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妻に出て行かれ、娘とは連絡が付かず、一人暮らしの父には老いの陰がみえ、自分は一人になってすっかり太ってしまった中年刑事と残忍な農家の老夫婦殺人事件。事件の方は奇天烈ではないオーソドックスな感じ。事件を追いながら、食事をし、家に帰り、自分の不運に涙ぐむ…という刑事の毎日のシーンのほうが面白かったです。
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こんなに魅力のない主人公も珍しい(笑)
むしろ、気持ち悪いなコイツ、とすら思った(笑)
特に盛り上がりもなく、特に大きな展開もなかった。
が、読めなくもなかった。
シリーズ五作目の、ゴールドダガー賞受賞作品までは、読んでみようと思うけど、二作目に手をつけるまで、まだまだ時間がかかりそうだ。
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世界的なベストセラーになった、スウェーデンの警察小説<クルト・ヴァランダー>シリーズ第1弾。愚直すぎる42歳の刑事クルト・ヴァランダー。仕事中毒気味で慢性疲労、その上孤独。妻と娘には逃げられ、父と姉ともうまくいっていないからだ。ストレスは酒量を増やし、体重をも増やしていた。メタボ体型の直情型で、抜群に切れる頭の持ち主でもないし、運動神経もいいわけではない。正直、かっこよくない。こんな主人公が、署長休暇中に発生した2件の殺人事件の指揮を取ることになった。粘り強く、辛抱強く、捜査を進めていく。日本では今、警察小説に人気がある。この作品はそんな日本の警察小説に似た雰囲気を漂わせている。どんよりとした重苦しさが鬱陶しいが、共感を覚える。地道な捜査であきらめずに懸命に犯人を負う。一晩中の氷点下での張り込みも厭わない。長年の友である鑑識刑事が体調を崩したのが心配だ。プライベートでは、なんとか妻と娘を呼び戻したい。認知症かもしれない父をどうしたらよいか。姉に知らせなければ。そんな忙しさの中でも、既婚の美人検察官が気に掛かる。好きなのはオペラ。気分転換に聴く。ファストフードばかりの食生活を改善しなければ。出っ張った腹が気に掛かる。酒量を抑えなければ。主人公クルト・ヴァランダーはとても人間臭い男だ。疲れ傷つき、それでも必死に生きている。そしてなにより、根っからの警察官だ。北欧は、いろいろなことで今注目を集め、人気がある。特にインテリア、雑貨などにみられる生活スタイルは、多くの支持を得ている。それとはまた一味違ったところで、こんな重く暗いスウェーデンの警察小説というのもなかなかいいものだった。シリーズものなのでまだ当分楽しめる。嬉しい。
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久々の翻訳もの、スウェーデンの警察小説クルト・ヴァランダーシリーズの第1作。
決して格好よくない主人公(うらぶれた、という表現が近いかも)、地道な操作と地道な展開、どことなーく流れるうっそりとした空気。
ここ最近読んだ小説の中ではだんとつに地味です。
でも個人的には嫌いじゃない…かな。
誰かに勧めるほど面白い!とは思わないけど、とりあえずシリーズ続編は読み進めようと思います。
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男性が書く警察小説。
タイトルが謎。
惨殺された田舎の老夫婦と
移民殺人と
放火と
老人の二重生活と
親のボケ。
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2月3日読了。図書館。初めての作家、警察もの。主人公は冴えないし太ってるし家族と上手くいかないし、他にもいろいろあるけれど……なんかイイ感じの作品です。
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このミス2012で続編がランクインしていたので読んでみた。夜のフロストみたいな感じだが、少しテンポが遅い感じ。続編に期待。
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誰がかくも残虐に殺したのか?
スウェーデン警察小説に新たな歴史を刻む名シリーズ開幕!
刑事ヴァランダー・シリーズ第一弾。
個人的なミステリの面白みには欠けるものの、背景・人物描写がかなりうまく、
特に主人公の描き方が、いかにも「ダメな中年刑事」の王道であり、少しずつ事件の解明に取り組む姿勢に惹かれた。
手がかりが、被害者の「外国の…」という言葉だけであり、
それが最後で一気に氷解する形も良かったが、
それよりも高福祉国家であるとされるスウェーデンという都市の負の一面を垣間見ることが出来たことが収穫であった。
ミステリ:☆☆☆
ストーリー:☆☆☆☆
人物:☆☆☆☆☆
読みやすさ:☆☆☆☆
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小説それ自体の魅力もさることながら、翻訳の質が非常に高くて、大好きなシリーズです。中年刑事ヴァランダー警部のよれよれとした情けなさも魅力的。1作目を久しぶりに読み返してみると、まだ登場人物たちのキャラクターが定まってなくて荒削りなところもあるなあと思ったけど、そこがまた魅力に思えてしまうあたりヘニング・マンケルの中毒かもしれん……。っていうかヴァランダーがこんなにアクティブだったなんて……すぐコケて血出してるけど。
捜査の進行状況を丹念に追う筋もさることながら、中年期にさしかかり、色々なものが手からこぼれていく人生の秋をけなげに生きるヴァランダー警部が好きです。
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最近、最後まで読んだ本がなかったので、
これは頑張って読み終えました。
頑張らないと読み続けられない・・・
スウェーデンの中年刑事の物語。
トリックもミステリーもドンデン返しもなく、
事件が起こって、最後には解決する。至ってシンプルなお話し。
無理からジャンル分けするとすれば、
ハード・ボイルドならぬマイルド・ボイルドか・・・
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私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない
2012.10.13読了
面白いです。
ヘニングマンケル、5冊目ですが、最初はシリーズ外作品、次にヴァランダーシリーズ新しめのやつ、そして、児童図書という順で読んで、本作です。
で、決めました。シリーズを順に読んでいくことと、ヴァランダーシリーズ好きな作品、決定です。
みんなのレビューで評価していくなかで、物凄くおもしろい作品を五つ星にしているのと同時に、面白い、そして大好きだという作品も星五つにしています。
当然、おもしろいより好きが上ですね。
で、これはヴァランダーにやられました
冷静に考えると、このヴァランダーに共感出来ないと、このシリーズはそんな大したことないかもしれないです。
でも、もし共感できたとしたら、好きになっちゃうでしょう、やっぱり。
なので、今後はすごく面白くなくても、五つ星にしちゃうので、悪しからず。
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推理小説というよりスウェーデン社会の状況として知識として読むには面白い。でもストーリーテラーなので、ぐいぐい読んでしまった。
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ヴァランダー刑事登場の第1作。
「静かに暮らしていた老夫婦を、誰がかくも無残に殺害したのか。ヴァランダー刑事を始め、人間味豊かなイースター署の面々が必死の捜査を展開する.燭光が見えるのは果たしていつ・・・?
マルティン・ベック・シリーズの開始から四半世紀、スウェーデン警察に新たな歴史を刻む名シリーズの幕があがる!」
テレビドラマ化されたスウェーデン版とイギリス版を見てから読み始めたヴァランダーシリーズ。やはり原作のほうがはるかにおもしろい。
テレビドラマでは「スウェーデン警察クルト・ヴァランダー」のほうが原作に忠実でスコーネ地方の生活臭が嗅げる。ベルイマン流の仕上げに交換がもてる。ただDVDでは発売されていないのだろう
ケネス・プラナー版はメジャー級、評判はすこぶるいい。ただ美しすぎるのだ、好みの分かれるところ。
いまではスウェーデンスコーネ地方の美しい風景はストックホルムよりはるかに有名になってしまった。世界を席巻するミステリー小説の力はおそろしいほどだ。
原作でなければわからいこともある。
例えばヴァランダーがしょっちゅう聴くオペラ、テノール歌手志望の友人のマネージャーをしてもいいほどクラッシク好きで造詣も深いなどは。
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主人公がスーパーマンでないのが一番の魅力。妻に逃げられ、親の介護に悩み、犯人と思しき人物には殴られる。少し古い小説なので時代を感じる部分もあったが、それでも十分楽しめた。周囲の同僚の書き込みがもう少し欲しい気がしたが、田舎町の平和な空気が作品全体を落ち着いたトーンに仕上げている。最後に登場する元船乗りと言う融通のきかないラーソンなる人物にニヤリとした。
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1990年のスウェーデン警察小説。田舎で起きた殺人を長期にわたって捜査。主人公は中年の刑事。それが全然格好よくない。離婚から立ち直れず、ストレス太り。娘には心を振り回され、美人検事が来ただけで舞い上がる。特に面白かったのが、犯人だと目星を付けた男のあとをつけた場面。とっさに身を隠そうとしたが、額を地面にぶつけ、たんこぶが裂けるという…。コント?「血で前が見えない」みたいな表現がありました。
でもぐいぐい読めたので、1990年代のスウェーデン港町の様子が知りたいときは続きを読む。