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個性あふれる英傑の短編集。
陳舜臣の本のデータが少なく、「奇人伝」、
バックグラウンドを発揮された味わい深い推理小説、陶展文シリーズがこちらのデータにないのは哀しいです。
新装版が出ないので、文字も小さいのもネックです
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陳舜臣の作品はやはりいい。「傑物伝」という表題に英雄物の劇画的印象が拭えず違和感を感じながら読み始めたが、作者もそのことについては後書きで一言触れている。陳舜臣の中国歴史ものに匹敵するのは塩野七生のローマ史ものかと思うが、出生も含め筋金の入り方と描く対象の二千年と五千年の差、そして何よりも教訓的解説をせず透明な文章に見識の深さが滲む文体の陳に分があると思う。勿論塩野が駄目というのではなく西洋と東洋の差もあるので仕方ない。
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2020/3/19読了
単独で歴史小説の主役を張れそうな中国史上の“傑物”が総勢16人。取り上げられていた“傑物”の一人で、耶律楚材を主人公にした、同じく陳舜臣著の『耶律楚材』が欲しくなって、5月にブックオフで購入してしまった。