投稿元:
レビューを見る
どんな盾でも貫き通す矛と、どんな武器でも防ぐ盾を売る商人に、その矛でその盾を撃てばどうなると問う矛盾の話。
竜の顎下に生える逆鱗の話。
一番早く蛇の絵を書いた者に酒を与えるという競争で、一番早く描けた者が余裕を見せて蛇に足まで描き、失格した蛇足の話。
とても面白い。
ただ、韓非子の人格的な激しさは未熟。
投稿元:
レビューを見る
情を捨て、冷酷なまでの視点を身につけると、こうなるのであろう・・・
始皇帝の焚書坑儒のきっかけにもなってしまった思想。
あまりにも冷たすぎて、少し笑ってしまう(浮気の記述など)のは私だけでしょうか(笑)
投稿元:
レビューを見る
元祖戦略的思想家とも言える「韓非」の著。
数々のエピソード(説話)から教訓をひき、権力のありかたを説いているが
その一貫性と戦略性から学ぶことは多い。
投稿元:
レビューを見る
徳間書店の「中国の思想」シリーズ。
このシリーズの特徴として、漢文、書き下し文、現代語訳の三種が並記され、現代語訳が素晴らしく読みやすい。
たいそう面白い「韓非子」だが、残念なことに完訳ではない。
投稿元:
レビューを見る
人間は自身の利益を中心に考え、行動し、元来悪の心を持っているとしたうえで、組織のトップで有り続けるための施策が語られている。信賞必罰の考えは間違いではないと思うが、それが企業の成長にとって一番良い方策かどうかと問われれば異なると思う。確かに企業の存続だけを考えれば、韓非子の考えでも問題ないかもしれないが、成長という観点を考慮する違った考え方を取り入れる必要がなかろうか。自身がトップにいつづけることは企業(組織)の成長と結びつくことは少ないだろう。
投稿元:
レビューを見る
君主の心得
仁義では人を動かすことはできない
法治こそが人を動かすことができる
法と術
知識として絶対に頭に入れるべきこと
投稿元:
レビューを見る
先人に学ぶべきである。
今の日本の状況は、今までの国家にすでに存在した病魔しかない。ずーっとずーっと、西暦が始る前の世界でも同じなんだと理解させてくれる。
本の帯に「冷徹なる人間支配の論理」とある。
冷徹ではない。冷静なもののミカタだ。
なんにせよ、君主向けに書かれた本ではあるが、いやいやすべての人間関係にのっとった書物だ。
誤解無く生き、自己を全うできる書物になりえる。
これを読むと勇気がわく。
自分の信じた道をゆけばいいと教えてくれる。
投稿元:
レビューを見る
韓非子は徹底的な性悪説に立っている。しかも荀子の性悪説と異なり、人はどこまでも利によってのみ動くという行動原理を前提に君主論を説く。儒家が仁・義による徳治政治を説くが、それは所詮机上の空論であると断ずる。
春秋戦国時代において儒家の教えを取り入れた国が多い中で、徹底的に法による支配を断行した秦が戦国時代を制したのは決して偶然ではないだろう。韓非子は同じ法家の李斯の讒言にあって殺されるが、その後の中国の歴史のみならず世界の政治の進展を俯瞰すれば、韓非子の思想は或意味世界を支配しているといっていい。
投稿元:
レビューを見る
2012.9.15 推薦者:じょなさん(http://ayatsumugi.blog52.fc2.com/blog-entry-187.html)
投稿元:
レビューを見る
端的に言うと、人を信用してはいけないという教え。一回読んだだけでは消化しきれなかったので何度も読んで身につけるようにしたい。
投稿元:
レビューを見る
過激すぎて現代にはそのまま応用できないものがあるものの、韓非子の思想には非情に説得力があり有用なものが多かった。そもそも、数千年前の古代中国では、ここまで現代にも通ずる思想が普及していたことに感銘を受けた。
また、韓非子の儒家に対する鋭い批判も面白かった。
投稿元:
レビューを見る
絶対的権力者が正しく「法術」を行えば国は収まる。「法」は法律、規則のことで正しく従わせ運営しさえすれば国は自ずと収まる。その機構を運営するのが君主であり、それの妨げになるものは全て排除せよ、となかなか過激な書である。
その運営は「術」でこの「術」は実際法を民に対して運営する家臣、その操縦術ということになる。例えば「明君は、遠くにも近くにも、目と耳を巡らせて、臣下がどこにいようと、その失敗を見落とさない」(備内)「」君主が見るには、国中の目を使う。…聞くには、国中の耳を使う」(定法)など情報を独占し、監視する具体的な方法が描かれている。
また「信賞必罰は自ら行え」「疑わしいことを言って臣下を騙してみる」「知っているのに知らない顔をして、臣下を試す」など人間支配の基礎知識のような内容もある。この書によって秦の始皇帝は自分の国家統治のプランをはっきりと見たのではないかと思ったりしている。春秋戦国時代の最終走者として百歌繚乱した思想を一つの政治技術にまとめ上げられた本でもあるだろう。
内容自体は例え話を多く使った説和風にまとめられているので、読むことは難しくない。読後あなたが後味の悪さ、人間不信、厭世感を感じてしまうかもしれないが、人間をここまで冷徹に見通した思想書が紀元前にすでに書かれていた中国の思想書の凄みを感じてくれると嬉しい。
ただし、この書の手法を実行するのはおすすめできない。これはあくまで「君主」に向けて書かれた思想書であり、一般市民の思想書ではないからだ。
投稿元:
レビューを見る
春秋戦国時代の思想家 韓非子の教え。
君主として定めるべき「法」とその「術(運用)」について記載しており、その本質は人にある。
なぜ思想家がこの時代に多いのか、法治国家とは何を意味したのか、という時代背景などにも導入で説明されており、前知識がなくても理解ができた。
本書はまさしく君主に向けており、現代、また君主ではない人には理解できない点も多い。しかしながら、人は誰かをねたんでしまうという当たり前な点もあえて練りこんだ運用であり、妻ですら信用しないというのは下剋上や暗殺も当たり前な時代だからこそ、という書籍だった。まさに”帝王学”の本だ。
特徴として、過去の逸話を例に挙げることでその理解を促す内容である。最初は分かりやすいと思ったが、どんどんとクドく・・・人名や立場を覚えるのが大変で逸話が頭に入らなくなったのが私にとっては残念。
面白かったのは有名な逸話等もこの本から引用されていることもある点だ。
「矛盾」「逆鱗に触れる」というのも韓非子からの記載である点が面白い。