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「おもしろき こともなき世を おもしろく」
上句だけ残された辞世の句が有名な高杉晋作。破天荒な実行力、時代を見極める確かな判断力を兼ね備えた維新回天の立役者の一人。この人が維新まで生き残っていたらまた違った味わいの世の中になっていただろうが。
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上下巻です。高杉晋作って破天荒王子だなって思う。自分の命が狙われてる時に、片手に折りたたみ式の三味線持ってもう片方は遊女のおうのちゃんの手を取って逃げるあたりがもうとっても。奥さんには家庭を守ってくれといい、遊女とは逃避先でも豪遊し、最後は尼さんに看取られ、まさき男冥利につきる生涯だったのではないかと思う。また3人の女性が文通してたりして仲良しっていうのもなにか頷ける。一時期おうのちゃんになって晋さんの側で暮らしてみたいってすごく思ってました。
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上巻に続いて下巻も読破。歴史というより小説の色が強い本なので、池宮晋作は、女性にもて、戦略家であり、すごくかっこよく描かれている。本物はもっと行き当たりばったりだったし、破天荒だったとおもうが、うまくかっこよく描かれている。ただ、望東尼とまで色をにおわせるのはどうかと思うが、やはり奏しないとあの詩はなかったのだろう。これもまた解釈だからいいとおもう。文章の端々に、登場してくる人物のその後についてコメント敵に記載がある点も楽しめる。全体を通して、かっこいい高杉を楽しめたと思う。長州藩内の話として高杉がスーパースターになれなかったというコメントがあるが、こういう考え方もあるんだなと思った。坂本龍馬とのやり取りが下巻から出るが、これもひとつ読んでもらいたい。
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冒頭から馬関戦争の交渉で「魔王」が本領発揮をして一気におもしろくなる。そして耐え忍ぶ時期が続きチャンスを逃さず藩内革命へと展開。高杉晋作は著者も書いているけど長州藩のみの活躍で明治維新には直接結び付かないと思っていたけど、それは大きな間違いだった。目まぐるしく混沌としている時勢の中、火薬庫と化している長州藩の中で冷静な判断力を持ち、かつ迅速に事を成す実行力はこの男にしか出来ない芸当で、奇兵隊を説得し道を切り開いた瞬間は正に、その時歴史が動いた!鳥肌ものだった。とても素晴らしい本。長州巡りしたくなりました。
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微妙な読後感。
面白いようで面白くなく、さらりと読めてそれほど印象深くない。
作者の高杉への思い入れの強さはよく分かったが、その傾斜が上手く話の面白さにつながっておらず、平板な印象。
いわゆる歴史ものとして気楽に読めばよろしいのでは?
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高杉晋作の魅力を語ろうとするとどうしても脚色された逸話が先行してしまうのだが、この小説では、そういった話題は「後から作られたものである」とし、事実に沿って話を進めている。
事実を語ると面白みが半減してしまうのではないかと思ったが、全くそのようなことは感じられず、むしろ色々納得しながら読むことかできた。
無駄なエピソードを入れたりせず「テンポよく書」かれていたので話の流れも頭に入りやすく、高杉晋作の軌跡を改めて整理することができた。
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高杉晋作という人物を魅力的に描いた歴史小説
上下巻で構成される下巻です
絶望的なまでに追い込まれた長州藩ですが高杉晋作の活躍により再び火の玉のように燃え上がり、遂に倒幕寸前のところまで勢いを取り戻したところで、運命の悪戯か高杉晋作は病に倒れます
その短く儚い人生を革命に注いだ天才の生き様を鮮明かつ色鮮やかに描いています
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明治維新を長州の視点から書かれている。薩摩藩や西郷隆盛に少々点が辛いのはそのせいでもあると、著者はあとがきで述べている。
討幕の影の立役者が実は高杉晋作であったとは知らなかった。生麦事件とか蛤御門の変といった事件の背景や、明治維新で長州がのさばったわけもよく分かった。奇兵隊とはそういうものであったのか。
文句なく面白いだけでなく、著者の洞察力も素晴らしい。場面展開にスピードがあり、グイグイ引き込まれる。
池宮の著作に頻出する古風な言い回しが、ここでも健在。
もう一度じっくり読んでみたい。
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やっぱり感動した。行動力がすごい。新しい日本を開くために命をかけた。とてつもない人だ。人を巻き込む力、行動力、読み。桁外れだったに違いない。