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2009/2/25(〜p123),26(〜p286),27(〜p457),28(〜p543終)
友人が読んでいた時があり、気になっていたので読んでみました。
これは私が生まれる1年前の1988年に起きた事件の容疑者・宮崎勤の事件当時の彼の犯行状況や、そのときの精神状態、彼の過去の家庭状況などが詳しく書かれており、彼が犯行に至るまでの経緯、恐ろしき真相が書かれている。
彼は精神面に以上はないということで死刑判決を下された。
4人の幼女を殺害し、1人は食した。そんな彼の精神は"正常"だと言い切れるのだろうか。しかし逆に"異常"という言葉だけで片付けられるものなのだろうか。
読む前までの私の印象は「彼は幼女を殺す変態異常者だ」という感覚だった。残忍であり、殺されてしまった少女達への扱いは酷虐極まりなく、想像するだけで鳥肌が立つものである。しかし、読みすすみ、私たちが知らなかった真相を知ってしまった後は、私は彼に「彼は〜だ」と肯定することが出来なくなってしまった。
私には彼が"人"に見えなかった。"人"ではないほかのもののような気がしてならなかった。