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保坂和志「草の上の朝食」http://www.chuko.co.jp/bunko/2000/11/203742.html … 読んだ。おもしろかった「プレーンソング」の続きだと読み始して気付いたけど、これはいま一つ。なぜだろう?たぶん世界観や認識に関する表現が少なかったからかな。恋愛に未来はない、はおもしろい。この人の文章が好きだなあ
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う〜〜〜ん、これは・・・。
保坂さんは初めてです。
だらだらと始まり、とりとめも無く終わる。何か変わった小説です。
他にどんな作品があるのかWikipediaを見たら「何も起こらない日常を書く小説を得意とし、小津安二郎の映画のような印象を受ける。」との事。なるほどね。まあ、味わいは違うけど、先日読んだ長嶋有と同じく「独特の時間」と言えなくは無い。
それにしても文体が・・・・。
まるで小学生の文章のように「・・だけど、・・たり、・・には、・・たが、・・で、・・だけで・・・きた。」と延々7行続いたりする。ただ、それが独特のリズム感を生んでたりするのですが。。。
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前作『プレーンソング』に引き続き空気感が素晴らしい。いいなあ。こういう人間関係を築けたらなあとしみじみ思う。一人一人が自分の持っている感性を自由に開放していて、それを他の人が誰も否定しないところがいい。アホらしくて笑っちゃうような考えや、意外な切り口の感心してしまうような言葉が多様な登場人物たちから次々と出てきて、それが面白い。「人種のサラダボウル」みたいな印象を覚える小説だ。とても好き。
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『プレーンソング』の続き。といっても特に内容は前と変わらず、ニートたちとひたすら日常を生きる様子が書かれる。自分の行為に意味づけしたり、価値のあるものとして暮らすより、意味のない会話や行為に興じたほうが人生を楽しめる気がする一冊。
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前作『プレーンソング』よりも更にとりとめなく、記述は時に綿密さを目指し時に思弁を連ねる。私は野郎なので、保坂和志が書く女性を遂に女性の立場から読めないという限界がある。だからなのか、ここで展開する「工藤さん」や女子高生たちの描写を女性(いやもっと厳密に言えば「フェミニスト」)が読めばどう考えるのか興味を抱く。裏返せば、もちろんマッチョというわけでもないのだろうが男同士のゆるいホモソーシャルなつながりとそれを慈悲深く見守る女性の織り成す共同性こそが保坂の作品世界なのではないか、と思いそこに魅力と危険を感じる
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前作『プレーンソング』の続編にあたる内容。
前作よりも主人公の取り留めのない思考がシャープで読みやすい。
また恋愛も絡み、知的で独特のリアリズムを持つ作品に非常に効果的な彩りが加わっている。
このまま何作も続いていきそうな、寂寥感の無い締めも良かった。
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前作プレーンソングよりも主人公の思索めいたものが増えたためか、個人的には前作より面白く読めた。ちょっと癖になるような不思議な読み味。
なんとなく今泉力哉監督作品に通じるところがあるなーと思うので好きな人は読んでみてほしい。特にゴンタの考え方とか興味のあり方とか、今泉作品に限らず映画好きな人は面白く感じるかも。
ちなみに、主人公が勤め人なのにほぼ仕事してないのにリアリティがないとの評に対して、本当に自分はこんな感じだったと作者が後書きで書いてたので、私はあの時代の西武百貨店に勤めたくてたまらなくなりました。