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定年後、何もするとがない。しかたなく図書館へ行っていたら、同じ境遇の男性と「株式会社ごっこ」を設立。
その後、同じ境遇の第二の人生を持て余している人たちが集まり、支社ができ、全国に広がる「フェイク会社」。人と情報だけで本物のかいしゃをシュミレート。
しかしこんな夢のような日々は続かない。
これが、おもしろい!
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巻頭のエピソードの場面は、公立図書館。
定年後、所在なげにたたずむ高齢の男性。「ああ、いるいる」と思わずうなずいてしまう描写が印象的でした。
この作者の本は、不真面目なことを真面目に、真面目なことを不真面目に書いているところが好きです。
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高度経済成長期を会社人間として過ごしてきた人達が、定年退職した。暇になった彼らのうち2人が会社ごっこを始め、次第に規模が大きくなり……という話。元・会社人間で暇を持て余す父、夫に尽くしてきた母、独立を考える息子、広告代理店に勤める息子の彼女とそれぞれの立場や想いがあって良かった。
今の時代、ワークライフバランスだ定時帰社日だと、やたらプライベートを大切にしなさいという風潮がある。そのくせ就活ではやりたい仕事を探せという。日中はやりたい仕事をし、アフター5は家族サービスってか。本書の主人公はバブル以前の戦後日本社会を支えてきた、団塊の世代よりも前の世代。会社では女の子がお茶を入れてくれたけれど、とにかく会社に尽くして生きることに必死で、会社が成長すれば自身の生活も良くなると実感ができて、店屋物をとっとり一杯ひっかけて帰ったりと、確実に現在とは違う。仕事にやりがいがあっただろう。プライベートも大事だけど、何はなくとも一日8時間ほど過ごすのだから、仕事をないがしろにしていいことはない。ワークライフバランスなんて言葉に惑わされずに、仕事で遊べればなぁと思った。
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作者の食に関するエッセイを読んで、
おもしろい文章を書く人だなと思ったのが
この本を読むきっかけ。
定年退職したおじさん達の気持ちが
リアルに伝わってきた。