紙の本
「花寺だって、お釈迦様が見ているでしょう?」
2004/02/11 18:02
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投稿者:成瀬 洋一郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
カトリック系の女子高を舞台に、生徒会である山百合会メンバーの少女たちの日々を描いた物語。
ファンの人、特に本来の購読者層である女子中高生の方には非常に申し訳ないのだけれど、「マリア様がみてる」というタイトルから受けた第一印象は、「学校の怪談みたいなの?」というトンチンカンなものだったし、それから表紙を見る機会もあったが、そのいかにも少女マンガ的なイラストに敬遠してしまったのである。
ただ、実際に読んでみると、さくさくっと読めた。この手の小説に特有の気恥ずかしさは感じたが、読むのを拒絶するようなこともなく、児童文学なら『クオレ』とか『飛ぶ教室』とか、少女たちが主人公ということであれば『アンの愛情』とかと同じような気持ちで読めばよかったのだ。
確かに最初はお嬢様学校ならではの単語の数々に戸惑い、少女たちが生徒会の“お姉様”方を紅薔薇さま(ロサ・キネンシス)、白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)、黄薔薇さま(ロサ・フェティダ)などとお呼びになるに至っては、もうどうしようかとも思ったのだけれど、まあ、1冊読んでいる間に慣れた。最後まで慣れなかったのはイラストだが、それはカバーをかけることで解決。
すでに10冊以上刊行されているが(現時点では16冊)、学園祭あり、卒業式ありで時間は静かに流れ、出会いと別れが繰り返される。何事も完璧で近寄りがたくみえた上級生も、いざ自分が同じ身になってみるとそれほど完璧ではなかったのだなと気づくこともあり、逆に自分も成長していることにも気づくというのは、学園を舞台にした小説の基本だろうし、そこを押さえているからこそ、ささいな問題で悩んだり苦しんだりする姿に応援もできるのだ。成長も反省もしないキャラクターに感情移入はしにくいし、したくもない。
話の傾向はコメディ3に対してシリアス2くらいの配分。また、主人公をときどき変えることにより、同じイベントを複数の角度から語ってみるなど、なかなか飽きがこない。
万人にオススメできるとは思わないが、人気があるというのに納得できるシリーズだ。
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投稿者:やっほー丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アニメから入った勢ですが、とても素敵な作品でした。一つ一つの描写が丁寧に描かれているのがより一層伝わってきました。
百合が好きな人で、百合じゃねえじゃんと思った方もおられるとおもいます。確かに百合というより女子同士の複雑な(それでいて清らかな)人間関係を描いた作品というイメージがあります。
しかし私的には、こういった百合もありだなぁと新たな境地を開けた作品でもありました。反面、百合ではなく純粋に物語を楽しんでいる人への申し訳なさもあります。きっと作者も百合を意識して描いたわけではないだろうし…。
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こんな女子校ないよ!と中高一貫カトリック女子校出の私は思ってしまうのですが、それがまた楽しい。
閉鎖された空間での、ある種恋心みたいなキモチを味わう作品なのかなぁ。いわゆる百合?
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途中まで持ってます。
最初の一巻は、本屋で見かけて、ときめいて、読んで、大フィーバー。でも、2巻が出て「……完結じゃなかったの?」と小さなショックを受けた覚えが。その後、なにやらブームとなり……。
続きを読みたいなぁと思っています。
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「コバルトで百合」と言われて買ってみた一冊。全然百合じゃねぇじゃん、と思ってしまったので星三つですが、思えばそれは作者のせいじゃなくて、俺の周りのメディアのせい…。文体がライトだから、肩の力を抜いたまま読めます。学園コメディが好きならオススメ。
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アニメ影響で大人買いしましたシリーズ?。いやアニメは見たことないですけどね。キリスト教・お嬢様学校・姉妹制度という読者の大部分にとって未知の世界(特に姉妹制度)の中で描かれる姉妹の心の交流&成長―というズッシリしてしまいそうなテーマを良い意味でのドタバタ展開と細やかな心理描写で書いてくれているから読んでいて苦になりません。親友を他の子に取られたくない!とか、何だか親友に蔑ろにされてる…のような女の子にありがちな面が多く書かれており、その辺は共感できたりできなかったり。
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女子校に幻想を抱いている人向けのお嬢様学校青春小説です。これを読んだからって本当の女子校はわかりません(笑)
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想像の世界はきれいだけれど、現実の世界は生々しくて嫌。(本文より引用)と言った感じの小説でしょうか。元々少女向けに書かれた話であるはずなのですが。ネットや同人で我々の様な人種に人気があるのも頷けますね。
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女子校の学園モノですね。
リリアン女学園ですよ。名前だけ聞いてもすごい。女の園ですね。
何てったって、挨拶が「ごきげんよう」ですもの。この雰囲気たまりません。
庶民代表の主人公&スーパーお嬢様のお姉様と個性的なキャラ揃いのストーリー。
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私自身が女子高校出身でケがあるので、けっこう感情移入しちゃいました。
アタシもお姉さまが欲しい!!!って思う。
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マリみての第1巻、だけど、続いていく「正統派青春物(百合にも見える)」というよりは「どたばたラブコメディ(百合気味)」といった感じ(何)。面白いことは面白いけどこれと同じテンションを無印以降も要求する人は多分マリみてを読み続けられないと思う。あたしもそうですが(苦笑)(でもなんとか黄薔薇萌え&1年生への愛で食いつないでますけど)。
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「あなたを私の妹にしてみせる!」というものすごい惹句をひっさげての第1巻。「実際にありそうな」世界を舞台にした物語が減少の一途を辿るコバルトにあって、久々にまっとうな(?)学園モノ。独特な制度を持つ女子校を舞台に繰り広げられる物語。主人公はどこにでもいそうな少女。その「凡庸な」少女にも彼女なりの魅力がある、とコトバにするのは簡単だけれど、内容でちゃんと示している。登場人物が多い割にそれぞれの魅力がそれなりに伝わってくるところがこの物語が成功した理由のひとつだろうと思う。
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読んでみて思ったのは、うちのガッコに似てるなリリアンは。姉妹制度はないけど、先輩vvってのがあるから…友達と姉妹制度がうちのガッコにもあったらおもしろいねって話しました。裕巳ちゃんのふつうっぷりがスキ。
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「あなたを私の妹にしてみせる!」マリみて第一巻は、お嬢様学校に通うごく一般の目立たない生徒である主人公、福沢祐巳の普通の日常が、ある朝遭遇した出来事から一転した!紅薔薇さま(ロサ・キネンシス)/白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)/黄薔薇さま(ロサ・フェティダ)そしてその妹であるつぼみ(プゥトン)など生徒会である山百合会を巻き込む大騒動に。挨拶は「ごきげんよう」、純粋培養の乙女たちが集う非現実的な舞台設定。先輩が後輩にロザリオを渡すことで「姉妹(スール)」となる制度などの設定に心躍らされること間違いなし!!アニメ化、ドラマCD化などで百合小説を一気に盛り上げた人気作品。
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すごい圧倒された。
私の今通っている高校もセーラー服に古くからある伝統あるお嬢系女子校なのだけれど受験の前にこの本を読んでしまって正直どうしようかと思った。