- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
紙の本
これこそ日本人の教科書だ−他社のものと比べよう
2003/04/22 11:08
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:としりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
2002年8月、愛媛県教育委員会は、2003年度開校の県立中高一貫校で使用する中学歴史教科書として、扶桑社の「新しい歴史教科書」を採択した。
扶桑社版教科書の採択をめぐっては、事前に賛成派と反対派、双方からの運動が展開された。反対派が3万人の不採択を求める署名を集めたのに対して、賛成派はその13倍にあたる41万人の採択を求める署名を集めた。そのほか、両派が動員をかけた集会や、手紙、ファックス、メールなどでも賛成派が反対派を大きく圧倒した。
その前年、2001年の全国での教科書採択においては、扶桑社版教科書は極めて低い採択率だった。その理由は、反対派のみが過激すぎる反対運動を展開した結果、採択にあたっての全国の教育委員の判断に大きな影響を与えたためであった。
ところが、2002年には賛成、反対両派が運動を展開、その結果、実は反対派は極めて少数だったことが明らかになった。愛媛県教育委員会では、6人の教育委員それぞれが、8社の教科書を読み比べ、全員一致で扶桑社の教科書を最も高く評価したのである。
本書(扶桑社版教科書)を教科書として評価する場合、他社の教科書はどのように書かれているのかを理解しなければいけない。本書のみを、しかも、あら探しをするように読めば、批判する点も出てくるだろう。比較するために、最近の他社の教科書を読んでみると、首を傾げざるを得ない記述が少なくないのだ。
例えば、ある教科書は、元寇を撃退したときの執権・北条時宗や、不平等条約改正などに力を尽くした陸奥宗光、小村寿太郎といった、日本にとって歴史的貢献をした人物の名前を記述していない。それでいて、李舜臣という朝鮮の英雄を銅像写真付きで記述している。広島に原爆が投下された原因についての記述は、認識に誤認があり不適切と思われる。ほかにも不思議な記述がたくさんある。文化史に関する記述や写真は扶桑社版の半分程度である。…これは決して採択率の低かった教科書ではないのだ。
別の教科書を見ても、やはり人物や記述内容などに疑問を感じる。文化史の記述も少ない。
このように、他社の教科書には、人物のほか、内容などにも疑問を感じる記述が少なくない。そうした他社の教科書と比較することによって、本書の良さが浮かび上がってくるのである。
次に、諸外国の歴史教科書はどのように書かれているかを知ることも本書を理解する上で重要である。わが国で邦訳されて市販されている中国の教科書や韓国の教科書などが参考になるだろう。
中国、韓国の教科書ともに、率直に言えば、自国中心的であり愛国主義的である。歴史上の英雄(伝説も含めて)を多数記述するなど、自国の歴史を賛美し、国家に対する誇りと愛情を深め、国民としての自覚を育てるものである。
本来、歴史教科書とはそのようなものである。どこの国の歴史にも光と陰がある。光の部分に力を入れて教えることによって、子どもたちに誇りと希望を持たせることができるのである。中国や韓国の教科書は極めて自国中心的だが、それはそれで良いのだ。
このように、教科書としての本書を評価するには、他社の教科書や諸外国の教科書と比較した上で、評するべきである。
本書は、適切な人物を取り上げて詳しく記述するほか、歴史の流れや事件の背景も理解できるような工夫が見られる。興味を引くエピソードもいくつか紹介されている。写真や本文で日本文化を詳しく紹介し、日本神話に触れていることも、日本の教科書として良いことだ。総合的に見て、本書こそ、日本の教科書として最もふさわしいと言えるのである。
紙の本
滅びゆく左翼
2001/08/20 02:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:左翼評論家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほとんどの左翼がこの教科書を読まずに感情的に反発していますが、事実を積み上げた中立的な教科書という印象を受けました。神話がでてくるのでいけないという人は、神話を多く誕生させている例えば韓国の歴史教科書をどう思うのかを知りたい。
国はなぜ戦争をするかといえば、その国の人々(例えば日本人)が残虐だからではなくて、その時代の政治目的を達成するためです。例えば日本が朝鮮を植民地化しなければ、ロシア帝国が朝鮮を植民地にしたでしょう。それは、日本自体がロシアに植民地化される危険性を意味しています。そういった厳しい時代を生きた先人たちを、頭ごなしに否定するのはおかしいのではないしょうか?
それにしても、非白人世界植民地化の支配者であったイギリス、フランス、アメリカ、ロシアが、第2次世界大戦後に急に(日本と違って)民主的な国だったと主張するのは、偽善です。なぜなら、弱小先進国であった日本帝国は、イギリスやフランスのようになりたくて、富国強兵を進めたのだから。
そうであれば、日本はイギリスやフランスやアメリカやロシアと少なくとも同レベルにしか、過去の植民地政策について謝る必要はないでしょう。
紙の本
たたき台として面白い。
2001/06/29 02:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:牛をつないだ椿の木 - この投稿者のレビュー一覧を見る
善悪の判断が記述の中に持ちこまれて「いない」のがいい。自分で疑問を持ち、自分で調べ、自分で判断できる生徒に対してはいい教科書である。調べる意欲が出てくる教科書であり、教師にとっても教えやすいと思う。
戦争ができる子どもを育てることを意図しているという批評があるが的はずれである。さらに、単に、戦争ができない子どもを育てたいのであれば、洗脳すればいい、薬物を飲ませればいい。この教科書はその種の教科書では「ない」のがうれしい。
紙の本
新しい歴史教科書
2001/06/16 18:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JuliaMN1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔は山川でも良い教科書があったのに、最近特にこの10年はちょっとおかしいというのがこの運動の原点なのでしょう。
「歴史」「公民」とも一読してみて、朝日等の左翼系が大騒ぎする程の内容では全然ない極めて穏当なものですね。
逆にいえばこの「大騒ぎ」が左翼系の不純な動機を感じるのは私だけでしょうか。
「朝生」で東大の「かん」とかいう先生が「この教科書では受験勉強にならないよ」などという、下品な発言がありましたが、どうしてどうして、この教科書をマスターするには、子どもに相当深い想像力と考察力が要求されるのでは。
かなり高質な教科書ですね。まあ執筆陣を見ても、他の教科書とはちょっと違う一流のレベルだし。
JuliaMN1