投稿元:
レビューを見る
良書、分かりやすく、納得感がありました。
ペガサスクラブのコンサルタント、桜井多喜子氏の著書です。
チェーンストアの実務原則シリーズの1つです。
お客様は神様ですといっておきながら、お客のためにならないサービスが横行している
よいサービスとは何かということを語った一冊
気がついた点、気になった点は以下です。
・サービスの本来の意味は、「お客に満足してもらうこと」
・おまけは、大多数のお客にとって意味ないものである。それが役にたった例は少ない
・機能が増えればボタンやスイッチが増えるから、使い勝手や手入れが面倒になる。使いもしない機能のために、売価が高くなり、消費者は余計な支出を余儀なくされる。
・〇〇アドバイザーによる、情報の押し売りは避けようがない。
・気のすむまで試着させてくれる店はごくわずか。
・アドバイザーという特別の人に聞かなければわからない売場分類、売場構成の方が問題だ。人手をかけるより自分でたちどころにわかりやすい売場づくりが必要である
・渋滞の中待って、狭い駐車場に苦労して駐車し、満員のフードコードに行っても席はなく、分かりにくく、品揃えのない店で買い物をすることは、サービスなのでしょうか。
・お客は、暮らしに必要なものを、納得できる価格で、気分よく、無駄な時間をかけずに買い物をしたい。
・よい店舗の条件
①集積したショッピングセンターに出店する。商品レベルが似通った店舗が集まっていると買い物がしやすい
②無料の駐車場で、とめやすい広いスペースが確保されている
③平屋
④チェーンならセルフサービスがよい。だれにも邪魔されずに自由に品選びができるセルフサービスが、ベストサービス
・業者の都合や、店の都合でレイアウトを決めている店がほとんど、本来であれば、客が買い物をしやすいように、関連する品をカテゴリーを考えて、並べなければならない。
・安い品物を短時間で買物をしたい、時間のかかる買物はいまやすたれている。
・アメリカでは何もしていないで、客待ちしている売場担当者は一人もいない。「むやみにお客に近づいて品選びの邪魔をしてはならない」とマニュアルに書いてある
・アメリカでは何着でも試着ができる、もってきた服は店員がかたづける、下着ですら試着ができる。
・本屋も自由によませてくれる。読まないと買ってくれないからだ。日本とちがって、立ち読み大歓迎なのだ。
・価格政策こそが、顧客の店に対する信用を獲得するもっとも重要なポイント
・服について、アメリカは以外にも、日本よりたくさんのサイズが用意されている。日本はそうしたサービスがないので、着たい服が着れないのでうれない。中年は特にそうだ。
・広告品は、アメリカではめだってたくさん積んでいる。当然広告をうったからたくさんうりたい。品切れだったとしても、キャンペーン期間に来た客には、レインチェックという
販売証明書を発行して、後日、同じものを購入する際に、キャンペーン価格で買えるという制度がある
・お客が気に入らなかったら、何もいわない。高い品を1回かって後は二度とこない。サービスの良し悪しを判定するポイントは、固定客数であり、リピート回数である。
・アメリカでは、ギフトのラッピングは無料だ。決して、「箱代」を取られることはない。
・誕生日や結婚記念日など多くの機会があって、ギフトカードではなく、物を包んで相手に渡すことが礼儀になっている。
・本当にこわいのは、クレームをつけてくる4%の客ではなく、何もいわない96%の客だ。かれらはいやだったら、何も言わず、他の店にいく。そのために何が悪かったのかを知ることができない。
目次は以下の通りです。
1 流通業のサービスの本質
1 サービスの意味と誤解
2 日本での買物の不便さ
2 業態改革
1 サービスの向上は、「業態改革」から
2 買物の”便利さ”を象徴するショッピング・センター
3 決め手となる便利さ
1 ショートタイム・ショッピングが可能な売場づくり
2 店内での便利さ
4 セルフサービスこそベストサービス
1 居心地の良い売場づくり
2 試着制度
5 サービスの良い売場づくり
1 米DSアパレル売場の高いサービス
2 専門店のサービス
6 サービスの良い商品とは
1 価格帯の維持はお客との約束事
2 サイズ・アソートメント
3 広告の役割
7 ストア・ロイヤルティの意味
1 お客から見たストア・ロイヤルティ
2 わが店のスペシャルティ
8 ギフトの扱い方
1 ギフトへの対応
2 ギフトレジストリ
9 チェックアウトでのサービス
10 サービス改革の手順
用語索引