紙の本
変な夢をみた
2003/04/11 19:03
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ラジカセ - この投稿者のレビュー一覧を見る
独特の作風で知られる諸星大二郎の短編集です。
本書は2部で構成され、第一部は短編「夢の木の下で」と短編連作「遠い国から」が4本。第二部は短編連作「壁男」3本と短編「鰯の埋葬」という構成になっています。第一部はどこともいつとも知れない奇妙な世界が舞台になっており、第二部は現代が舞台になっています。
「夢の木の下で」は、高い絶壁によって世界から隔絶された狭い土地で、植物と共生する人々の話。
「遠い国から」は、一人の旅行者が見て廻った奇妙な星の暮らしを書いた話。
「壁男」は、壁の中に住む男とそれを巡る人々の話。
「鰯の埋葬」は、ある会社に祀られている奇妙な神様の話。
「植物と夢を交換する」だの「首の後ろに寄生する顔」だの「壁の中に住む人間」だのといった奇抜なアイディアてんこ盛りで、読み終わった後で変な夢を見ました。「鰯の埋葬」の扉絵の薄気味悪さのおかげで当然悪夢だったんですが。
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恥ずかしながら始めて買った諸星本がこれです。。。
諸星デビューは遅いのです。。。
そもそもねこぢるで知って買ったのれす。。。
そいでもって買って正解でした。。。
収録されてる作品がどれも面白い。。。
なんかアンニュイつーか。。。淡々としてるってゆーか。。。
異世界つーか。。。シュールっつーか。。。
どれも好きなんですが個人的には夢の木の下が一番衝撃的でした
衝撃的とゆー言葉は適切じゃないんですけど
話はフィクションなのにどーでもいい所まで細かく作者なりに
設定してると思われる所があったのが衝撃的でした。。。
今まで少女漫画しか読んでなかったからかもしれないですけど。。。
でもって話もいまだに分からないような分かるようなみたいな。。。
むにゃむにゃむ~。。。。
ボキもモボクの中で眠りたい。。。
モボクバターを食べたい。。。
モボク樹液を飲みたい。。。
そんな一冊です!(^Д^)
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諸星大二郎作品を読むのは初めて。前半は、無国籍な不思議な話が続く連作短編集。後半は不思議な都市伝説話。不思議な世界観は魅力的。
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この漫画家さんはすごいですよ。2つ3つ先の世界をマンガにしてます。ほぼ全巻持っていますが何度読んでもすごい!
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ここじゃないどこかに連れて行かれそうな感覚。世界観を構築する、と言うより、ここじゃない世界の記録を読む様だ。
そして、現代版都市伝説風味な『壁男』。
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自己がない「私」が商用だか観光だかでさまよう、どこかの星だか国だか。
「私」はそこの風俗を蔑視するのでなく、羨ましくは思うが、のめり込むでなく、ただ観察し通り過ぎる。
何回も読みたい。
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「不安の立像(1993)」に続き・・・ 諸星大二郎氏の作品『夢の木の下で(1998)』を読了。 タイトル作の・・・”夢の木の下で”のラストの描写は・・・圧巻だなー。”壁男”からがマジで怖いと思ったね。 これからもマイペースに諸星大二郎氏の作品を読んでいきたい。
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本書の白眉はなんといっても「カオカオ様」(笑
これ、つげ義春の「ねじ式」くらい好き。
「あれはああいうものです。風景と一緒です」
「ねじ式」は話の辻褄の合わない断片的な悪夢だとしたら、
「カオカオ様」はストーリー性のある悪夢だ。
しびれる。
本書の刷色はスミでなくブルーというのも珍しい。