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火村&有栖川の「国名シリーズ」 第3弾。
6編収録。
◆ブラジル蝶の謎
20年近くも瀬戸内海の無人島で一人で暮らしていた男が、亡くなった兄の邸宅で殺された。
部屋の天井には、兄のコレクションの蝶の標本が散りばめられていた。なぜ?
◆妄想日記
鬱病から失語症に罹った男が、庭で焼死。男が残した不思議な造詣文字で書かれた日記が真実を暴く?
◆彼女か彼か
女装趣味の男が自宅で殺された。犯人は顔見知り。容疑者は3人。はたして、真犯人は彼女か彼か!?
◆鍵
缶詰中のホテルにやってきた火村が、鍵をひとつ持ち出して、過去の事件を語り出す。3年前の事件の記念品だというその鍵は、さて、なんの鍵なのか?
◆人喰いの滝
映画のロケ中のスタッフの一人が川に落ち、人喰いの滝に呑みこまれた。翌年、同じ顔ぶれが村を訪れ、再び転落事故が!?
雪の上の足跡のトリックには、思わず笑ってしまいましたが、映像的にはけっこう不気味かも。
◆蝶々がはばたく
北陸に向かう列車の中で出会った初老の男性が語る、過去の駆け落ち事件。足跡もなく消えたカップルは、どこへ?
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ケガして歩けないので、週末はずっと部屋にいることに。足が痛いので、横になってあまり考えないでいい本を手に取る。
有栖川有栖、読んだことはなかったがタイトルからしてエラリー・クイーンへの愛情爆発。本格推理であること間違い無しと、京都は出町柳のブック・オフで学会が終わった日の夕方数冊さくっと買ってみた。
長編かと思ったら短編集だったが、質は高い。地の文が少々堅く、詩的情緒がチと足らないかな、と思ったがワトソン役の京都弁が味になっている。クイーンのミステリでは同姓同名の推理小説家エラリー・クイーンが探偵だが、この短編集の作者は少々謙虚なのか、同姓の登場人物これまた推理小説作家の有栖川を三枚目に書いている。そこがいい。
先日読んだ泡坂妻夫の亜愛一郎シリーズでは、探偵の亜は犯人の心理から推理を組み立てて行くのに対して、本作のホームズ、火村英夫はものから推理を進めていく。本業は犯罪社会学とやらを選考する大学の教員だが、この短編集ではその専門がものをいうことはなかった。他ではどうなのだろう。
文庫本を読み終えて、ぼんやりしていたら、ふと「季節の挨拶や雑談が大嫌いで、会ったとたんに本題に入り出さないと怒り出す」探偵は誰だったか気になりだしたが、思い出せない。
よくよく考えたら、探偵ではなく立花隆だった。
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表題作の犯人最悪です。助教授に暴言吐いた罪は重いです(聞いてません
キャラクターがどれも人間味溢れてて凄いよなぁといつも惚れ惚れします。
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国名シリーズ第三弾!!
短編集です。題名にも使われているブラジル蝶の謎は何でこんな殺され方をするんだろう?と思ってドキドキしながら謎解きを火村先生とアリスと共に行ってしまいました。人食いの滝では子供だましだけど思いつかないトリックでかなり驚きました。うん。短編集なので手ごろに読めるけど、満足できる1冊です。
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作家アリス 国名シリーズ3作目。
表題作の情景を想像してみるとキレイだろな〜。いや、殺人事件が起こってるんだけどね。
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火村&有栖川シリーズの短編6作。さらっと読めます。
「妄想日記」のオリジナル文字を一生懸命かんがえました(涙)「ブラジル蝶の謎」の犯人が追い詰められていったセリフの一言が
如実に動機を物語っていたところに鳥肌
(二時間ドラマとかにありがちなやつだけど、こうやって読んでみるとうう〜んってなる)
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作家有栖川有栖と、臨床犯罪学者火村英生の国名シリーズ第3弾。
美しいブラジル蝶で天井は覆われた部屋での殺人事件や、一風変わった人物が事件関係者であったり、小さな鍵の謎、新作造語、あらゆるものを飲み込む滝の話、他愛の無い行きずりの人の話から生まれたミステリーなど、ヴァラエティに富んだ全6篇の短編集。
基本的にはどれも粒ぞろいで大変読みやすいミステリー短編集。いろいろな角度から、本格ミステリーを調理している感じがあって私はとても好きです。ただ、どうしてもひとつひとつが短いので、深く感動するような(トリックにしても、ストーリーにしても)ものはありません。つまり、「これは・・!!」という話がない、ということです。しかし、このブラジル蝶は、全体的なバランスといい、ビジュアルでうったえてくるものといい、やっぱりどこか悲しい人間の性だとか、優しさだとかをテーマにしていることといい・・やっぱり有栖川さんのテイストではあります。
コレクションされて標本になった蝶々の話で始まり、希望の象徴のようにはばたく蝶々の話でしめる。この構成が素敵です。
(目次)
・ブラジル蝶の謎(想像してください、天井一面の南国の蝶々)
・妄想日記(ちょっと驚きました。なるほどなるほど)
・彼女か彼か(あ〜な〜んだ。でもわかんなかった・・・)
・鍵(ちょっと、苦しいような・・・)
・人喰いの滝(滝はすべてを知っている)
・蝶々がはばたく(ミステリ小噺みたいな感じです)
有栖川さんのシリーズものとしては、作家有栖川有栖と火村英生助教授のシリーズと、学生有栖川有栖と江神ニ郎シリーズと二つの世界があります。この世界が微妙に関係性があるのですが、是非気になる人は両方読んでみてください!
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国名シリーズ第3弾。
今回は短編。
蝶の名前がいっぱい出てきて騙されそうですが、
皆さん騙されたぁ〜いけませんよ!
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『人喰いの滝』のトリックが大変端整でよく出来ているなぁ、と感心します。でも一番好みなのは『蝶々がはばたく』。ラストページの2行目から3行目にかけての一文がとても綺麗で、こういう文章に出会う度に読書の喜びを感じます。表題作の犯人は、全国の火村先生ファン(主に女性)からボッコボコにされれば良いと思います。
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美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。何のために蝶の標本が天井に移されたのか。鮮烈なイメージの表題作ほか、小指ほどの小さな鍵の本当の用途が秘書殺しの謎を解く『鍵』など、おなじみ有栖川・火村コンビの名推理が冴えわたる傑作ミステリー全六篇。読者待望の「国名シリーズ」第三弾。
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短編集で、無難に全部面白かったけれど、やっぱり今読むとちょっと古い感じがするのは否めないかなあ… 表題作のブラジル蝶の謎は、きれいでいいけど面倒だろうなあっていう(笑)一番好きなのは妄想日記かな。こういうの好きだな
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飽きないね〜結構連続でこのシリーズを読んでるんですが、全く倦むことを知らない(笑)おもしろいね、ほんっと好きだわ〜(*´▽`*)
このシリーズはパターン化してないんだよね。つまり、ある時は有栖視点で、ある時は事件の関係者視点で。また、ある時は回想として、ある時は現在進行形で。色々な視点、次元から物語が進むのです。
だから、冗長になったりしないで、常に新鮮な気持ちで楽しめる。
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国名シリーズ第三弾。短編集。表題作もよいんですが、個人的には滝の話が一番好きでした。
2007/11/21
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「彼か彼女か」も好きだけど最後の「蝶々がはばたく」がやっぱり好きかも。
鍵がなんなのかいまだに理解していなかったりする・・・・。
読めば読むほど火村にのめりこんでいきそうです(ごろごろごろ)「人喰いの滝」で特にのたうちまわった。めろり。
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妄想日記の暗号日記今回も解りません。諦めてます。解るはずがなく……。
人食いの滝と鍵が好きかな。(2009/02/24 18:12頃)
妄想日記の奇怪な行動の物に関しては「あれ〜、これって…かなあ」と察しました。結構これは分かり易かった。けど、文字が何だったかは不明。全体的に妖しいって雰囲気があった。有栖と火村のコンビが好きだから好きなのかもしれないけど…。ああ、見所は火村先生の浴衣姿ですか?(笑)(2007/12/25 18:25:09)