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モーおじさんの失踪 みんなのレビュー
- ジャネット・イヴァノヴィッチ (著), 細美 遙子 (訳)
- 税込価格:796円(7pt)
- 出版社:扶桑社
- 発行年月:1998.2
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文庫
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紙の本
ミステリ風味たっぷりのシリーズ3作目
2001/04/17 05:31
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投稿者:旅歌 - この投稿者のレビュー一覧を見る
シルバーダガー賞受賞作。ミステリの著名な賞の受賞作だからというわけではないが、前二作に比べてミステリ風味が強く、それが読書の推進力になって意外とスラスラ読めた。今回のターゲットはタイトル通り、失踪した「モーおじさん」である。この誰にでも愛されるモーおじさんが作り物めいて見える読者には、これもきっとダメでしょう。ミステリではありがちなモチーフが透けて見えてしまうのには、灘本さんというイラストレーターのうますぎる表紙絵に負うところも大きい。モーおじさんという人間が丸見えですから。表紙絵を見た瞬間モーおじさんの真実がわかってしまった。他人にズカズカと入り込んでいく、下町風人間関係も変わるところがないし。
でも、最後まで楽しめましたよ。相棒がメイザおばあちゃんからルーラに変わったところが大きいかも。メイザおばあちゃんって、とても魅力的な脇役なんだけど、この人のドタバタぶりはちょっと鼻につくのだ。ルーラだって、たいへんな身勝手ぶりには違いないのだが、なんとか許容範囲に落ち着いているので。今回はステファニーも結構魅力的に見えたし。慣れ? わからないのが、前半部分でルーラに何度も置いてけぼりを食って、怒らないステファニー。男性登場人物には結構怒るのに、宿敵ジョイス以外の同性には甘いように見えてしまう。女性に優しい? 人間関係がなあなあに見えてしまう。ジョー・モレリに当たり散らすのには理由があるのはわかっているのだが。
ハムスターのレックスの登場場面が増えたからなのかどうかわわからないけど、やっとステファニーの痛みがちょっとだけわかって、吹っ切れたヒロインという巷の評価も少しわかって、その上ステファニーが可愛く見えてきたので、この際だからと続いて四作目の『サリーは謎解き名人』を読んでいる。このサリーがまた、キャラクター作家=ジャネット・イヴァノヴィッチの面目躍如のキャラで、思わずニヤリなのだ。この作家は女性キャラには無類のうまさを発揮するが、男性キャラはイマイチだと思っていたので(モレリ、レンジャー、エディ・ガザラ、ヴィニー、ステファニーの父親と、おもしろいキャラが揃ってはいるが、イマイチ食い足りない…)、とても楽しみなキャラが加わったと思う。まあ、サリーは男であって男でない、というかなんというかなので、男性キャラのジレンマに陥った作者苦肉の策のような気がしなくもないですが。
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