紙の本
つけたいんだかつけたくないんだか、微妙だぞ老人力
2001/03/11 17:06
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投稿者:つる - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は老人の忘れやすいことなどマイナスと思われてきたことを能力として見ているのがおもしろい。
たとえば野球で緊張する場面、監督は力を抜いていけ、というだろう。それはつまり老人力をつけろ、ということなのだ、という。
そして老人力をつけるには結婚や育児、離婚などを経験しないとつかないのだから、もっと老人力を大事にしようと言うのである。
年をとって物忘れがひどくなると本人が落ち込むらしいが、そんな老いの不安を吹き飛ばしてくれる一冊。さすが赤瀬川原平、目の付け所が違う。
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「老人力」が身についてきた昨今、このありがたい「力(ちから」に感謝の念を日々捧げております。「若者」には絶対に身につけられないパーワー、それが「老人力」です。「若者」は「鈍感力」で我慢してください。「老人力」は世代的には完璧な「特権」です。しかも歳を経るごとにパワーを増してくる不思議な力です。
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埼玉ゴールドシアターの予習で読みました。
名前の力の偉大さについて書かれています。発想を変えれば面白いという、赤瀬川芸術感がよく出ていますね。
埼玉ゴールドシアターはシルバー以上のゴールドの劇団だということです。
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まず、真っ赤に金の文字という装丁に抵抗があり、
手に取るには少しの勇気が必要でした。
老化とういうイメージを覆す!
・・・・・・ん~、言いすぎでしょうか。
老いてしまう事はマイナスに考えてしまいがちだが、それを逆手にとってプラスにかえてしまう。
とりあえず、両親へ一読するよう勧めてみよう。
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既読。
老いることを「老人力がついた」という。赤瀬川さんと仲間たちの発想がすばらしい。生きることは最後の最後まで楽しみとしたい。
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自分の座右の書である。
「忘れっぽくなった」「怒りやすくなった」「動くのがつらくなってきた」等々、老人特有のネガティブな現象を、『老人力がついてきた』と、ポジティブに考えるという逆転の発想。
確かに、力を加えるのは簡単である。全力で力めば良い。
しかし、それがいつも良い結果を出すとは限らない。全力で荷物を持ち上げたらどこかを痛めた、全力でバットを振ったらファール、その他もろもろ、むしろ適度に力を抜くことが大事な事がままある。
そんな時にこそ『老人力』が役に立つ。老人になることは、力を出せなくなったのではなく、力の出し方を学んできたということ。つまりは老獪さ。
まあそんな感じ。
詳しくは読もう。
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まだまだ知らない「作家」や「作品」が、いる、あるということを
思い知らされた本。出会えて、良かった。
「老人力」。この言葉は以前から知っていたが、
赤瀬川原平氏の言葉だとは知らなくて、
読んでみて、その「老人力」の『物忘れ・イズ・ビューティフル』、
の前向きな凄さに圧倒されてしまった。
自分はまだまだひよ子だ(笑)。
その「老人力」の域に辿り着くまで、
どれくらいの年月を生きることになるのか、
それが楽しみになって来た。
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年齢不相応に若いことではなく、衰えてゆく事を侘び寂びと捉え「老人力」と定義。
パワーそのもののことや、アンチエイジング的なイメージを持つこと自体、老人力の欠如ということか。
「宵越しの情報はもたねぇ」、なんて、粋じゃないですか。
翻ってわたくし、しばらくは「中年力」をつけることに邁進し、来たる「壮年力」、「老人力」に備えようと決意いたしました。
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若い人にはパワーあるんだろ、がんばれや、とどやしつけるじーさん、ばーさんが、弱くなったのは老人力が高まったからだよ、なんて開き直りされると困る。ほんと困る。若者の無気力を肯定的に捉ええるのと同じ理屈なんでね。
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ところどころ、ふふっとなる。しかしこれも老人力ゆえか、ひとりよがりなところもあり、ちょっと退屈する場面もあった。巻末のインタビューは秀逸。究極の現場は戦争。やっちゃ困るけど、過酷な体験は必要。
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ほぼ日の、南伸坊さんが登場するコンテンツなどで話題にのぼったりして気になっていた赤瀬川原平さんのエッセイ。昭和の頃は「ボケ」とか「痴呆」とか言われそののち「認知症」と呼ばれるようになった症状(個人的には「認知障害」という言い方の方がしっくりきます)に続く道の途上にある我々対して、ちょっと先をゆく先達として、いやいやそんなに悲観的にばかりなることじゃぁないよ、確かに弱体化する一面もあるのだけれど、その一方で大変自由に伸びやかな世界が広がっているのだよ馬鹿にしたもんじゃぁないよ、と、実感をもってゆるやかに綴っておられます。時折挟まれている路上観察による写真も、じんわりした味わいがあって、大変満足して読了しました。そして素早く『老人力2』を図書室から借り出してきました。