紙の本
非常におもしろい。
2003/07/25 02:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:素人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
・「ゴリオ爺さん」で作品名で少し退屈を予感したのだけど、
最初のしつこい風景描写以後は面白く読めた。
・ウージェーヌのという22歳の若者が、
思い描いていた幻想のパリから、拝金主義のパリの現実に気付かされる
青春小説(?)。
・教養小説でもある。
・高山鉄夫さんの訳もいい。
・読んだ本が少ない僕がいうのもなんだけど、
全ての登場人物が浅い心理で動いている気がした。
それが、他の書評をした人もいってるような、「教養」どまりの理由かもしれない。
人間そんなに簡単じゃないといいたい。
・父と子についてちょっと考えさせられた。
・スタンダール「赤と黒」に似てる?
投稿元:
レビューを見る
下宿に小さな社会の醜悪さを見出し、また社交界に人間の下劣さを見出しながらも、そこを生きる人間を逞しく描いている。
投稿元:
レビューを見る
2007.11. ゴリオ!やっと上巻を読み終わった。やっぱり、翻訳物は読み進めにくい。ラスティニャックがやっっっと社交界へ出ていけたんだけど、どうなるんだ、ゴリオは。主役はゴリオ爺さんのはずなのに、ラスティニャックのことばかり語られているような…。長い長い会話や心理描写が、鬱陶しいようで気づいたら引き込まれそうになっている。そのまま下巻も読み終えたい。昔の、今はもうないパリでも人々は今と同じように醜い思いとか駆け引きとか、いろいろ隠したつもりで生きているらしい。そして、ゴリオの行く末は・・・。
投稿元:
レビューを見る
フランス文学の授業でこれを読み、衝撃を受けました。
すさまじくリアルな人物描写には鳥肌が立ちます。
投稿元:
レビューを見る
古典イコールお堅くてとっつきにくいのかな~、と手を出さずにいたけど全然そんなことがなくて面白い。
パリジャンの言葉遊びを交えた軽快な会話や、王政復古時代の貴族の馬鹿馬鹿しくも本人たちにとっては必死な生活が興味深い。
投稿元:
レビューを見る
とにかく、くどい。
これがフランス古典なのか。
しかしながら、日本文学にはないこのくどさが、
われわれ読者に情景をありありと浮かばせる。
想像の余地がないということは、筆者の思い描く場面がそのまま
伝えられているということでもある。
場面をある程度把握するまでは、確かに疲れる作品ではあるが、
一度頭の中に思い描けば、その中で進む物語にのめり込まずにはいられないだろう。
投稿元:
レビューを見る
あれやこれやとお金関係で父を頼りに来る娘達に父はこれ以上にない愛情で接するが、自分が最期という時に見舞いにも来ない娘達の本性を随分前から知っていた風に言うゴリオにはとても驚きました。
熊本学園大学:(まんぼう)
投稿元:
レビューを見る
彼女のからだつきぜんたいがこの下宿屋の特徴をあらわし、またその反対に下宿屋は彼女の人品骨柄を包含しているのだ。
投稿元:
レビューを見る
再読終点。前回より楽しめた。人間の汚ない面が強調されているように思って、前回は気分が悪くなったけれど、こういう浅ましい人間は、実はどこにでもいることに気がついた。バルザックはおもしろい!
投稿元:
レビューを見る
ピケティの21世紀の資本から読んでみようと思った本。
当時のパリの貴族の様子が描かれている。特に感情面の描写が豊かなのがとても良いと思った。
法学部の楽聖がいかに立身出世をしていくかを考え、社交界を渡っていこうかという序章。
どのように振る舞うべきかについても考えさせられる。
投稿元:
レビューを見る
ゴリオ爺さんは傍から見るとかわいそうな人だけど、本人は娘二人を愛し続けることで満足しているのだから幸せなのかもしれないな。むしろ娘は過保護に育った分、お金があっても幸せではない気がする。しかしラスティニャックはダメ男だなぁ。若い頃はあれくらいハチャメチャでいいのかもしれないが、こちらの家族は可哀そう。振り返ると自分にもラスティニャック的なところがあった。家族には迷惑かけたなぁ。
投稿元:
レビューを見る
ゴリオが見せた父性愛とその顛末はトラウマとして封じ込められ,ラスティニャックの欲望は前向きなものとして残される,そういう時代かもしれない。
文学作品として見た場合,写実主義の代表とも言えよう書き込みの多さが特徴的である
投稿元:
レビューを見る
いつの時代になっても変わらない人間の欲の深さや嫉妬、見栄といった負の部分に多くの焦点が当たっているので、時代を超えて迫ってくるものがあります。ゴリオ爺さんは、自分で分かっていながら娘たちに尽くしたのでしょう。その部分が可哀想で涙が出ました。