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不思議な能力がある一族の連続短編集。
とても気に入った作品でした。能力者の話というと少し非現実的なファンタジーをイメージするかもしれないけれど、そういう本ではありません。
普通の人々の中でひっそりと息づく常野一族の少しだけ寂しい感じがした話です。
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不思議な能力を持つ常野一族の連作短編集。これから何かが始まるといった雰囲気があります。続きがあるそうですし、謎めいた設定として、短編よりも長編の方が合いそうです。
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常野、と呼ばれる一族についての連作短編集。
表題作のようにとてもつらい内容もあるのだけど、なぜかこの本を思い浮かべると、「しずか」な感じがする。それは常野一族がそうやって「しずか」にいろんなところに「いた」からだろうか。
読みかえすことの多い本なので、単行本と文庫本両方購入してしまった。とくに「光の帝国」の中のお祈りの言葉は何遍も目でおいたくなる。
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常野という不思議な能力を持った一族の短編集。のほほんとしたものから、ぞっとするもの、悲しくなるものまで様々。オススメは「光の帝国」すごく心が辛くなりました。
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とてもイイ作品でした。彼らのつらい物語、力のあるものの大変さ、いろいろなモノが感じられました。最後は感動しました。
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2007/2/1.
こゆの好き。短編なんだけど、長編です。「常野」の人々の話。只の超能力者ってんじゃあないの。壮大だ。一話目から泣かされた。凄く、ありきたりなんだけど、ノスタルジア。というか。あったかくて。胸が痛かった。不思議。恩田さんの持つ世界は、壮大すぎる。どんどん魅せられてくだけ。
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「しまう」「裏返す」、など不思議な力を持った常野一族。最後にミサキと先生が出会うシーンが好き。もっと一つ一つの話を掘り下げてくれたらもっと良いな。続編があるみたいなんでそれにも期待。
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ネバーランド
麦の海に沈む果実(理瀬シリーズ)
図書館の海
ロミオとロミオは永遠に上・下
蛇行する川のほとり
黄昏の百合の骨(理瀬シリーズ)
夜のピクニック
蒲公英草紙(常野物語)
エンドゲーム(常野物語)
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不思議な力を持つ常野一族が紡ぐ物語
あたたかくなったりせつなくなったりと読んでいると優しい気持ちになります
中でも”おおきなひきだし”と”光の帝国”が好きです
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穏やかで知的で、権力への志向を持たずに生きる常野の一族。人を見通し、癒し、守る、その不思議な能力は何のために存在するのか。優しさと哀しみに満ちた壮大なファンタジー
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特殊な能力(ものすごく聴力が優れていたり、長生きだったり、未来が見えたりと、色々)を持つ、常野一族の物語。
かなり泣けました。ツル先生の分教場のあたりが、かなりグッとキます。
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特殊な能力を持つが故に、傷ついたり大変な使命を負ったり・・・。常野のひとたちは皆まっすぐで、心が温まりました。世界の広さを知る。
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連作短編集。不思議な力をもつ常野という一族の物語。解説は久美佐織。この人がなかなかいいこと言ってる。
「恩田さんは常に書く。世界は美しくて楽しい幸福なところなのだけれど、同時に、ゾッとするほど醜いものであり、血が凍りそうなほど残酷で恐ろしいところでもあるよね、と。」
恩田陸の小説には、たしかにこういう温度の上下があって、それがひどい。北村薫にもそういうところはあるんだけど、あっちが話の都合上みたいな感じでそういう冷たさを出してくるのに対して、こっちはある程度以上に意識的に出してくるからおっかない。
たとえば、この作品集の中で白眉だった表題作なんかはシャレにならない。前半と後半とラストの温度差はちょっと半端じゃない。
恩田陸はこう、思いつきをそのまま小説にしてまう作家な気がする。「こういうことやると面白そうだな」と思ったことは、それがどんなものであろうと、とりあえず実現してしまうん。そういうスキル(マルチスキルとはちょっと違う。実現能力かな)を、これだけのレベルで持った作家を他には知らない。
久美佐織は意外にも、ほんまに良いことを書いてる。
「(恩田陸は)世間一般が女流作家といったらこうだろうと思うようなヘテロな存在ではまったくない。それにしては思弁的すぎる。 女流作家のウリである(はずの)感性や情念に頼り過ぎない。」
この部分も全く同意。てか、まあ、それってつまり骨の髄まで『ミステリ書き』だからなんとちがうかな、とは思うけど。あと、「情念」っていう言葉はちょっと強すぎる気もするけど、とにかく恩田陸は女流作家特有のあれな雰囲気がないので、たしかに馴染みやすいのです。
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常野物語。と聞いてなにか暖かくかつもの悲しい気持ちになるのは、わたしがこの本を読んだからだろう。当たり前のことと思うかもしれないが、本を読んだときぜひ感じてほしい。タイトルを最初にみた時と最後に見た時とでは、感じ方がこんなにも違うものかと驚くだろう。
この物語は、短編だが、それぞれの物語、主人公たちが、絶妙なバランスで重なっているのだ。だからそれぞれの物語は一つ一つ完結しているのだが、すべて読み終わったときになにか壮大な長編ものを読み終わったような気分になる。
常野の人々は、みんなユニークな力をもっている。しかし、それを自慢しようとも、利用しようとも思っていない。みな人のためとひっそり生きている。
その姿勢がまっすぐで、まぶしくてところどころ胸がつまった。
また、大変興味をひかれたのは、常野の人々の特殊能力の表現のしかただ。「しまう」「うらがえす」「とおみみ」など、普段なにげなくつかっている言葉もあるが、なにかこの言葉たちを単体でつかうと不思議な感じがする。この物語の雰囲気は、この言葉たちがつくっているといっても過言ではない。そのくらい、この物語は、他の物語にない独自の世界をもっているのだ。
ぜひ、多くの人にこの世界を旅してほしい。
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タイトルのイメージから歴史モノとか未来SFモノの難しい話なのかと勝手に思い込み敬遠してました。でも、厚さもないしすぐに読みきれそうなので手にしてみたら面白かったです!!!『不思議な能力を持つ一族の物語』と言う事で一瞬、やはりSF?と思ったけど、現代の中で超能力を持ってる人が出てくるお話って感じですね。
一応、オムニバス形式なんだけど能力者はみんな【常野一族】の人で常野一族とは何かしらの不思議な能力を持った人々の集まりなわけです。。
微妙に繋がったお話もあり、面白かったです。ちょっとウルッとする悲しいお話も感動のお話もあり。また違った恩田ワールドを堪能できました♪