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第1刷が97年なので、10年くらい前のアムロ・小室全盛時代に書かれたものなので今(08年)読むとちょっと古いような、けど殆ど変わっていないような。
各テーマに合わせて、誰のものかは分からないけどその本質を突いているのではないかと思わされる人の言葉集。
そして、そこに永氏のコメントが付くという形式。
だけど、全体に流れがあって読み飽きない。
”芸” ―基本的に大衆には出来ないことが出来て、大衆の耳目を集められる技のことを言うのかなぁ。そして、芸を持つものは大衆とは異なる者だけに淋しさ哀しさと切っても切れない関係にあると。
”テレビ” ―最近、頓にテレビて虚構のメディアだなあと思うけれどもよくよく考えるとテレビがジャーナリズムだったことなど無いのかもしれない。
”スポーツ”―確かに、何がスポーツで何がエンターテインメントなのか。スポーツの定義は曖昧だ。
”光と影” ―光が強いほど影は濃くなる。最近は影が薄くなってるのは光が弱いから?
”歌” ―仰げば尊しとか、蛍の光が卒業式で歌われなくなることに淋しさを感じるのは懐古主義だろうか。
”芸人” ―果たして本当の芸人とは何なのか。三波ハレ(春)男さんはすごいんだなと、今更ながらに知った。
いい意味でも悪い意味でも娯楽が散乱している世の中なのだろうなぁ。豊かになったものだ。
昔の意味での芸人というものが絶滅危惧種となることはなんとなく淋しく思えたりしてしまうけど、果たして残していく必要があるのかは疑問だし、時代の流れとはそういうものなのかもしれない。
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永六輔さんの本は一冊くらい初期のころのを古本屋さんで購入、その本が思い出せない。この本は、わが愛する『笠木透』さんの記述がありますので、気になる本として紹介しておきます。ラジオでも永六輔さんが、笠木透さんの事を紹介されたそうですね。岐阜県からフォークソングを歌い続けている人です。
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芸人 (芸能人・役者・俳優・芸術家 など) と、その周辺の人物の語録。
一部は発言者の表記はあるが、ほぼ無記名にて紹介。
芸やスポーツやテレビや歌などから、多くの語録が挙げられている。
「俳優とかアーティストと言ったって、早い話が日雇い芸人です。」
芸に携わる者には、身につまされる語録もある。
自分の仕事や趣味や稽古ごとに置き換えても楽しめる一冊です。
巻末には、意外と骨太な三波春夫さんとの対談も集録。
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古本屋で出会ったサイン入り本〜(全てサイン入りなのかな?)国民総芸人。誰も彼もが誰かを演じて疲れている。そんな世界になってきていると。マスコミに入りたいとおもってる人はよむべき!私はやっぱりハレ女でありたい。
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永六輔さん。初めて知ったのは、やはりラジオだったように思います。
野沢那智さん、愛川欣也さん・・・と並んで、深夜放送の中での私の思い出の方です。
本書は、今から20年ほど前の著作ですが、永さんの語り口そのままが嬉しいですね。本書の構成は、かなりの部分は「芸人」やその周辺をテーマにした「語録」の紹介です。
とはいえ、有名人の言葉ばかりを採録したわけではありません。むしろ永さんは、圧倒的に無名の人々の言葉を数多く選び出しました。
それらには永さんの考えや価値観が間接的に投影されているともいえます。それは、新しい大きな流れに押し流されゆく人々への救いであり、理不尽な扱いは許さないという市井の人の目線からの怒りでした。そして、最期までそういう立ち位置を崩さない方でした。