紙の本
関西弁の浸透圧
2000/10/31 18:19
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投稿者:竹井庭水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『カナリヤは眠れない』に続く整体師合田力シリーズ第2弾。また整体の描写の気持ち良さげなことといったら。
期せずして一人暮らしをすることになった梨花子。対人関係が苦手な彼女。しかし隣人は傍若無人なホステスとズケズケとものを言うイラストレーター。すっかりヘコんでいるところで、自分の郵便物に開封された跡を発見。これはストーカーの仕業なのか…。
治療を通して身体から心まで癒す力をもつ力先生。しかしこのシリーズの魅力はこのキャラだけにあらず、全ての登場人物にあり。みんな人生や世間や自分に一言持っていて、しかも説教臭くなく物語の中で自然に組み込まれている。表現する、というより染み出ているって感じでしょうか。
このナチュラルさの元を辿ればそれは”関西弁”。厳しくもあたたかい、というイメージにピッタリ。標準語よりも感情の振幅を大きく表現できるんだけど、それを軟らかに使いこなすことによって、言葉を読者まで浸透させることが出来ているのでは。
ミステリ色は前回よりも薄れてちょっと安直な流れ。しかし、事件は物語のためにあるのではなく、登場人物の成長のために用意されたものなんでしょう。その代わりといってはなんだけど、自分は「管理人の黒沢はどこで合田接骨院を知ったのか」という謎がラストに解けて目から鱗だったのでした。読み終わるまで小一時間の治療。終わるころには背骨も暮らしも正しい形に。
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童話の眠れる茨姫は、王子様のキスによって百年の呪いが解け、幸福になった。もしそれが、ストーカーのキスだったら?」対人関係に臆病で頑なに心を閉ざす梨花子は、ストーカーの影に怯えていた。だが、心と身体を癒す整体師合田力に出会ったのをきっかけに、初めて自分の意志で立ち上がる!若者たちに贈る繊細で限りなく優しい異色のサイコ・ミステリー
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童話の眠れる茨姫は、王子様のキスによって百年の呪いが解け、幸福になった。もしそれが、ストーカーのキスだったら?」対人関係に臆病で頑なに心を閉ざす梨花子は、ストーカーの影に怯えていた。だが、心と身体を癒す整体師合田力に出会ったのをきっかけに、初めて自分の意志で立ち上がる!若者たちに贈る繊細で限りなく優しい異色のサイコ・ミステリー
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10/09/04再読。面白い、面白いんだけど…厚みがないというか、キャラクターがマンガっぽすぎて後味が良くない。
近藤史恵さんは好きなんだけど(凍える島は愛しているといってもいい)このシリーズは扱うテーマも含めて微妙です。よって★2。
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・カナリヤに続くシリーズになっていたとは知らなかった。軽い感じですぐ読めてしまいますが、女の人が頑張っている姿に好感が持てて、わりと好きです。・ストーカーはよくない…。管理人さんが俄然いい男!?(笑)
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「童話の眠れる茨姫は、王子様のキスによって百年の呪いが解け、幸福になった。もしそれが、ストーカーのキスだったら?」対人関係に臆病で頑なに心を閉ざす梨花子は、ストーカーの影に怯えていた。だが、心と身体を癒す整体師合田力に出会ったのをきっかけに、初めて自分の意志で立ち上がる!若者たちに贈る繊細で限りなく優しい異色のサイコ・ミステリー。
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整体師シリーズ。
主に女性のメンタルの重たい事件を取りざたしているように思います。
大どんでん返しにちょっとびっくり。
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おもしろくて一気読み。
シリーズ2作目と知らずにこっちを先に読んじゃったのは失敗。。合田力先生の整体すごく行ってみたい☆
2009.3.23
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再読。整体師の合田先生が、心と体の歪みを治していくシリーズ。この本はこの時期に読み返してよかったなーと思う。
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読み終わってシリーズものの第二作だと知ったが、十分楽しめた。
最初こそ、章が完全に別の人物の目線から書かれていて、
しかもその人たちに接点がなくて戸惑ったものの・・
平易な文章ですらすら読めた。
女性同士のぶつかりあい、職場の軋轢、拒食症など少し重たいのか?と思ったが、
まったく嫌な感じがせずに、爽やかなエンディング。
この作者さんはきっと、やさしい人なんだろうな。
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整体師が探偵役のシリーズ。
真面目に生きてきた若い娘・梨花子は書店の正社員。
弟のできちゃった婚で家を出る羽目に。
隣になった同じ年頃の礼子や早苗とも違和感を覚える。バー勤めの礼子は人なつこいが深夜酔って帰るし、イラストレーターの早苗ははっきり物を言うタイプで互いに批判し合う。
しかしストーカーの陰に脅え、やがて知り合いみんなの協力を得て突き止めることに。
整体師・合田力(ごうだりき)のもとで働く助手の姉妹とその妹の歩に心惹かれている週刊誌記者・小松崎雄大も前作「カナリヤは眠れない」に続いて登場。
梨花子は合田に「臆病やな」と言われてしまうが、臆病ならそんなに危ない目に遭わないでも住む、悪いことではないと言われる。臆病でなければ経験は広がるが、満身創痍になると。
整体師に身体見て貰いたいわ〜。
平成12年発行。
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カナリアの続編。一見、主人公と整体師達のコンビが、つながりなく進んでいきながら、ちゃんとつながるあたりは、とにかく上手い。「臆病でいることで、守ってもられると思うのは間違っている」というのは、ジェンダーに呪われた女性の立場を的確に表現している。カナリアより、よかったと思う。色々、考えさせられました。
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女性の絶妙な心理がうまく描かれてるなぁと思いました。
ドキッとする一言があったり、おもしろいです。
ぶっきらぼうで社会性のなさげな整体師の先生が好きです。
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内容(「BOOK」データベースより)
「童話の眠れる茨姫は、王子様のキスによって百年の呪いが解け、幸福になった。もしそれが、ストーカーのキスだったら?」対人関係に臆病で頑なに心を閉ざす梨花子は、ストーカーの影に怯えていた。だが、心と身体を癒す整体師合田力に出会ったのをきっかけに、初めて自分の意志で立ち上がる!若者たちに贈る繊細で限りなく優しい異色のサイコ・ミステリー。
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前作より、合田先生が患者さんに踏み込んでいる感じがしますが、いやな感じではありません。
特に最後が爽快です。