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本書はACMの季刊誌Software Engineering Notesに掲載されたコンピュータ事故を、分析したもので、
第1章 危険の性質
第2章 信頼性と安全性の問題
第3章 機密保護の弱点
第4章 原因と結果
第5章 機密保護と完全性の問題
第6章 プライバシーと快適生活への脅威
第7章 システム指向的見方
第8章 人間指向的見方
第9章 示唆と結論
と分野別にまとめた章立てとなっています。
事故については、原因が詳細に書いてあるものもあるのですが、どちらかというと新聞報道レベルのものが多いのがちょっと残念でした。また、『殺人バグを追え』のように物語になっていないので、読み進めるのには根性が必要です。 しかし、失敗に学び、再発防止を行うことをしなければ進歩ありませんよね。そういった意味で非常に重要な本だと思いますし、本書を読むことで探索的テストの勘所をつかめるのではないかと思います。
今ググッたら本書の元になった、筆者がモデレータを務めている"Forum On Risks To The Public In Computers And Related Systems"が今も機能していて、情報が集められていることに感動しました。
継続は力なり!
http://catless.ncl.ac.uk/Risks/