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元監察医の体験記。
海堂尊もよく問題にしているけど、日本の死因究明の甘さは、如何なものかと思う次第。
上野さんの著書は読んで損はありません。
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変死体を検死していくと、喋るはずのない死体が語り出す。「わたしは、本当は殺されたのだ」と。死者が、真実の言葉で生者に訴えかける!突然死や自殺か他殺か不明の変死体を扱って34年。元東京都監察医務院長が明かす衝撃のノンフィクション。
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監察医の方の体験談と、考えについて。
「死者の人権をどう守るか」と言う内容が興味深かった。
死んだ後のことなんてと思う人もいるだろうが、その死んだ後の処理をする人は必ずいるのだ。
随分オブラートに包まれているけど、基本グロ寄りなので万人にはお勧めしづらいが、作り話と違った生々しさは中々他にはない。
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法医学の重要性が確立され出した時代の、監察医が語る検死のあれこれ。
「よく死体を見た後でご飯が食べられますね、と聞かれることがあるが死体を見ないと私はご飯が食べられないのですよ」と返したというブラックジョークの通りで、こういう仕事をしている人も世の中にはいるんだ、という根本の部分が書かれている。
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元東京都監察医務院長が、現役時代の貴重な経験を記したエッセイ。20数年ぶりに再読。
著者の著作は興味深く、数冊読んでおり、他の作品もこれを機会に再読をしてみるか。
「監察医制度は、変死者の検視、解剖をしているだけではない。データは必ず、生きている人に還元される。そして、予防医学にまた衛生行政に役立たせている」
「監察医は人間の終局の姿を直視する仕事でもある」
「法医学は死者の声を聞く学問である」
著者の法医学という研究及び仕事に対する矜持、自負が表れる言葉である。