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初めてのゲーテ。僕が重視する世界観や描写というよりは会話-人物像中心の小説。だが会話そのものから見えてくる人物像のズレがいい軋轢を産んでると思う。読みやすいと言う点で、お薦め。
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なかなか手に入らないゲーテの一冊。お取り寄せすべき。
親和力とは化学用語。二種類の化合物を1つのフラスコに入れたとき、より結びつきやすいもの同士が結びつき、別の物質に変わってしまう。
人間もまた然り。
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ゲーテによる本格小説。未だかつてない衝撃を受けた。この小説の主題は法、倫理、自然の関係であろう。内なる自然を抑えきれずに破滅していくエードゥアルトとオッティーリエの姿は、単純に道徳を遵守すべきとの考えから非難するにはあまりに美しい。
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「恋愛小説とやらを読んでみたい」という動機で手にして、読んで、「これ以上恋愛小説は読まなくていいや」と思った。古いお話だなぁ、という印象。そいでゲーテがそんなに得意じゃないことを思い出した。
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好きあって結ばれた男爵エードゥアルトと妻シャルロッテ。
二人の住む館に男爵の友人の大尉と妻の姪オッティーリエが滞在し始める。
やがて、エードゥアルトはオッティーリエと、
シャルロッテは大尉と、それぞれ惹かれあう。
それはあたかも、化学反応の結合のように・・・。
といった流れの作品。
刊行は1908年。
いま読むと、登場人物の会話が不自然(基本的に長くてセリフ風)だったり、
地の文に作者が顔を出すところなど、古めかしいところはありますが、
抗いがたい愛の力に翻弄される人間の心理を描いた古典名作ではあります。
なお、
エードゥアルトはクズ
オッティーリエは(聖女のように描かれているが)ちょっとクズ
シャルロッテと大尉はまとも
です。
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自分の情欲に素直な方が幸せになるのかも知れない。しかし、欲は留まるところを知らぬゆえ、身を滅ぼすまで止まらない。足るを知る者が平穏を享受する事ができるが、足るを知るためには不幸を知る必要があった。4人の中で、大尉が特異なのは過去の水辺の不幸を経験したからなのかもしれない。