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同名の映画でサメが暴れまくるものや、海の生物のドキュメンタリー作品が有名ですが、私にとってのディープ・ブルーは、こちらの小説の方が印象に残っています。イルカと人類が、意思疎通できたらという夢を、この小説の中で叶えてくれます。読んでいる間、現実を忘却させてくれる作品なので、気分転換したいときなどにお奨めかも・・・・・
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内容(「BOOK」データベースより)
太古の昔よりイルカたちは画像を送り合って交信していた。そして独自の文化やネットワークを世界中の海に発達させてきた。かつては人間とも交信していたが、その絆は長い間絶たれたままだった。…そして、現代。科学者、ジャーナリスト、マグロ漁船の船長、石油掘削技師と全くタイプの違う四人が海の事件に巻き込まれながら、次第にイルカたちの驚くべき能力と、それによる自らの心の変化に気づいてゆく…。
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イルカと人間の世界が同時進行で別々に描かれて行きます。
イルカは口承(映像)で地球の始まりからの歴史を現代に伝えてきました。昔はテレパシーのようなものでコミュニケーションがとれていたイルカと人間ですが、文明が進むにつれて人間はその能力を閉ざしてしまいます。地球環境の危機が迫り、イルカからのテレパシーを受け止められる人間が現れてきます。
戸惑いながらも4人の主人公たちは立ち向かっていきます。
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・異星人と太古の時代に交信したイルカら海洋哺乳類は、人類の成長を見守りその知恵を伝えるタイミングを待ち続けてきた。スピルバーグやルーカスも参加した映画「スターシー」をベースにしたファンタジー小説。
・って言ってもこの映画はグリムウッドの小説「リプレイ」の中だけの話。そうとは書かれていないけど、明らかにそのスターシーのノベライズ。海洋哺乳類の一部にはリンク能力と呼ばれる一種のテレパシーが備わっていて、集合知(アカシックレコード、あるいはインターネットのような)にアクセスしながら人類へのアプローチを開始する…
・全くリプレイとは趣を別にしながら、傷付いた登場人物達とその再生を描くところはグリムウッドの共通のテーマなのかな。導入部、中でもイルカ視点の部分は割と退屈だったけど中盤以降物語が収束し始めてからはグイグイ読めた。訳も一箇所の辻褄の合わないところを除けばとても良かった。
・タイトルは原題のInto the Deepの方がいいね。
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子供の頃から我々は他の生き物を知のあるものとして捉えるように教わっていない。それは人間に比して知を語るにたる生命がいないという前提にたっているからに他ならないからである。この小説は、この前提をひっくり返して、イルカやクジラに高度な知性があったらというお話である。このファンタジーは、若干の毒を孕んでいて、反捕鯨の主張を忠実になぞってイルカを知あるものに昇華する作用も持っている。個人的にはイルカもクジラも好きだけど知あるものに昇華させることには抵抗がある。この小説もストーリーは3流だけど、このイルカに対するメッセージが気に入るヒトには楽しめるかも。