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紙の本
今、真上——
2001/08/29 22:02
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投稿者:讃岐P太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
簡単にいってしまえば、「小学生たちが夏休みにロケットを作ってしまいました」……というお話。
しかし、ロケットといってもただ飛ぶだけのロケットではありません。あさり先生のこだわりでしょうか? 軽量であるとは言え、三段式の液体燃料ロケットであり、三段目のペイロードに積まれたモノが、遠地点 1500キロ、近地点350キロの楕円軌道の人工衛星となるのです !!
これは、「宇宙」に強いあこがれ抱いている人たちには、ぜひ読んでもらいたい作品です。
ロケットエンジニア野田篤司さんの考証も、当然のごとくリアルな設定です。あとがきに筆を寄せているのは、野田さん、あさりセンセに加え、小説「夏のロケット」の作者川端裕人先生。
この三人の解説が三者三様でありながら、大空を越えた宇宙空間への強いあこがれを感じさせます。初めて読んだときは、物語よりも三人のあとがきの方に感動してしまいました。
作品自体、あさり先生のコンセプト通り90分程度の邦画作品っぽい雰囲気に仕上がっています。ただ、僕からするとよくも悪くも邦画テイストが強く、やるせない感じが全体を覆っていて、ちょっとじめじめとした感じ。
でもその反面、余韻の残るいい作品になっています。
この本を読んで、将来宇宙開発に携わろうという子供たちがでてくれるとうれしいですね。
紙の本
ぜひとも映画化を!
2001/07/28 00:38
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投稿者:浅倉卓司 - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFとしてもジュブナイルとしても、非常に良く出来た作品。あさり先生らしく「学研の科学」で連載して、全国の小学生によんで欲しかった、とつくづく思いました。
物語は北山くんの葛藤を軸に進むのだけど、彼の性格が良くも悪くもまさに「成績の良い理系のガキ」そのもので、いわゆる理系の人間なら間違いなく感情移入してしまうでしょう。
また、対立する三浦くんの悲壮感と、はっきりとは描かれない彼のラストは、それ故にこの作品を心に残るものにしてくれました(特に「100g」の中身はとても気になります)。
子供の頃に宇宙に憧れたことのある人なら、一度は読んでみることをお勧めします。
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