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999に限らず、松本零士作品は漫画であると同時に詩です。それを僕はよく思います。999のテーマは人間の限りある命の美しさ。鉄郎の逞しさとメーテルの優しさに憧れて、そして独特の世界観やひとつひとつの物語の儚さが好きで、僕は中学時代かなり熱中して999を読んだものです(当時、地元の図書館が試験的に漫画を貸し出すようになって、そこで借りたのが999だったんですよね)。
「旅はまだ続く」という一文で終わった999が本当に連載を再会したときの驚きったらありゃしません。
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惑星ヘビーメルダーでの話が一番動きがあっておもしろかった。
自分以外の誰かがメーテルと以前999号で旅をしたことがあると知った時の鉄郎の反応がよい。
自分よりいい男だったらシャクだという明らかな嫉妬からも成長が感じられる。
メーテルも鉄郎のためなら悪魔と呼ばれてもいいと言うし、二人のお互いへの気持ちはますます強くなっていっているように思う。
そして 顔を出していなくても存在感のあるキャプテンハーロックに惚れ惚れ。
友と認めた鉄郎をさりげなく手助けする格好良さはもはや反則級。
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“「鉄郎」
「え」
「覚悟をしてなさい」
「え」
「ヘビーメルダーで私が帰らなくても………
999に戻らなくても…………
一人で旅を続ける自信があるわね」
「ひとりで…」
「ええあなた一人でね
私はヘビーメルだーでしなければならないことがある
どうしてもしなければならないことが……」
「ぼくもてつだうよ」
「いいえこれは私が自分でしなければならない大切なことよ!!」”[P.14]
「時間城の海賊」
「アンドロメダの雪女」
「ヤーヤボールの小さな世界」
「フライング・クロ」
“「鉄郎も私のトランクの中が見たい?」
「え……
ぼくは機械の体をもらうためにメーテルと旅してるんだそれだけでいいよ」
「いつか必ず見せてあげるわ
鉄郎と別れる時が来たら…」
「別れる時が来たら……」”[P.273]
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アンドロメダに辿り着く
始まったばかりだと思った旅が
少しずつ終わりが見えてくる
ここにきて
物語が少しずつ終わりを感じられる
明かされることと
明かされないことと
限りあるのに
無限が感じられる可能性
その先に続くのに
今がここにある
詩が
描かれる
音楽が頭の中を流れる
漫画を読みながら