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文庫 第27回星雲賞 ノンフィクション部門 受賞作品
みんなの評価3.4
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評価内訳
2006/05/13 01:38
投稿元:
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UFOやオカルト、宗教から疑似科学まで。あやしい本を無視するのでも否定するのでもなく、ただ笑い飛ばそうというのがこの本のコンセプト。 「トンデモ本」の著者は皆、大発見や高尚な思想だと信じて大真面目に書いているのにもかかわらず、普通に読むと爆笑できてしまうから不思議。 そんな素敵な「トンデモ本」を約50冊集めて ツッコミまくったこの作品。読み進めるうちに、ふと「自分もトンデモな人になっていないだろうか?」と考えさせられる、なかなか奥が深い名作です。
2011/12/31 10:20
出版されたものに書かれていることは、それなりに根拠があるはずだが、 どう読んでも読み取れなかったり、唐突に結論だけがでてくるものがあったり、首をかしげていたものだが、この本によってそう考えていたのが自分だけでないことがよくわかった。
2016/03/15 07:17
115とんでも本の世界 >とんでもない本を紹介する本 >競馬必勝法を否定していたが、必勝法はないにせよ、勝つ確率を上げることができるような勝ちパターンを導き出すことは可能のように思う。 >村上龍一の英熟語を覚えるための本を批判→イメージ記憶術という考え方を知るのには寄与 @cpa_1992 ・エッチで分かる数学Ⅰを批判→二次関数の覚え方面白い >大真面目に書いている分、読んでみると変で面白い本を紹介している
2019/01/03 10:03
(01) 本書で紹介されているトンデモ本がどうして出版され,どのような読者を獲得しているかという問いを立てたとき,正しいことが求められない読書世界が浮かび上がる.むしろ,積極的に正しくないこと,バカバカしいこと,信じる根拠がなくても信じたふりをしてみたら面白いこと(*02)が求められているのかもしれない.この世界では科学的な真実であるとか歴史的な事実であるとか,その証明とかは二の次であり,科学や歴史という額面は,あくまで,いつまでも擬態にすぎない. 本書の著者陣のありようは両義的である.トンデモ本がもたらす読書世界を笑いながら肯定しつつ,トンデモ本の額面に現われる正統性は公正に,校正的に否定しなければならない. トンデモ本の著者たちは,ひとかどの経歴をもっており,その余技として,著作を著しているというパターンが多いように感じる.そして彼らのトンデモな著作は,社会に一定程度認められている彼らの立場をも危うくするような問題発言に満ち満ちている.発言を控えれば,穏当な立場を保てるというのに,発言せずにはおれない気質をどのように考えたらよいのか.もちろん自説への妄信,過剰なまでの自己肯定ということのほかに,やや擁護的にいえば,おそらくは世間の欲望に敏感であるというトンデモ著者たちの気質が考えられるのではないだろうか. 読者の立場も複雑であれば,出版の立場も複雑であろう.自費出版に近い方式もあるとはいえ,おそらくはトンデモの著者たちがトンデモ本によって立場を危うくすることもじゅうぶん踏まえた上で,出版社はこれらの本を出版している.それは果たして悪意といえるだろうか.世間の「へえ」「ふうん」という態度,トンデモな説をもっともらしく聞きながら,内心や陰ではあざ笑い,トンデモ著者たちを小馬鹿にしてして,地位を貶める態度,それは何も本書の著者陣の特権ではなく,読者たちが共有している世間の態度でもある. (02) 民俗として,古くから,信じられないような話を信じてみるふりでのってみる態度はあった.現代のメディアにまでこの民俗的態度が延長されたものとして,トンデモ本を観察することもできるだろう.こうした迷信的な態度は,啓蒙されるものでもない.文化と教養の周辺に必ず現れる知識受容の世間的反応であると思われる.
2018/01/06 22:57
本の主旨は面白いが、いかんせん取り上げられている本が意味不明の論旨なので説明をみてもちんぷんかんぷんである。基本的に同じ感じのぶっ飛び方の本が多いので途中から飽きてくる。