紙の本
仕掛人とは、
2014/01/27 17:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:零 - この投稿者のレビュー一覧を見る
通常人情とは離れた位置にあるのが仕掛人、ということだが藤枝梅安はその点優れた人物に感じる。
もし自分がこの世に居てはならぬ者以外に仕掛けをしてしまうようならば次から依頼は受けない。
はっきりとした一本の筋が見える所が大変良かった。
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この作品群はちょっと少ないのですよね。著者も(主人公が暗殺者だから)必ず人を殺さないといけないから、なかなか進まないという事をインタビューで言ってますが。悪いやつを殺すのだからと言い聞かせているものの心に暗いものを持ちつつ生きる梅安はカッコいいですね。というか池波作品の登場人物はみな魅力的なんですがね。
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池波さんのシリーズの中でもスキなものです。
もう何も言うことないです。ひたすら尊敬します。池波さんを。
これも、鬼平と並んで未完ですが、梅安シリーズはそろそろ終わりだったのが見えている作品だけに、残念でなりません。
(新刊になってから、文字サイズが大きくなって見やすくなりましたね!)
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仕掛人・藤枝梅安1〜藤枝で母親に置き去りにされた梅吉は京の鍼医者に拾われ,殺し屋になり品川台に住む。元締めから依頼された仕掛けの相手は妹だった。仲間の彦次郎の女房子供を殺した浪人も仕掛け人だった。熱海から京へ,草津,江戸へ戻って彦次郎の依頼主と元締めを殺害する。〜梅安は緒形,彦次郎は牟田。TVの印象が強く残っている。非道い奴だと妹でも元締めや依頼主も殺しちゃうんだなあ。2は梅安蟻地獄。
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仕掛け人、って凄い。
どこか悟ったようなところが。必殺の腕が。世のためにならぬ悪人のみを始末するという掟が。
描写はでっぷりした(よく言えば貫禄のある)中年男なのに、読んでるうちにかっこよい気がしてくるのが不思議…(笑)
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鬼平犯科帳」、「剣客商売」のふたつはなんとなく年に一度は読んでいるし、読む本がちょっと切れるとつい手を出してしまう。これは抑えないといけないと思い、今まで梅安には手を出さないでいた。けれど、ふと手を出してしまった。まったくもって、これはいけない。
悲しいことにこのシリーズは未完である。しかもひとつの話の半ばで途切れてしまう。これはなんともやり場のない話で読者としては途方にくれるしかない。
同じ思いは中里介山著「大菩薩峠」で味わっている。途方にくれるのはこっちの方が大きいが、思いは同じだ。
未完の物語を読むというのは普通に本を読むのとは違うものがある。夏目漱石の「明暗」もそうだが、これはもっとそのままに未完なので、途方度合はこれがもっとも大きいかもしれない。
とはいえ、梅安のシリーズはちょっと読み返してしまうかもしれない。いけないシリーズがまたひとつ増えたようだ。ここが「大菩薩峠」と違うところだ。あの大作はちょっと心しないと読み始められない。ちょっと読んでみるなんてできないから。
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どの話もドキドキして、迫力があり、そして腹が減る。
未完のまま終わってしまったのが残念でならない。
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金をもらい人を消していく仕掛人。己の肉親でも悪なら消さなければならぬ。最終巻は絶筆だが、新たに話が進むところだっただけに残念。
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鬼平よりも先にハマった池波作品。
TVシリーズの梅安が結構すきだったのです。
最近読み返したら小杉十五郎が好きになった。
仕掛人(暗殺者)が主人公なので鬼平よりも少し暗い世界の印象が強いかなと。
特に後半は梅安自身が辛そうだし…
鬼平や剣客とキャラがダブってたりで併せて読むと面白い。
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同業の彦次郎との関係がなんだか、梅安35才にしてすでに老齢同士の持ちつ持たれつの関係みたい…。ちょっと梅安の描き方、年寄り臭すぎないか?!
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あまりおもしろくはない。「剣客商売」のシリーズは読む本がなければ暇潰しに追ってもいいかな、と思える程度ではあったんやけど、こっちはまったくそんな気にもなれない。背景が魅力的ではないし、人物にも魅力を感じなかった。
人殺しなのだから冷酷でなければならない、でもダーク・ヒーローでは決してない、というのが梅安の抱える矛盾で、ここを気に入って読めるんなら問題ない。ただ、あたしはどうしてもそういうキャラクターに魅力を感じられなかった。ヒーローものでヒーローに魅力を感じなければ、そんなものは読むに耐えないわけです。
背景も時代小説的なおもしろさに富んでいるとは言いがたい。池波のシリーズというのは、ヒーロー、サスペンス、ミステリ、時代を融合させた小説であって、娯楽的な装備はこれで最強に近い。ただ、やっぱり根幹を成しているのは「ヒーロー」というキャラなので、これがいまひとつだとどうにもならない。
そんだけの話。
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江戸版ゴルゴ13か?と思って、読み始めた。
狙撃で相手を殺すのではないが、悪人をプスッと締める仕掛人の梅安は魅力的。
おもしろい。
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必殺仕事人のような勧善懲悪系を想像していたのですが、もっとお江戸の裏世界っぽく、そして梅安先生も正義感とはちょっとかけ離れた、もっさりと淡々と依頼された人を殺すお話でした。貧乏人が爪に火をともしたお金で、死に際に「し、仕事人にこのカネを、そして俺と親父のカタキを取ってくれ……!」とかんざし職人に訴えるようなプロットではなく、闇に生きる者同士の日々の生活って感じ。生活臭が妙にあるのが面白かった。あとがきを読む限り、ゴハン食べるシーンも今後いろいろと多いのでしょうか。
梅安先生の立場で書かれることが多いせいか、鬼平よりは梅安先生にずっと親しみを持ちました。そして同時に、仕掛人って仕事が特別なものではなく、ちょっと人を殺すだけの副業って感じ(実入りはすっごくいいけど)がしてしまった。それにしても、1人殺すのに半年とかかけちゃうタイムスパンがなかなか斬新でした。まぁ、普通人一人殺そうとしたらそのくらい下ごしらえがいるよねぇ。1時間ドラマのようにさくさく短時間にはいかないか。
仕事人みたいなドラマっぽさがなく、お江戸町人の一仕事って印象。鬼平ほどせちがらい気持ちにならないので、私はこっちのシリーズの方が性に合っているようです。
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ついに梅安に手を出してしまいました。
剣客商売シリーズは半分まで読みました。
鬼平シリーズも読みたいです。
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言わずと知れた池波正太郎の代表作
金づくで殺しを請け負う梅安先生が、表と裏の顔の違いに悩むってのが人間らしくていいですね
非の打ち所のないようなエリートでも、苦悩してるんだなぁってとこで共感できます
市井に根を張る彦さんとの関係が対照的で面白いところでもありますね
これにスゴ腕剣術家の小杉さんが加わって、物語はどんどん進んでいきます
池波先生がどこかに書いてましたが、このシリーズは話をひねり出すのに苦労したみたいです
鬼平や剣客商売は活人剣なので「どんな背景があったのか」が重要ですが、こちらは単純に殺す目的しかありませんから「どのように殺すか」がポイントになります
と言っても、市井に生きる人々を描いてるのは同じです
シンプルな文体ながらも登場人物の「生活」が見えて、単純な殺し屋物にはなってません
時代物初心者には読みやすいかと思います