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美知夫という存在がエロい! エロすぎる! もう男も女もたぶらかす魔性の男! 久しぶりにすげぇどぎつい魅力的なキャラクターに会えたと思いました。美知夫には確固とした悪の美学があるところが素晴らしいです。なんというか軸がぶれないというか、中途半端な人間臭さなんかしゃらくせぇよ、死ね! みたいなノリがあるのが素敵(実際こんなコミカルじゃないです)それでも最後は鬼の目にも涙じゃないですけど、泣いてたところにはキュンときたのですが、たぶんあれが美知夫にとって最後の涙になるんでしょうな。それで、これからも男も女も謀殺していって、どんどんとのし上がっていって、最後は凄惨な死に方をするのを希望します。なんというかそれが美知夫には相応しいような気がする。
この漫画、がっつり同性愛なのですが、この要素がなかったら、あの二人の微妙な関係も描けてなかったと思います。
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米軍によってある島に極秘裏に貯蔵されていた毒ガス兵器、MW。子どもの頃に事故によってその被害にあった主人公が、人生を狂わされた復讐をすべくその存在を追い求める。という話。
とにかく最初から最後まで救いがなさ過ぎる。
復讐する主人公と苦悩する神父。酷い目に合わされる女子とオッサン。
なんかもうそんな感じです。
宗教も異性の愛も友情も地位も金も太刀打ちできない恨みって凄いな。それだけ非人道的なものの象徴だといいたいんじゃないでしょうか。MW。ひっくり返せば主人公は(手段はともかく)反戦をつらぬく正義ともとれる。
最後のシーンは印象的でした。そうこなくちゃね。
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別に映画化されたと知っていた訳ではないんですが
たまたま見たテレビの手塚治虫特集で紹介されていて
なにしろオットも知らなかったので
さっそくでっかい本屋で買ってきました。
むむむぅ〜。
1冊目の半分くらいだけどずいぶん大人向けの内容。
期待感でなんだか読み進めるのがもったいなく、
違う本を2冊くらい同時にゆっくり読んでます。
殺人を重ねる銀行員結城美智雄とその友人(?)の牧師賀来裕太郎が中心人物。
映画では銀行員を玉*宏、牧師を山*孝之
(この前、芸能人の名前をそのまま書いたら速攻で
迷惑コメントがつきまくったので、対策のため一字伏せ字)
が演じるようですが、漫画の中ではこの二人は同*愛の関係。
映画ではそういう関係はなきものにされているそうですが、もったいない。
なんというか終止、重くて、暗い空気が漂っていて
社会の暗部をテーマに扱っているこの作品は
ふたりが同*愛であることでさらにその雰囲気を高めている部分があって
1976年当時に漫画によってここまで生々しい内容を発表した作者と
関係者の「本気」を考えると
やはりカットすべきモチーフではなかったのではないかと思ってしまいます。
しかも、賀来が結城の暴走を止められなかったのは
あきらかにこの同*愛の誘惑が大きかったと思うし。
映画は今後の上映ですが、
スケールが大きすぎて何度かあった映画化が立ち消えたというこの原作が
ちゃらーい映画になっていなければいいけども。
しかし、
〈アクションを多用したエンターテインメント作になる予定〉
っていう映画紹介を見て、
すでに違うモンになっている気が・・・・・・・。
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ずっと1巻が売り切れでやっと手に入れたのでセットで読んだ。予想したよりは人間の内面に対するキリコミは浅かったかなと思う。ただマンガでこれだけ描けるのはさすがだと思った。
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沖ノ真船島という小島で起きた毒ガス(MW)事件が原因で、見城美和夫は殺人をなんとも思わない狂人になった。見城は、自分の目的を果たすために、常識、道理、法律などをすべて捨てて突っ走る。
ストーリーは、同性愛、戦争、政治、金、宗教、陰謀、暴力、マスコミ、化学兵器、日米関係などを代わる代わる描かれ休ませてくれない作品だ。最後には、どんでん返しがあると分かっていたが、最後まで予想が出来なかった。
手塚作品は、あまり読まないが、彼の作品が好きな人は皆、「彼は天才だ」という理由が分かった気がする。彼は普通の漫画家ではなく、社会派劇作家のセンスもある人間だったのではないだろうか。
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男を色で翻弄する女の物語はよくあり、魅力あるものが多いけれど、男も女も色で翻弄する男の物語は、見たことがない。それを手塚治虫が書いているのだから、驚かさるを得ない。
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全巻読破。知り合いに進められて読みました。手塚作品は好きなのですが、この物語は衝撃的でした。内容は黒くて深い。そして衝撃が強く難しい。あまりにもダイレクトに頭に入ってくるので読むにはずっしり構えて読まないといけないかもしれないです。
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一部のフォロワーさんTLで流行ってる『MW』 …あんなにフォモチックだと思わなかったゴメンなさい(←)
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映画化と知って、原作を先に。
残虐!極悪非道!止められない愛情!
濃いなあ、アダルト。でも手塚作品はこういうほうが好き。
なよっちいBLなんかより、全然ぐろくて美しいと思うんだ。
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大人のための手塚治虫作品です。同性愛、両性愛に対する違和感が強い方は、あまりこの作品を楽しめないかもしれません。
購入したものは2008年版(第22刷)でしたが、こちらには花村萬月氏の「エッセイ」がありました。紹介されていた解釈は、本作品について一般的にいわれているものしれませんが、それらを読まず本作品に触れた自分には目から鱗でした。
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映画化されたというので知ってはいたのだが、玉木ファンの方にこれの話を聞く機会があったので、実際に読んでみた。自分の中では、同時に買った「奇子」とある意味類似したジャンルかもしれない、と思う。
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(1)(2)で完結。物語は続くが、。花村萬月のあとがきエッセイにあったが、まさに善悪、男女…の「二元論の罠を逃れて」。人類を滅亡させる力を持ちえた人間、その危うさ。手塚治虫の我々への警告や、政治・社会への思想も1コマ1コマに表れている。
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どんな話かって訊かれたら「魔性のホモがばんばん人殺しする話」って答える。それが全てではないけど、この恐ろしく悲しい物語を説明する言葉をわたしは持っていない。
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玉木宏と山田孝之が主演で映画化、手塚治虫原作の本。
ベトナム戦争中に開発された化学兵器「MW」がある島で散布され、生き残った二人がいた。一人は悪魔へ、もう一人は神の使いへ。神の使いは悪魔を救おうと苦悩しながら、悪魔を受け入れてしまう。
メッセージは、「人類の愚かな行為」と「人が持ちうる恐ろしい狂気」だと思う。手塚治虫は「人類の愚かさ」を憂いていたが、「人類の可能性」に期待していた人。手塚治虫らしい作品!!
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初めてこれを読んだ時はまだ小学生で、さっぱりわからなかったんだけど、見ちゃいけないものを見たような気がした笑
久しぶりに読むと、話の深さや狂気っぷりに思わず唸ってしまう。
本当に悪いのってなんなんだろう。