紙の本
ホントとウソの境目は。。。
2000/10/26 01:40
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投稿者:KON太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史順に14のお話が登場する。
「ふむふむ、へー、なるほどね」
と初めは納得するのである。
ところが、よくよく考えてみると何かおかしい。
というのは、歴史上の事実が、いつのまにか、作者の空想物語に化けているのだ。
例えば、3番目のお話「封じられた論争」では、平安時代の女性作家、清少納言と紫式部の2人が登場する。
清少納言は枕草子を書き、紫式部は源氏物語を書いた。(ふむふむ)
2人はほぼ同じ時代の人物なので、宮中で顔を合わしている。(へー)
互いに作家でもありライバル意識が強かったため、相手を目の敵にしていた。(なるほどね)
清少納言は「沓草子(くつのそうし)」というエッセイを書き、その中で紫式部の悪口を書いている。
紫式部は「続紫式部日記(しょくむらさきしきぶにっき)」という日記を書き、その中で清少納言をののしっている。
当時の権力者である藤原道長がこの醜い言い争いを聞きつけ、両方の本をすべて焼き払ってしまったため、歴史には残らなかった。(おやおや?)
というわけで、どこにも現存していない古典の現代語訳まで引用されていて、いかにもかつて存在していたかのように語られているのであるが、まるでウソ。著者のおふざけである。
ある程度日本史を知っている人が楽しむための本だろう。
くれぐれも、この本で歴史の勉強してはいけないのである。
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蘇我入鹿暗殺の日、日本にテレビがあったら、ワイドショーは、さあ、どうする?
源義経と呼ばれた美しい若者の正体は実は町のチンピラ、本物の義経はなんと弁慶その人だった!
歴史を新たな視点で珍解釈する短編。
おもしろおかしい歴史物語。
これも面白い。
日本史を見直した作品(;´Д`)
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範囲が幅広すぎて、充実感を得られず。パロディちっくな会話形式についていけませんでした。好みの問題もあるのでしょうが。
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日本史の色々な題材や事件を元に、作者風にアレンジした?って感じの新しい感覚の日本史伝。
古代から維新までの流れに沿って、14の短編集で構成されているが、それぞれに変わった観点から面白おかしく描かれていて、笑える。
大体、その感覚がね。私と似てるって言うかリンクする感じで良かった。
歴史小説って感じは全くない。
特に、世に言われる「大化改新」の事件のお話なんて、古代だって言うのに名も無き主人公はテレビを見てその情報を知ると言う構成になっていて、面白い。
自分的には、源義経と弁慶の話が面白かった。
実に斬新な感じ。
どの話もそうなんだけど、発想の転換とはまさにこの事って思うくらい、奇抜。でも、一応は史実や色々な人の解釈や説を元にしてあるので、奇抜なんだけど、そういう事もアリかもな〜って思わせる所がある。
全くのウソのオリジナリティ物、では無いところがこの作品のミソってところだろうか。
歴史が苦手って人にも、面白く読める一冊ですね〜。
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蘇我入鹿の暗殺の日、日本にテレビがあったら、ワイドショーは、さぁ、どうする?! 大胆不敵な珍解釈&奇説を繰り広げて日本史を斬ってしまった、爆笑必死、歴史物語。
※嘘っぱちでも、面白いです。
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コメディ有り、SF有り、人情物有りとなんか色々。「苦労判官大変記」では、この義経・弁慶コンビいいなぁ、と思ってみたり、「開化ツアー団御一行様」では、そういうところあるかも、と頷いてしまったりと面白かったです。
清水義範の書いた長編明治維新物とか、関ヶ原物とかも読んでみたい。
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【蘇我入鹿暗殺の日、日本にテレビがあったらワイドショーは、さぁ、どうする?!(「大騒ぎの日」)“など。大胆不敵な珍解釈&奇説を繰り広げる歴史物語】
歴史の有名どころばかりなので、元ネタが分からない、ということもないし、歴史をしっかりと踏まえた上での説なので、とっても面白く読めた。特に「転がらぬ男」が好き。
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歴史パロディシリーズ。
これを読むためには歴史の勉強をしなければなりません。
予備知識があったほうがおもしろいというのはもちろんですが、
なんの知識もない人がこんな本読んだら信じちゃいますよ。
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源義経はチンピラで実は弁慶こそが真の義経であった話、清少納言と紫式部の悪口合戦、タイムマシンで坂本龍馬を助ける話などの異日本史。
(2008/2/29 読了)
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邪馬台国から始まり、明治維新のあたりまで短編連作。
もし、大化の改新の時代にテレビがあったら…という設定の「大騒ぎの日」が最高に面白い。
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史実を独自にアレンジしたパロディ短編作品集。
蘇我の時代にテレビ、幕末日本にターミネーターが登場するなど、奇抜な発想が盛り込まれている。(Samaria)
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ある程度、歴史を知っていると面白い。知識=面白いの方程式が成り立っている。だが、あくまでも偽史であることを忘れないように(笑)
適当な論説をあげているようだが、内容は緻密。あなたの知らない歴史が待ってますよ。日本史好きにはオススメかも……?
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歴史をテーマにした短編集。作者らしい独特の発想を楽しむつもりで手に取った。
邪馬台国の場所について画期的な解釈をユーモアたっぷりに語りついでに日本人論になってしまう「おそるべき邪馬台国」、大化の改新をテレビのワイドショーでやってくれる「大騒ぎの日」(もう少し経つと笑えなくなるから今のうちに読んだ方がいい)、清少納言と紫式部の贋作が楽しい「禁じられた論争」(個人的にはこれが一番笑った)。鋭い発想の転換に、でも何となく納得してしまう「苦労判官大変記」。ここまではめちゃくちゃ面白い。でもここまで。
そのほかにも明治初期までの歴史的トピックスをちょっとひねってみた短編が並んでいるが、最初の4編の満足感が大きすぎたためか、当たり前のことを当たり前に書いただけって気がする。明治維新の頃の長州藩を書いた「どうにでもせい」などは、司馬遼太郎の書いたことをすらすらとダイジェストにしただけのような気さえした。
ただし、それを補ってあまりあるのが最初に述べた4編。これだけのために買って絶対に損のない本じゃないかと思う。
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日本史を教科書通りに鵜呑みにせず、積極的に関わり、研究するなかで思わぬ発見がある。そんな楽しみ方を教えてくれるのが、この本なのだ。例え王道から大きくはなれたとしても楽しめれば意義はある。楽しければ好きになり、好きになればより深く知りたくなる。そうすると日本史では人にまけないほどの知識が増えて、理解度も増すというものだ。人生においてそんな有意義なことはそうそうない。
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初清水義範でした。中学生真っ直中。もっと勉強すればもっともっと面白くなるんやと思って、無駄にモチベーションが上がった一冊。
これの偽義経に激ハマリした。惚れるくらい二次元の人を愛したのはこれが初めてかもしれない。
今読んだら感想変わるやろなー。紫式部と清少納言が面白いと思う予感。笑