紙の本
著者の大物語の始まりなのか?
2001/01/05 13:22
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投稿者:松内ききょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
蒼鴉城とよばれる屋敷、首なしの死体、密室、見立て殺人、名探偵の登場。
本格真っ向勝負。小手先技も飛躍も言い訳も一切ない。どこから切っても本格、突き詰めて凝縮された本格ミステリ。私は本を読むときに、著者の年齢を気にすることはないが、これでもかこれでもか、というこの本格色は、新本格世代に育ち、新本格第二世代と言われる作者の若さにしか、生み出せなかったように思えてしかたない。
ところで私は、『メルカトルと美袋のための殺人』に感動して、その足で『翼ある闇』を買いに走ったくちであるため、いわゆる『翼ある闇』のあの衝撃的設定は、まさに「衝撃的」だった。ただしこの読み方はたぶん邪道なので、おすすめはできません。
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デビュー作なのに『最後の事件』てあたりが大物の予感を感じさせるじゃないですか。というわけで10年ぶりくらいに再読してみたわけですけども。
清涼院は麻耶の突拍子もないところだけを見習って小説を書いちゃったんじゃないかなあ、としみじみ思いました。
麻耶はちゃんと一般人でも一応納得できるレベルで終わらせてくれたけれど、それを超越しちゃったのが清涼院、みたいな。
まあ清涼院のことは置いておいて、度重なるどんでん返しに最後まで楽しめる一作だと思います。新本格第二世代の旗手としてふさわしいデビュー作になったのではないでしょうか。
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麻耶雄嵩のデビュー作。
本格ミステリの醍醐味を感じつつもそれだけでは終わらせない。デビュー作にも関わらず麻耶雄嵩の真髄を感じることができる一冊。
メルカトル鮎最後の事件ってところもまた。
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二人の探偵推理合戦や、探偵の推理であるにも関わらず真相が二転三転するのは、話を盛り上げ楽しめて良いと思うのですが、少し「やり過ぎ」なのではと正直思いました。
あのメルカトル鮎最後の事件としては、良い作品なのではないでしょうか。
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何度も繰り返されるどんでん返し。その課程で主役の探偵すら犯人になりかける。作者がクイーンを尊敬しているのは分かるが、国名シリーズの見立ての理由には多少無理があるのでは。しかし、従来の探偵像をぶちこわす見事な作品。ものすごいインパクト
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"メルカトル鮎"の記念すべき1作目なのに、すでに最後の事件って(笑) 城砦のような館,密室,凄惨な死体…などミステリの王道(?)をいく作品だけど、"名・銘・真?"探偵とストーリーの大どんでん返しで意表を衝かれる。とくに最後の最後が最高です!
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初麻耶作品。デビュー作にして最後の事件・・・わけわからんけど、面白い。今までの概念を思いっきりブチ壊された感じ。星3ツ!じゃなくて星5ツッ
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思う。これで解決したのかこれで終われるのかこれでどうなるというのだ。答えが、どこにあるのかわからない。
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びっくりした。
初めて読んだときの印象が相ッ当悪く(爆)再読に嫌って言うほどの時間がかかった一冊。
まず偉そうな探偵が死ぬということに嫌悪を覚えたり!そして香月くんの俗物なんだか高潔なんだかよくわからんとこに嫌悪。
今回、前者は寧ろあーあーと思ったけど、後者は相変わらず嫌だったなー。木更津さんは素敵なんですが。
探偵はうろたえたらいけないっていうか、うーん戸惑いました。
話がでかいけどぺらぺらな印象ですた…面白かったけどね。
それよりも解説が意味不明だった。
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高校時代から友人に薦められていた作品。
で手にとって見たものの、つい先日大学の友人からこの作品についてちょっと聞いてすんごい身構えました。読んでみると、実際最初の方は「…駄目かも」と思っていましたが、後半が!事件の真相が二転三転し、一気に読み進めてしまいました。こぉゆーのだったら有です。奇抜な推理かとおもったら、次に出てくるのはもっと奇抜な推理で、結局真相に一番ビックリ!なのです。
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すすめられて読んでみたが、なるほど。キライじゃないな。ハマるかどうかは続き次第ということで。メルカトル鮎自体は全然好きなタイプじゃなかったので、続きについていけるかどうか…。
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作者のデビュー作。
ミステリあまり読まない初心者の頃にこれを読んだ私は、こんな終わり方でいいのか。これがミステリなんだと思ったとか。
デビュー作でこのタイトルなんてなんて作家さんだと思ったとか。
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読了〜。う〜んと、サブタイトルにやられた感覚。最後に語られる最初の殺人で起きた奇跡は、ちょっといただけない感じがある。これを押し通すのであれば、作品の雰囲気全体をその方向に持って行かないと、浮き過ぎてダメだろうと。探偵の口調や、引用、隠喩、館とその住人の非現実性など、一つ一つのネタは良いのだけど、全体をつなげて読むとちょっと纏まりが無さ過ぎてツライ。解説でもちょっと触れられていたけれど、色々なものを詰め込みすぎた感じがして、一冊で楽しめるのは読者としてありがたいが、1つの物語としての濃厚さが無くなるデメリットがある。オーラスのエピローグ。これには、ちょっとアンフェアさをやはり感じるので、それほど意外な結末に感じられなかったのが、辛口批評の原因だね。
事件を彩るクラシックなどのパーツの書き込み方と、キャラの作り方は手法を知っているみたいなので、次作では化けてるかもという期待がある作家さん。
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密室、大量、猟奇、三拍子揃った典型的な殺人事件モノです。家系図あり、館あり、恨みあり…うん、典型的ですね。
ところで。
どうやら、よほど「新本格派」は私に合わない様子です。嫌いじゃないけどっ!嫌いじゃないけど〜…。
ちなみにサブタイトルに出てくるメルカトルさん、あゆって名前の響きからてっきりめっきり女の方と思ってました。まさかシルクハットかぶった変なおっちゃんとは…。
しかもなっかなか登場しない。最初別の探偵さんが捜査をしてるんですよ。おかげで、進めど進めどメルカトルのメも出てこないし(笑)
ラストシーンの二転、三転する展開もなかなかインパクトはありましたが、あのうれしい「だまされた」感ではなく。
ある意味、「こんなんありえへんわー」って笑い話として読めば楽しいかも知れません。
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『名探偵 木更津悠也』から読んだ者にとって、あぁ、やっぱり、という結果に。推理合戦の末、制したのはやはり彼でした。面白い。