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「クマのプーさん展」に行ったときに購入。
「プー横丁にたった家」は読んだことがなかったから。
クリストファー・ロビンと、クマのプーさんとなかまたちのおはなし。
やっぱりとんちんかんで、おもしろかったです。
クマのプーさん展の特別イベントに運よく参加することができて、そのときに松岡享子さんがおっしゃっていたのは、「波長が合わなくちゃいけない」ということ。
たぶん私はまあまあな部類かなと思いました。
プーきちがいになることはないけれど、「十一時っぽい気持ち」なんていいなぁと思います。
ストーリーテリングできいた、「プーがあたらしい遊戯を発明して、イーヨーが仲間にはいるお話」、コブタのキイキイ声が耳に残っていて、ああほんとうにお上手だったんだなと感じました。
ほか、イーヨーがみんなにあしらわれている理由はわかるけれど、ぼんやりしていてなんだか憎めないなと思ったりしながら読みました。
プー・クマはなかなかの詩人です。
あと、最後のクリストファー・ロビンのことば、成長を感じて少ししんみりしました。
どこかでみた石井桃子さんのことば『子どもたちよ』を思い出しました。
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クマのプーさん展に行き、シェパードの挿し絵をじっくり見ながら再読した。
クリストファーロビンやプーたちの仕草、表情一つ一つが生き生きとし、登場人物の性格が絵で表現されていて素晴らしい。
おはなしの展開、会話のおもしろさ、こんなにすごい世界だったんだと改めて感動。
おはなしと挿し絵(挿し絵がない本は装幀)がぴったりあい、一つの世界を築いている本に出会うと宝物を手にしたよう。
かつて百ちょ森で遊んだ大人は、いつかは終わってしまう儚い時間だと知っているからこそ、愛しく切なく胸に迫ってくるのかもしれない。
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再読。
A・A・ミルン作、石井桃子訳の童話『クマのプーさん』及びその続編『プー横丁にたった家』という2作が、一冊にまとめられたもの。シェパードの描く挿絵や地図がカラーで掲載されているのも嬉しい。
物語は、父ミルンが、息子クリストファー・ロビンに向けて、ロビンと、ロビンの持つぬいぐるみたちとのお話を語り聞かせるという形態になっている。
本書は哲学的な本ともよく言われ、それはプーのとぼけていながら、ふと本質的なことを呟いたり、詩歌論を吐いたりするところにあるのかもと思う。
けれど読み進めるとむしろ、それらの考え深げなところよりも、感情の剥き出しの無垢さが表れているところに、はっとさせられる。
たとえば、ロバのイーヨーの誕生日プレゼントを巡るドタバタが語られるとき、それを初めて聞いたはずのロビンが、父に向かって「ああ、ぼく、おぼえてる。」と言えてしまう場面。
または物語の最後、幼年期を終えてしまうロビンが、「ぼく、もうなにもしないでなんか、いられなくなっちゃったんだ。」と魔法の丘に別れを告げ(そしてプーは、自分は「ひじょうに頭のわるクマ」だから、ロビンの話すことを理解できなくなってゆくだろうことを悟り)ながらも、彼の心の一部がプーとともに魔法の丘に残り続けることが語られる場面、そしてそのときのロビンとプーの間のやり取りなどは、読む側の胸が痛くなるほど無防備で、心に残る。
いわゆる「プーさん」の原作はこの2作(20篇)のみで、その知名度に比べて意外なほど少ないように思う。けれど読み終えたときは、多彩なキャラクターたちの個性や、端々に滲む感情の純粋性、そして結末の潔さに圧倒的される。
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なんて平和で温かく、可愛らしい世界なんだろう!心が温まります。もったいなくて後半はまだ読んでいません。思わず笑みが溢れる、ゆっくりと楽しみたい作品です。E・Hシェパードの描く生き物たちの可愛らしいこと!後半はもったいなくてまだ読んでいません。ここぞというときに読みます。
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読み終わってから、じわじわとあたたかさと名残惜しさがやさしく込み上げてくる。
登場人物みんなかわいい。キュートな挿絵につい見入ってしまう。