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ある田舎町に、白地に黒ぶち模様の母さん猫と
やんちゃ坊主な4匹の子猫が仲良く暮らしていました。
立派な猫になって欲しいと願う母さん猫は
鼠のとり方、喉の鳴らし方、唸り声の出し方、爪の研ぎ方をみっちり教え、栄養たっぷりの牛のミルクを飲ませる毎日。
ところがある日、猫たちが住んでいる農家の雌牛の乳が急に出なくなってしまったのです。
困った母さん猫が犬に相談すると、
月を仰ぐ犬。
母さん猫が月を見上げると、
そこにはお爺さんとお婆さんが桶を運んでいる姿が見えます。
(日本だとうさぎの餅つきですね)
子供たちのためにどうしてもミルクを手に入れたい母さん猫は
月に映る桶の中身はミルクだと言った犬の言葉を信じ、
なんと、月へ行く決心を決めたのでした…。
ミルクを求めて月を目指す
母さん猫の一夜の冒険を描いた美しい絵本。
いやぁ~、これまたいい猫絵本に出会えた。
木の枝から月に手を伸ばす母さん猫の表紙に一目惚れ(笑)
月にあるミルクを目指して
ワクワクドキドキの猫たちの冒険をユーモラスに描いていて、
「母さん猫がんばれ!」って思わず力が入っちゃうくらい引き込まれました。
(なにより、月にミルクがあるという発想が素晴らしいし、冒険好きな子供でなくとも心躍りますよね笑)
母さん猫が月を追いかけて森へ行く途中、
ミルク目当てで
豚やおんどりや仔牛も旅の仲間に加わっていきます。
しかし、歩き疲れた豚は水辺で脱落。
狐の遠吠えが聞こえて食べられると思ったおんどりも脱落。
最後に残った仔牛と母さん猫は
森に入り、空に届きそうな高い木の上に月が腰掛けているのを発見します。
大きくてまぶしくてきらきらと輝く月が
仔牛や母さん猫を神々しく照らすシーンの
幻想的で美しいこと。
「ねこさん、みて。ミルクがたっぷりあるよ。月のふちからあふれそうだ!」
口の周りをペロッと舐める食いしん坊な仔牛。
さっそく木をスルスル登りミルクをとろうとする母さん猫。
しかし、何度よじ登って手を伸ばしてみても
月はどこかへ飛んで行ってしまうのです。
『月め、あたしたちをからかっているのね。でも、だめよ。あたしは しんぼうすることを しってるんだから』
決してあきらめない母さん猫とは対照的に
仔牛はイライラしてる様子。
『欲しいものを手に入れるには しんぼうがだいじなのよ。とちゅうで くたびれたり、こわがったり、いらいらしてはいけないの』
(このセリフは人生の真理を突いていて大人でもハッとさせられます)
でもまだ幼い仔牛は
「しんぼうなんて いやなこった」と言って、呆れて帰ってしまいます。
そして暗く寂しい深夜の森に残されたのは
結局母さん猫ただ一匹。
『月だっていつまでも そらにぶらさがってはいられないわ。そのうち つかれて、どこかの木にこしをおとすわよ。そうしたらのぼっていって、つかまえてやる!』
走って走って走り続けて
必死で月を追いかけ続ける、
見開きで描かれた母さん猫の絵が
うっとりするほどファンタジックで、
僕の心も真夜中の森と同化していく。
月を追いかけてやがて朝になり、
とうとう牛小屋に隠れた月を発見した母さん猫。
果たして、母さん猫の切実な思いは月に届くのか?
お腹を空かせたやんちゃな子猫たちのために
ミルクを手に入れることができたのでしょうか。
かつてクラッシュのジョー・ストラマーも言いました。
「月に手を伸ばせ。たとえ届かなくても」 と。
トライする気概と
あきらめないドン・キホーテの精神。
知識だけの実感のない言葉は人の心を打たないように、
結果がどうあろうと
トライする姿勢こそが人の心を揺り動かすし、
少なくとも自分の目で見る前に
何かを言おうとしてはいけないのだということを
僕は母さん猫に教えられました。
それにしてもこんなにあたたかくて
カッコいいお母さん猫を持って、
子猫たちは幸せですね。
最後の最後まで
ミルクは月からきたものだと信じてやまない母さん猫が可愛いすぎます(笑)
猫の出てくる絵本が好きな人、
健気でたくましい猫の奮闘ぶりが見たい人(笑)、
月や夜の匂いに浸りたい人、
一夜の冒険譚に心惹かれる人、
月に手を伸ばす猫の表紙に胸がきゅい~んとした人などにオススメです(笑)
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どう頑張っても月に届くはずがないのだけれど、月を追いかけて草むらを走ったり、高い木に登ったりする猫のすがたを見ても、こどもたちは何もいいません。むしろ、うごいてしまうお月様に「ずるいなぁ」とかいってしまいます。
この辺の反応は、低学年らしいところで、こういう「あそこまでいけばお月様に追いつける」という感覚をまだもっているうちに読んであげたい絵本です。
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星の絵本を探していて、借りてよんだ。
あるところに、かあさんねこと 4ひきのこねこが くらしていました。
ところが、こねこにやる ミルクが なくなってしまいました。
かあさんねこは、月へミルクをとりにいくことにしました。
(1908年、「ユールトムテン」、クリスマス、スウェーデン)
月の模様のおはなし。
おんどりじゃなくて、ねこが先頭がよかったな、どうしてこうしがでんぐりがえししたんだろう、脱落した動物たちはどうなったんだろう、なんて。
子どもたちはそんなこと、気にしないか。
すごく期待して借りたので、少し残念。
母は強し、絵はすてきです。
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子猫たちのため、月までミルクを取りに行こうとする母さん猫のお話。最後のページの母さん猫の様子に、しみじみとした風情を感じさせられる。動物たちの躍動的な絵も、読んでいて楽しい。
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お母ちゃんねこは諦めるわけにはいかない。前しか見ていないのがすごいなと思った。想いの強さが勝ったね。
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ねこ好きにオススメ!絵も可愛い!
母さんねこがミルクを求めて月を追いかける。
途中仲間に入ったブタやこうしやニワトリは脱落しても走り続け、森を超えた農家に下りる月の光を見て農家に押し入りミルクを見つける執念!母は強し!
「ほしいものを てにいれるには、しんぼうが だいじなのよ。
とちゅうでくたびれたり、こわがったり、いらいらしては いけないの」
イライラするこうしに放つネコの言葉。教訓…
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動物たちのポーズに躍動感があって、すごいスピードで駆けて行ったり跳びはねているように見える。
求めよさらば与えられん、というお話で、諦めないことが大事なんだねと思う。
ずっと夜のシーンが続くので、朝が来た時の開放感がすごい。
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絵が見やすくてかわいい 大型絵本で読み聞かせに向いている。
静かな話だが、動物たちに動きがあって見あきない。
ストーリーがしっかりしているから納得がいく。
「かあさんねこの、信じて諦めない強い心。
月にミルクがあると聞いたかあさんねこが、子ねこたちのためにミルクを手に入れようと、月を求めて追いかけます。途中、ぶたとおんどりと子うしに出会って、みんなミルクが欲しくて一緒に追いかけます。でも、高い木の上に月はこしかけて、明るく大きく輝き放ち、届きそうにありません。月の中には、たっぷりのミルクをもったおじいさんとおばあさんが微笑んでいます。かあさんねこは諦めずに追いかけますが……。
読んであげるなら 4才から
自分で読むなら 小学低学年から」
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かあさんねこは、4ひきのこねこたちをりっぱにしようと、とても大切に育てていたが、うしの乳がでなくなり、ミルクを飲ませることができなくなった。
犬が月の中を見てごらん…と。
おじいさんとおばあさんが月の中でミルクのおけを運んでいる。
月へ向かって走るねこ、走っても走っても遠くへいく月。いっしょに走っていた動物たちはあきらめたが、ねこは最後まであきらめずにとうとう牛小屋に隠れた月までまっしぐら。
しんぼう強く、あきらめずに月を追いかけなかったらミルクは手に入らなかった。
こねこのためでもあるんだろうね。
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子を想う母のド根性話?
間違った方向に向かって諦めずにがんばる!
というのは
子どもにどうなんだろうと思いつつ…
深く考えるのも変かと悩みつつ…
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〝ある処に母さん猫と4匹の仔猫が暮らしていました。母さん猫は、仔猫たちをりっぱな猫にしようと、栄養たっぷりの牛のミルクを毎日たくさん飲ませました。ところが、ある日、猫たちの農家の雌牛の乳が出なくなりました。困り果てた母さん猫は、農家の飼犬から「月のなかに何が見える? ミルクを運んでいるお爺さんとお婆さんが見えるだろ。 ミルクが欲しいなら、月へ行けばいいんだよ」と教えてくれました...母さん猫は、月を目指す途中に出会った、豚と雄鶏と子牛と一緒に、月を追いかけることに・・・〟何事も、失敗を恐れず挑戦することの大切さを教えてくれる、ハッピ-エンドで終わるホットなお話し絵本です。