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無人島にバカンスにやってきたおとなたちに降りかかる密室殺人事件。
事件としての完成度よりも、登場人物の乾いた感覚にどきどきさせられる。
面白かった。
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数人の男女が孤島へ休暇を過ごそうとやってくる。
1人死に、2人死に・・・。と次々殺されていく定番物。
と。思って読んでいたら、最後の最後に
「えー」という驚きというか、納得いかないというか・・・。話自体はとても読みやすくさくさく読めました。
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正統派のクローズド・ミステリ。
無人島で起こる惨劇の結末は、意外なことに。
最後の1ページまで気が抜けない。
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椋くん、うさぎくん、鳥呼、という呼び名(あだな)と、
喫茶・北斎屋というほのぼのした雰囲気から一転、
物語は急転直下でどんよりと重たい、凄惨な連続殺人へと向かう。
天使はモップをもって、などのスマート&スイートな作品と比べるとかなり厳しいので、
近藤史恵さんの他のほのぼの作品が好きな人は、取扱い注意。
作家さんのデビュー作に触れるとき、私は少し緊張する。
渾身の一作!という思いやこだわり、熱が籠っている、その新鮮なイキオイを嬉しく手にする。
ちょっと不遜な物言いを許していただければ、デビュー作は、素人である読み手の我々側から、
溜めた力を放って向こう側に飛翔する、その瞬間を感じられる気がするから。
シャワア、レェベンブロイ、ペエジ、グレエプフルウツ、チイズ、ビィル・・
「ー」という表記を一切利用しないことで加わる、後を引くような重力。
ところどころにちりばめられた、詩のようなつぶやき。
悲しい物語なのに、しんしんと心に響く。
ちっとも納得できないけれど、それでもこの作品は、とても美しいと、思う。
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すごく切ない話でした。
読み始めてすぐ感じる退廃的な空気。
これは嫌いではないのだけど、流れからしてハッピーエンドではないだろうという予感があって、なかなか読み進められず、数年越しの読了となりました。
まあ、推理小説にハッピーエンドを期待するのもどうかと思うのだが──別に期待してるわけではないのだけど──登場人物が、特に好ましい人物が不幸になってしまって終わるというのは、読んでいてとても苦しいんである。
で、なにやらこの本はそういう空気が流れているんだね。裏を返せば、雰囲気作りがうまいといいますか。
で、やっぱりみんな不幸になりました(苦笑)
最後の最後が本当に切ない!
トリックがどうの、とかいう話ではありません。
動機、というのかなこれは…、なぜ殺したか?それがポイント。
でも…やぱりずるい、と思うんだけどな。逃げなんだよねえ。逃げるしかできなかったのだろうな、とは思うのだけど。
愛だの恋だのって文学にすると美しいけど、実際はぐちゃぐちゃな部分てたくさんあるじゃないですか。
もちろんそこらへんもちゃんと書いているのだけど、それをいかにどう美しく書くか、というのが作者のメインだったのかな、と思いました。
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2014/05/30再読。
アンハッピートッグスを再読した後に、本書も再読。
一旦落ち着いたと思ったら、もう一転。ただ、ミステリーとしては面白いけど、物語としてはちょっと苦手かな。
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無人島で登場人物が次々と殺されていく・・・オーソドックスな絶海の孤島もののようですが、それをどんな風に料理しているのか?読んでみたい。
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初めて読んだ近藤氏の本
えーそこでついてっちゃうの?というところで、この人の本をこれから読もうと決めた。なんという人物設定。こういうのはあんまり男の人が書けない気がする。桐野夏生がミロちゃんで挑戦していた人物像と少しかぶるような。さらに強烈にしたのが柴田よしきの緑子ちゃんな気も
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とても面白くて、佳境に入ってからは一気に読んでしまいました。
もともとコテコテのミステリーにはあまり興味は無くて、タイトルからもわかるとおりいわゆるクローズドサークルものである本作もそれほど前向きに臨んだわけではなかったのですが、でも、とても面白かったです。
人々の心理に倫理観を照らした場合、近藤史恵さんの作品ではやや逸脱しているものが多いのですが、本作でもやや、いや、結構歪んだ愛情がたくさん描かれていて、それゆえに起こっていく殺人と、そして、結局犯人は誰か、目的はなんだったか、という点が、ミステリの犯人探しという意味ではなくとても楽しみで、歪んだ、でもだからこそ恐らく純粋な部分も強く持った愛情の帰結する先はいったいどこか、それはどういった結末を生むか、人の幸せってなんなのか。
読後、そんなことをなんとなく考えちゃう一作です。
近藤史恵さんは様々なジャンルの様々な作風を変化しながら書き続けておられますが、そのどれも根底に流れるものは一緒のような気がして、安心して読むことができます。
とても、好きな一作です。
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孤島に閉じこめられた人々を襲う連続殺人事件・・・こてこてのクローズサークルもの。
ちょっとあざとくてやりすぎちゃうん?感はあるけれど・・・やっぱり近藤史恵は心理描写は上手いなー
誰かが死ぬ度に、こちらも切なく苦しい・・・連続殺人物でこれされると、こたえるね^^;
守田氏の気持ちは最初から読めちゃった。
私には、主人公よりも彼が切ない・・・このへんに私のいびつさが見えてしまうな^^;
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孤島、密室殺人、連続殺人といったベタなミステリの舞台に
気怠く、秘められた男女の関係からなるソォプオペラ的な。
愛する気持ちが錯覚を生み、狂気を纏う。
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喫茶店北斎屋を経営するあやめとなつこ。常連客と総勢8人で瀬戸内海に浮かぶS島へ。
過去、新興宗教の聖地だったというその島で起こる連続殺人。
果たして犯人は??
近藤史恵さんの本は初めてです。
大好きなクローズドサークルもの、しかも舞台が瀬戸内海に浮かぶ小島ときたら横溝好きは手にとらずにいられない。だったのですが。。。
全編あやめの一人称で語られるのですが、「ストロオ」「ジインズ」「モォタァボォト」といったカタカナ表記や「25歳のおんなのこ」「うさぎくん」といったひらがな表記にかなり違和感を覚え、それらがでてくるたびに「うっ」となってなかなか物語に入り込むことができませんでした。
多分、これらのカタカナ表記やひらがな表記は詩人でもあったあやめの世界観や性格などを表現していたのでしょうが、ようやく慣れたころには物語りも終盤。
それまでに推理や相談のシーンがなかったのでいきなり糾弾が始まってオチがついた。と思ったら一回宙返り。といった読後感です。
全編を流れる純文のような雰囲気とふわふわして浮世離れした登場人物たちはどうも肌に合いませんでしたし、動機や殺害方法などもあまり納得できませんでした。
あやめという筆名に隠された意味や孤島の殺人、えぐりとられた心臓、日本刀という小道具は好きなんですけど、色恋沙汰がからんでいる部分もタイプではありませんでした。
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女の感情はこういう風に壊れるーという表現が猛烈にうまい。
いまいち男達に魅力を感じないこと、ひとつふたつ理解できなかった伏線があったものの、かなり楽しんだ。
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サクリファイスが大変良かったので期待を込めて手に取る。前読に続きクローズドサークルものです。
すでにプロローグで、あやめと鳥呼の立場と心理状態で伏線がどの様に書かれるか見当が付いた。
8人の男女が無人島でバカンスをするのだが。8人の夫婦・恋人関係など表面的な人間関係を見ると、最後に??が残るはず。読中は細かい登場人物の心理関係に注意を払って読み進めれば、言わずと犯人は見えてくると思う。
近藤史恵と言う作家は、血が通う匂いや鼓動が描ける非常にすばらしい作家と感じた。
では何故☆2つかと言うと、余りにもドロドロな心理関係からなすサスペンスで、どうも火サス的な雰囲気を払拭できなかったのです。
どうも私にはクローズドサークルと言う設定は、唸るほどのトリックが無ければ感動しないのかも。例えばコナンみたいに。。。
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終盤、犯人がなんとなく分かっていたけど事件の謎解きは楽しめました。全体的にぼやけた雰囲気が漂っていた作品。