したとき僕にはすでに家庭が――主人公の言う欠落感や孤独に共感できる人には、読むのが辛いくらいハマる一冊。
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傲慢な純粋さで、出会った人々を傷つけていく主人公。私自身の10代の恋愛にそっくりな部分があって、読みながら再び苦しんだ(笑)。
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言葉が深くて面白かったけれど、性的な感情の描写が露骨すぎてついて行けないなぁと感じる部分がありました。
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日本の国境の南はどこでしょう。
西隣と北隣はわかりやすいけど。
島本さんにやたらイメージぴったりの友人がいる。
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大好きで、何度読み返したかわからない作品。
私が主人公に共感する点。
1:人にひかれる時、その人の醸し出す何か(=吸引力)に強くひかれること。2:島本さんのように自分の欠落感を埋められる異性が存在すると思うこと。3:過去に捨ててきてしまったものに現在も追いかけられていること。
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これも、10年前くらいに読んだ本。
笑ってしまうのだけれど、15年前くらいに付き合っていた男性が
大の村上春樹ファンで、当時は新作が出ると思わず私まで買って読んでいた(笑)。
高校生の頃に「ノルウェイの森」が大ヒットして
ひねくれモノの私は、村上春樹なんて、私は絶対読まない!なんて思っていたのだが
ノルウェイの森ではなく、
「風の歌をきけ」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」を
まず読んでみると、なるほど、面白い。
そんな具合に夢中になって村上春樹を読み漁った大学生の頃。
今、この「国境の東 太陽の西」を読んでみると、
村上初期の三部作と同じイメージの本だったんだな~と
客観的に読むことができた。
当時は、話の内容が痛くて苦しかったけれどいまならちょっと理解できる気がする。
TVピープルに収録されている、村上春樹の時代のフォークロアなんだろうな。
同じように私の時代のフォークロアは、やっぱり18歳~23歳くらいの
バブル崩壊の思い出になるのかもしれないなあ。
2005-12-14
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一人っ子でない私にはよくわからないのかもしれない。なんだか孤独について書いてあるようでもあり、他者との絆について書いてあるようでもある。孤高の存在である島本さん。完璧すぎるその存在はやがて非存在となっていく。主人公には救済があるけど、周りの女性は?なんとも切ない。
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一人っ子・ザ・不倫。自分が30代になって再読したら、また別の感想を抱くという予感がする。今は、まだこの綺麗すぎる不倫物語についていけず。
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相当好きな恋愛小説。
長い長い一途な。
せつないふたり。
村上春樹的男性の、長い長いある恋の物語。
どうしようもなく人を傷つけることや、
人の運命を変えてしまうことがある。
もちろん自分の運命を変えられることも。
それが出会いというか人生というもので
本人が悔やんでもどうしようもないこと。
男性の心理を女々しくなく、
女性にも気持ちよく読ませてくれる。
恋愛観もとても共感しながら読めた。
人との感覚って思いがけず、何よりも大事だから。
それを一言で済まさず
必死で言葉にしてるところが好きだと思った。
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長編小説。幸せな結婚生活を送っている中、子供の頃に非常に親しかった女性に会う。不倫とか陳腐な言葉では言い表せない主人公の心の葛藤が描かれる。人生には様々な分岐点がある。そして様々な結果があり現在に至る。幸せであればよいがそうでない人もいる・・・。
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彼の作品にしてはとても捉えやすい印象を受ける作品です。しかし、著者の女性に対する考え方の一部分を感じさせる作品のように感じさせられます。だれかに宛てたメッセージがあるのかもしれない。
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島本さんの「好きなものは好き、嫌いなものは嫌い、…中間的なものは存在しないの。」ていうフレーズがすごく好き。
読む前にレビューでエッチな話って書いてあったから、どんなんだろうって思ってたけど、いつもどおり素敵で繊細な村上作品でした。