紙の本
併録は「徐福伝説」
2017/02/12 14:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アジア坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
徐福の事を調べていて昔読んだ「徐福伝説」を読み直してみたいと思ったら、諸星作品の超有名作「暗黒神話」と同時収録で文庫化されている事を知り、思わず購入しました。お得な気分です。
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少年ジャンプ連載時に読んだが続きが読みたくて仕方がなかった記憶がある。ほんとよくできたストーリー。『孔子暗黒伝』とつなげる構想まで最初からできてたとしたら、諸星さんすごいよね。
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この方の描く世界は、着想も絵も物語も素敵です。本作は(著者も付記しているように)パズル解きの読後感が絶妙であります。「アダムの肋骨」「子供の王国」「西遊妖猿伝」などなど他作品も是非!
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中国やインドの神話に諸星先生がオリジナルのストーリーを調合したとんでもなく濃密な話。きっと怖ろしい程の情報を要したはずです。カルピス原液シリーズとでもいってやろう。
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此れは奥が深いですぞ、
全てにおいて考古学に関する考察がちりばめられて居り それなりの知識が無ければ楽しめないのじゃが、単純に怪奇站としても楽しめるじゃろう
天文に関する知識と古代に対する知識
さらに、物理の法則までも理解できなければ楽しむ事ができないのじゃ
どうかな?挑戦してみては如何かな?
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伝奇漫画の最高傑作と言える作品ですね
日本神話を中心に独特の解釈で煮詰められたストーリーは、
圧倒的なほどに濃厚で一度味わったら癖になってしまいます
各地に散らばった神秘的な謎が読み進める内に繋がり
大きな形を描いていく
その展開の見事さに時間を忘れて熱中できる作品です
選ばれし主人公と、そのアンチテーゼである菊池彦
この二人の存在が実に皮肉
その対立が退屈な設定漫画と一線を画する仕上がりになっています
説明が多い作品なので、漫画を「読む」のではなく「見る」人には
ちょっと合わない作品ですが、
多くの方に味わって欲しい作品の1つだと思います
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いまいちノリきれなかった。生まれ変わりと言っても前世の記憶があるわけでも何かに目覚めるわけでもなく最後までただの無知な少年のままなのはどうなんだろ。
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武蔵野に住む少年・武(タケル)には、幼い頃のとある記憶があった。
背中を刺されて死んだ父。すぐそばで泣いている自分。そして、もう一人誰かがいたような…
縄文土器にひきつけられるような魅力を感じて、長野県の資料館をたびたび訪れていた武は、そこで竹内という名の不思議な老人と出会う。
父はどうして死んだのか? その時ついたらしい武の肩の傷は、まるで蛇の頭のような形で残っていた。真相を知りたい武は再び信濃の蓼科山に立つ。
奇妙な洞窟の中で待っていたのは、おびただしい数の古代の人骨と、鎖で縛められた恐ろしい姿の怪物だった。腕のない怪物…それは、神話に語られる諏訪の大神・タケミナカタなのか!?
竹内に導かれ、出雲にやってきた武は、別の世界へ招かれた。
そこで「唯一にして最高の真理」ブラフマンは語りかける。「おまえこそ、わが分身たりうるアートマン…」
そのころ、アートマンの力を手にしようと目論む男が一人、武の行方を追っていた。
彼の名は菊池彦。クマソの後裔・菊池一族の当主である。
「・・・冬は オリオンがきれいだ・・・美しい・・・」
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単行本を何度目かの引っ越しの際、
誤って処分したことにずっと後で気づいて文庫版を購入。
日本の古代神話やインド神話をごちゃ混ぜにして
強引に纏めた感のある伝奇SFマンガだが、
無茶苦茶なのに凄い説得力!
ただ、周りの都合に振り回された挙げ句、
とんでもない場所に放り出されてしまった主人公は
かわいそう(´Д⊂ヽ
『孔子暗黒伝』とリンクするので、併読が吉。
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超漫画好きの先輩からいろいろ話を聞いたとき、「へー、諸星大二郎って人は知る人ぞ知る手塚治虫にも匹敵する漫画家なんだな」と理解したので試しに一冊買って見ました。
たぶん先輩の解説は正しいんだろうけど、日本の神話を題材としたテーマが話が難しすぎる。一般受けするものではないですね。
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暗黒神話と徐福神話の2話。どっちも何かに似てるなーとおもったら、前者は百億の昼と千億の夜(萩尾望都の漫画版ね)、後者は手塚治虫。いや、話の展開とか全然違うんだけど、読後感がなんとなく似ている気がする。でも多分それは正しくない印象で、僕の読み込みが足りないんだろう。
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昔、読んだ時は、「なんかよくわからない怪物の話」みたいな印象でした。
で、どっちかというと、「孔子暗黒伝」を読んで、それと関わりのある話ということで、「すげえ」と思っていました。
今回、読んでみると、日本史の知的好奇心みたいなものが、ムクムクとわき上がってきました。
昔のマンガって、アイデアを惜しみなく投入して、ものすごいスピードで、物語が展開していくなぁとつくづく、感心します。
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古代の豪族の末裔たちが、宝と言われているものを巡って、鍵となる主人公の少年を日本全国に連れまわしたり、主人公が自発的に移動したりする。
施餓鬼寺の所が印象的でした。
宝とは何か? 手にするのは誰?
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古代日本、宇宙、民族と民俗、遺跡、宗教、伝説…そういったものが物凄いエネルギーでごちゃ混ぜにされて、熱くたぎったスープのような状態で提供された感じ。だからまだ、未完成のような印象も受ける。もう少し体裁を整えて、味付けを工夫して、口当たりの良いものにして人前に出せば、もっともっと「いいね!」って言ってくれる人が増えるんじゃないだろうか。でも、ま、そうなってしまったら、たぶん、この原始的で混沌とした渦のようなエネルギーは霧散してしまうのだろうけど。
この作品が、かつてジャンプに連載されていたってこともまた驚きだなぁ。今のジャンプではちょっと考えられないような大人テイストというか、半強制的に頭を使わせられる感じというか…昔の作品を読むと良く感じることだけど(漫画も小説も)、時代が新しくなるに従って、いわゆる「コドモ」の期間が長引くようになってきた気がする。
個人的には、もっと登場人物の背景や内面を描いてドラマ性を高めてほしいとか、エピソードを淡々と繋げるのではなくそこに物語性と浪漫をもっと盛り込んでほしいとか、あげようと思えばいくつかの要望が浮かんできてしまうのだけど、たぶん、良い意味で、そういう小手先にまで気を遣えないような、早く昇華しないと治まりきらないようなパワーが、当時の作者の頭の中にあったのだと思う。
今読んでもハッとさせられるような記述も多いし、後のアニメ文化に引き継がれているようなテーマ(人類の初期状態だとか、今後あるべき人間の理想とか)がズバリと記されていたりもするし、そういう意味では普遍的な魅力がある。そこを更に、縄文に始まる古代日本とからめたところが作者の鬼才たる所以。ところどころに描かれる、縄文土器の文様が妖しさを際立たせる。このへんの興味・関心が、妖怪ハンターシリーズにも繋がっていったのだろう。
物語としては淡白なので心にズドンとくる話ではないのだが、ふとした時に手にとって、何度も読み直したくなる感じ。面白い仮説の史料集を読ませてもらっている感覚に近いだろうか。考古学や民俗学が好きな人なら尚更おすすめ。
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なんちゅうか眉唾というか、ご都合というか。無理がありすぎるけれど、そこが面白かったり。絵が気持ち悪いっていうのが最大のおもしろさだと思う。