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一人っ子として、ある欠落感をもっていた主人公に、小学校時代、同じ一人っ子の女の子の友達が出来る。25年後、37才の時、2人は再会し、激しい恋におちる、というもの。
いわゆる典型的なラブストーリーに感じるが、時々感じさせるホラーとしての要素が個人的に好み。「人間というのはある場合には、
その人間が存在しているというだけで誰かを傷つけてしまうことになるのだ。」
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最愛の人はいますか?
その人があなたに出会う前のことをあなたは全部知っていますか?
知りません。
きっとその人はそれまでに誰かに恋し、誰かを愛し、誰かに愛され、誰かを裏切り、誰かを傷つけ、何かを選び、何かを捨てて、そしてようやくあなたに出会いました。
目の前にいるあなたの最愛の人がそうやって作られてきたのに、その過程を私達はほとんど知らない。
そして最愛の人は今もそれらを抱えてあなたの目の前にいるかもしれない。
でも何も知らずに愛し合う。
不思議で、怖くて、切ない。
そういった意味で誰も皆、“国境の南、太陽の西”を抱えてるのかもしれない。
最後のほうのハジメと有紀子のやり取りを読んで
そんなことを思った一冊。
初めて読んだのは「ノルウェイの森」同様高校生の頃。
再び読んでみて、やっぱり春樹の恋愛(?)小説は
好きなイイ!
一番すきなのは「スプートニクの恋人」だけど。
そして村上春樹の小説は何故他の小説にはない神秘的な雰囲気があるのか。
一つはすべてを書かない、そこに私の想像力が働く。
小説の中の出来事や、比喩の文章が、何かはっきりと掴めないものが逆に私の心を掴む。
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一種の不倫小説。村上作品の中ではあまり評価されてないみたい。評論家筋には。でも僕はかなり好きだ。切ない恋愛小説だよ。ちょっぴりホラーチック。
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意外にも初ハルキはこれだった気が。たぶん高1のとき。読みやすかった。ほとんど忘れてしまったので久々に読み返してみようか。
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「現実を現実としてつなぎとめておくために、それを相対化するべつのもうひとつの現実を‐隣接する現実を‐必要としている。」理由を告げられずに、また理由がハッキリしてないのに、断定されて、それを押し付けられるのは嫌やと思った。だから島本さんにイライラした。
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タイトルがすき。何年も前に読んで、内容もおぼろげにしか思い出せないのに、このタイトルだけははっきり覚えてる位、タイトルがいいと思う。
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村上作品の男の主人公はモテる人が多くてうらやましい。島本さんも由紀子さんもいい女だ!
ちょっとノルウェイが頭をよぎった。
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初めて読んだ村上春樹の作品。
再会は決して美しいものではなく、主人公の心に一生消えない影を残していく。大学の授業をさぼって読みふけっていましたw
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不思議な話だけど、私はこの本を読みながらいつも「はじめくん」になってしまう。島本さんでも妻でもなく。
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「それが私なのよ。私は、そうするつもりもないのに、最後にはいつも何もかもをだいなしにしてしまうのよ。」
・・・
村上春樹の小説は全部読んだ。
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エロい。エロ過ぎる。春樹の作品とは思えない。同じ村上でも村上龍のほうがこーいうのは書きそう。
男のエゴイズム。「現実には不満はないけど…」初恋の人って忘れられないものなんだろうか??
男ってどーいう存在なんだって思える作品。
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「自分たちがどちらも不完全な存在であり、その不完全さを埋めるために僕らの前に、新しい後天的な何かが訪れようとしていたことを感じあっていた」とか「その人間が存在するだけで誰かを傷つけてしまう」など、心にずしんとくる言葉がたくさん。そして切ない。
人間が自分にないものを求めるのって、こういう不完全さを埋め合わせて、少しでも完成された人になりたいからなのかもね。
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たったひとつの恋、出会いで人の人生って変わってしまうもの。幸せになる人のかげでは堕ちていく人もいるってこと。
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魂の恋人、なんて言ってしまうと陳腐すぎて笑えてしまいますが、だってそう思えるんだから仕方がないじゃない。
島本さんとハジメ君。
「ひとりっこじゃなかった自分」
を想像できない、という具合に
やはり、「あの時引越しをしても遊びに行っていたら」とか「交差点、喫茶店で声をかけていたら」なんてことは結局想像できなくてありえないことなのでしょう。
救われない心は救われないままかもしれないけれど、最後に少し希望のようなものが提示されていることに安堵し、それでいいのだと思えます。
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落ちじゃなくて行程を楽しんだほうがいいんじゃないかって気がする小説。ラストの夜明けの描写、「それが紙に滲む青いインクのように〜」の下りが凄く美しいと思った。面白いけどもうちょっと年とってから読みたいかも?