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紙の本
講談社は今すぐ重版、もしくは文庫化すべき
2005/11/01 00:37
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もくりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公はフリーターの男。歳ははっきり分からないが、30ちかい20代だとおもう。美しい鼻梁を持った女が好き(芸能人でいえば、おそらく伊東美咲が好きだと思う)。そして貧乏。本を発送するバイトをはじめる。ラインワーカーだ。人間は機械になれない。機械に近づくことはできる。でも、将来とか希望とか、周りの同年代とか気になるのが人間で、機械はそんなこと考えない。主人公も、必死で機械になるため、他人のことは考えないようにしている。同僚のコバヤカワには「冷たい」といわれる。でも、近づけば自分が辛くなるのを知っている。傷の舐めあいほど危険なものはない(たまにはいいと思うけど)。主人公は語る。『おれはもう老いぼれだ。たいていの道は既に閉ざされている。まだ若かったころ、ほとんど無限にありそうな選択肢を前にしておれは何も選び取れなかった。おれはいろんなものを好きになっちまう質で、おれがなり得るもののすべてになりたかった。すべてになれないのなら何にもなりたくなかった。自分を何か一つのものに限定することができなかったのだ。(略)けれども今、ほとんど何もかもが閉ざされてしまうと、ただ悲しいだけだった』いい文章。しかし主人公はこうも言う。『……人生ってのは悪くなる一方のものだ。ちょっと無理してでもどっかでこらえなきゃ、いつまでたってもマシにならないんだよ』至極、まっとうな意見じゃないか。(図書館本)
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