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紙の本
お色気ありはらはらドキドキありの大作
2001/02/09 15:23
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投稿者:桐矢 - この投稿者のレビュー一覧を見る
エスパーのスパイ……エスパイと呼ばれるものたちによって組織された秘密国際結社は、その突出した力が悪用されないよう独自の道徳観にのっとって仕事を選んできた。エスパイのタムラは、かつてない困難な仕事に巻き込まれていく。巨悪の向こうに見え隠れする邪悪な意志とは……。タムラは、暗殺者からソ連首相を守り切れるか?
グラマー美人、キングコングのような暴漢に、逆スパイ。はらはらどきどきの筋立て。一気に読める娯楽作品でありながら、最後のひねりは、軽くない。
設定は、21世紀をまもなく迎えるというあたり。近未来SF小説として書かれた作品だから、作者の未来予想図がどの程度現実化しているか、楽しみながら読んだ。ソ連は崩壊してしまったし、東西ドイツは統一したが、エアカーは実用化の気配もない。大陸弾道ジャンボジェットもまだない。秘密の組織、エスパイも……多分まだないだろう。あったら面白いのだが。
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